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弁護側の証人 の商品レビュー

3.4

281件のお客様レビュー

  1. 5つ

    32

  2. 4つ

    99

  3. 3つ

    96

  4. 2つ

    34

  5. 1つ

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2024/02/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

読み始めてすぐほんのり疑問に思っていた事がとても大切な部分で、いつのまにかミスリードされていて終盤それに気付かされた時すっかり騙されていた!と嬉しささえ感じ。読了後すぐに再読開始、素晴らしい作品でした。 2024/01/06 王様のブランチ BOOKコーナー 「ミステリー作家が驚いたミステリー作品」 新川帆立さんが紹介

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2024/02/04

文体が古臭かったり海外小説のような感があったがそれもそのはず、1963年単行本化されているためだが特に気にはならなかった 叙述トリックものという感じかな 前半部分がかなりダラダラ感があり冗長に感じた まぁ動機とかはありがちな感じかな

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2024/02/02

昭和感満載な台詞まわしや古風な文体が少々読みづらくありつつも、逆に斬新な感じもして、総じて楽しめた。どんでん返しの構造自体はもっと驚いた作品が他にたくさんあるのでそれほどではなかったが、本作が半世紀以上前に書かれたという点で驚愕した。真相の部分をドンッと提示するのではなく、「ん?...

昭和感満載な台詞まわしや古風な文体が少々読みづらくありつつも、逆に斬新な感じもして、総じて楽しめた。どんでん返しの構造自体はもっと驚いた作品が他にたくさんあるのでそれほどではなかったが、本作が半世紀以上前に書かれたという点で驚愕した。真相の部分をドンッと提示するのではなく、「ん?あれ?」「読み方、合ってたかな?」と一瞬不安になる描き方も良かった。そこで冒頭に戻って読み返してみると、巧みで緻密な書き方をしていることが再認識できるハイレベルなミステリーだと思った。

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2024/01/26

王様のブランチで、ミステリー作家3名がこれを読んだことがなかったらミステリー作家を名乗ってはいけない、みたいなおすすめをしてたので読んでみた。個人的には、もう今はありふれた手法な感じがしてあまり驚きはなかったけれど、ある意味、それこそ原点なのかもしれないと思った。 単純に、法廷の...

王様のブランチで、ミステリー作家3名がこれを読んだことがなかったらミステリー作家を名乗ってはいけない、みたいなおすすめをしてたので読んでみた。個人的には、もう今はありふれた手法な感じがしてあまり驚きはなかったけれど、ある意味、それこそ原点なのかもしれないと思った。 単純に、法廷の場面が難しくって、???となってしまって自分の頭の悪さが楽しみを半減させた。

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2024/01/23

「王様のブランチ」で新川帆立さんが紹介していて、ミステリー作家がおすすめするミステリーってどんな?という興味で読みましたが... 読み終わった瞬間「もう一回読もう」と思うくらい見事にハメられました。 一気に読める長さだし、私のようにあまりミステリーを読まない人にも楽しめる小説だと...

「王様のブランチ」で新川帆立さんが紹介していて、ミステリー作家がおすすめするミステリーってどんな?という興味で読みましたが... 読み終わった瞬間「もう一回読もう」と思うくらい見事にハメられました。 一気に読める長さだし、私のようにあまりミステリーを読まない人にも楽しめる小説だとおもいました。

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2024/01/21

「東西ミステリーベスト100(1986年版)」の日本篇において、第40位に選ばれていた作品。 同書による本作品の〔うんちく〕を抜粋すると、 昭和三十三年、映画「情婦」を観た二十四歳の著者は憤慨した。「なんて低俗な題だろう!」と。原作はクリスティーの「検察側の証人」。しかし配給会社...

「東西ミステリーベスト100(1986年版)」の日本篇において、第40位に選ばれていた作品。 同書による本作品の〔うんちく〕を抜粋すると、 昭和三十三年、映画「情婦」を観た二十四歳の著者は憤慨した。「なんて低俗な題だろう!」と。原作はクリスティーの「検察側の証人」。しかし配給会社は「この題では犯人が割れてしまう」と考えて「情婦」と名づけたという。「よし、私はこの題でも犯人の割れないミステリーを書いてみせる」と決心して、「弁護側の証人」が生まれた。 とあり、そのことも念頭に置いて読み進めました。 その結果、「検察側の証人」とは異なるトリック(登場人物が仕掛けたわけではない)に見事騙され、第40位に選ばれたのも当然だなと感心しました。 また、「この題でも犯人の割れないミステリーを書く」という決心を、高いレベルで達成した小泉喜美子さんに敬意を表したいと思います。 不慮の事故により、51歳という若さで鬼籍に入られたのが残念でなりません。

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2023/12/04

このレベルの作品が昭和30年代に生まれていたことに衝撃を受けました。 最近のミステリーは、どんでん返しの部分が章の最後にきたり、ページめくってドーン!的なものが多いので、この作品のあまりにもヌルッと出てくるどんでん返しは一瞬読み飛ばすほど気付きづらかったです。 そりゃそうです。...

