ぼくのメジャースプーン の商品レビュー
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最初に「力」とか言われたときはファンタジーなの!?と思ったけどそんなことはない。純粋な子供たちによる純愛物。「ぼく」が事件の犯人に対してできることは何なのか?あの先生の教えを受けながら答えのない答えを見つけていく。そして覚悟を決める。それは正しいのか?自分のためなのか?友達のためなのか?/日常には正解のない問題が多々あるんですね。「ぼく」の覚悟にはやられました。すごいです。なんか色々言ってきたけど、なにより嬉しかったのはあの人たちとまた出会えたことだ。この本を読んでなければ一生後悔してた。
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とんでもなく好きでした。 もう秋山先生が素敵すぎる。 彼の言葉の一つ一つを心に残したい。 子供たちは夜と遊ぶ、を読了したばかりだったので、登場人物の再登場も嬉しかった。早速2023の好きな本ランキングに入りそうな良書でした。とにかく私自身にはめちゃくちゃ刺さる本でした。
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特殊な設定それ自体が話の中で浮いてる感じがしなくて、あくまでストーリーの1つの要素として違和感なく受け入れられたのは凄く良かったなと思いました。この絶妙なラインのおかげで、ストーリーの展開の面白さが増しつつ、十分に感情移入ができた気がします。
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ついこの前かがみの孤城を読んで、 「またスロウハイツみたいに持っていかれたらどうしよう」と思ってなかなか手が出せなかったのに、 思いがけず叩きのめされるまでは至らなかったので、 あらすじから読むと登場人物も小学生だし、 今回もそこまで…… なんて思ってたらやられてしまいました。...
ついこの前かがみの孤城を読んで、 「またスロウハイツみたいに持っていかれたらどうしよう」と思ってなかなか手が出せなかったのに、 思いがけず叩きのめされるまでは至らなかったので、 あらすじから読むと登場人物も小学生だし、 今回もそこまで…… なんて思ってたらやられてしまいました。 また何か奥底にある部分を刺されたような。 真綿で首を絞められているような、 呼んだ後の疲労感が凄かったです。 作品が悪いのではなく、良すぎる。 舐めてはいけないと思い知らされました。 なんでしょう、 辻村深月作品は、信じたいもの、信じたかったもの、信じられないけど起こること、起こってほしくないこと、思いがけない奇跡、そんな色々が本当に巧妙に薄い薄い膜のように、 それ1枚では絵と気がつけないような重ね絵のように、 ひっそりと忍び込まされいて、 ある時にそれが一つの絵であると気が付いた時の、感動と絶望と興奮と恐怖と歓喜が襲ってきて、感情がついていかなくなる。 本作は、 ファンタジーや純粋な恋愛小説的な側面も持ち合わせながら、500ページに及ぶ哲学書であると思う。 罪と罰、善と悪 犯したこと、代償として与えられるもの、 悪意、人間の本質、 愛の種類、ものごとの匙加減、 境界線、メジャースプーン。 500ページにも及ぶと言った方がいいのか、 500ページでそれらを過剰になりすぎず、 くどくなく満遍なく掬う。 大学の先生と、小学生が語り合う哲学は、 時にひやりとし、時に感心し、 講義を受けているような気分にさせてくれる。 おそらく読み手からするとこの講義の部分は、 人によって冗長と感じるかもしれない。 しかし、その部分こそがこの作品の肝であり、 ラストにかかる大事なパートである。 読み落としてはならない。 追記 ぱっと見と偏見にもほどがあるのですが、 メジャーという文字を見て、 勝手に野球か何かの話だと思っていた過去の私に張り手をしたいの気持ちです。
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小学4年生のぼくと、幼馴染のふみちゃんの話。小学校を舞台にした可愛い話と思いきや、命の重さについて考えられる一冊だった。 辻村さんの本の中で、今のところ一番好きかもしれない。 前段では、小学四年生なのに、聡明で大人な判断ができるふみちゃんと、ふみちゃんに憧れる素直なぼくの関係性が素敵。発表会の話は、力のことがあるからお母さんにはああ言われてしまったけれど、今度はぼくがふみちゃんの背中を押すところがよかった。 事件の描写、犯人の悪意、社会の反応がすごく残酷でリアル。色んなものを失ってしまったふみちゃんと、ふみちゃんのお母さんやぼくの健気で痛々しい様子に、胸が苦しくなった。 力を使うシーンは、違うことを言うんだろうなとは思っていたけれど、こう使うかと驚かされた。 そして、秋山先生から語られるふみちゃんの話に、ぐっときてしまった。ふみちゃんは自分に余裕がなくても、優しくてまわりを見て動ける、ふみちゃんのままだったなと、涙が出そうになった。 ぼくの異変に、色々ヒントはあって、少し違和感は感じていたけれど、どんどん読み進めてしまって全然気づかなかったので、改めてすごいなと思う。
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「ぼく」と「ふみちゃん」の真っ直ぐな気持ちに号泣。事件から、乗り越えるまで胸がぎゅっとなるとろがたくさん。「こどもたちは夜と遊ぶ」の秋先生が登場します。そのあと読んだ方が絶対いい。その謎も解けるので読む順番は間違えないように。辻村深月は凍りのくじらが1番でしたが、こちらが1番にな...
「ぼく」と「ふみちゃん」の真っ直ぐな気持ちに号泣。事件から、乗り越えるまで胸がぎゅっとなるとろがたくさん。「こどもたちは夜と遊ぶ」の秋先生が登場します。そのあと読んだ方が絶対いい。その謎も解けるので読む順番は間違えないように。辻村深月は凍りのくじらが1番でしたが、こちらが1番になりました....
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学校で飼っていた大好きな大好きなうさぎの無惨な姿を見てしまったことで声も表情も失ってしまったふみちゃん そのふみちゃんを救うべく、言葉に関する不思議な力を持つ主人公が加害者と対峙する その過程で、加害者に罪を償わせることについてとか、復讐ってなんやろうとか、人とそれ以外の動物に...
学校で飼っていた大好きな大好