このレベルの作品が昭和30年代に生まれていたことに衝撃を受けました。 最近のミステリーは、どんでん返しの部分が章の最後にきたり、ページめくってドーン!的なものが多いので、この作品のあまりにもヌルッと出てくるどんでん返しは一瞬読み飛ばすほど気付きづらかったです。 そりゃそうです。 だってこの真実を知らないのは読者だけなんですから、改まって説明する必要ないですよね。 ミステリー界隈の時代背景なのか分かりませんが、逆にこのヌルッと感がゾクゾクします。 解説も中々面白く、"先入観"というものがいかに怖いかを教えられました。

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2023/12/01

見事に著者の思惑に引っかかりました。 騙されたのに悔しさが全くない。 むしろ、こんなすごいものが昭和30年代に書かれていたとは!という驚きの方が勝りました。 私たちは書かれたものから、背景を読み取り理解していくと思うんですね。その時に自らの経験、情報を基に推測しながら読み解いて...

見事に著者の思惑に引っかかりました。 騙されたのに悔しさが全くない。 むしろ、こんなすごいものが昭和30年代に書かれていたとは!という驚きの方が勝りました。 私たちは書かれたものから、背景を読み取り理解していくと思うんですね。その時に自らの経験、情報を基に推測しながら読み解いていくと思うのです。 この本はまさにそれを利用したトリックとも言えるのではないでしょうか。 読者に与える情報を著者が上手くコントロールして、読者が見える景色をごまかします。 そのテクニックがとにかくすごい。 正解はAなのにBと思わせ、ストーリーが進むとCなのではないか?とまで思わせ混乱させる。 単純な事件なのに、よくこんなにも遠回りさせるよなぁ。 何もかもしてやられた感があるのです。 ラスト、途中まで推測していた自分の推理がガラガラと音を立てて崩れていきます。(この絶望たるや……) が、崩壊と同時に素早く新たな推測を組み立てている自分がいました。 ”とくに、この事件のような、一見単純と見える性質のやつは、見る者にしばしば大きな誤謬を植えつけるものでしてな”(抜粋) まさにその通り。事件自体はホントに単純なのです。 語り方一つでこんなにも見え方が違ってくるとは! 読者の視点の置き方がポイントになってきます。(それがラストまで分からないからすごいのです、このミステリは) ここまで素晴らしいと、騙されたほうも悔しさとか怒りとか全く出てこない!笑 むしろ芸術性の高さに痺れます。 こちらの書籍は一度絶版になったミステリとのことです。復刻するだけの価値は十分にある! 巡りあえてよかった。 稀書復刻とはこの本のことですね。

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2023/10/14

小泉喜美子『弁護側の証人』 2009年 集英社文庫 本作は昭和38年、1963年に文藝春秋社より刊行された作品です。その後1978年に集英社文庫として刊行。著者は1985年に他界。 絶版にもなったそうですが、そのクオリティーとミステリー界の根強いファンの熱望にもより復刊された...

小泉喜美子『弁護側の証人』 2009年 集英社文庫 本作は昭和38年、1963年に文藝春秋社より刊行された作品です。その後1978年に集英社文庫として刊行。著者は1985年に他界。 絶版にもなったそうですが、そのクオリティーとミステリー界の根強いファンの熱望にもより復刊されたそうです。僕が読んだのは2009年第1刷のものでした。解説は道尾秀介さん。 60年も前の作品とはまったく思わなかったです。現実的なところで刑法などの改定などはあるものの、まったく古さや時代を感じさせない作品でした。 中盤までは事件内容もはっきりさせない意外な展開。でもその事件を推測はできたけど、それも与えられるのではなく、自らの思考によってというところが、もう著者の作為的なところだったのだと読了後に実感。 それにしてもクライマックス、第11章からはびっくりしました。驚いたというより、僕の読み方が間違えていた?と不安になり、最初から読み直そうか、いや一度このまま最後まで読んでしまおう!と葛藤しました。 読み終えて、解説の確認もし、僕はまんまと著者の見事な誘因に導かれていたんだと気づかされました。著者からすれば「してやったり」だったんでしょうね。でも確かにホントだ!と感動。 解説まで読み終えてから、改めてもう一度最初から読み直しました。確かに、確かにと頷きながら。 読み手の思考をうまく汲み取り、導く手法。60年前の作品だけど、新たなミステリー作品に触れられた感動は忘れることがないと思いました。 #小泉喜美子 #弁護側の証人 #集英社文庫 #読了

Posted byブクログ

2023/10/10

英語小説を翻訳したような文体のため、読み辛かったかな。古いものなので仕方ないとは思うけど。 当時の作家さんははそういった外国の小説を読んで影響を受けて、小説を書いたりしてたのかな?

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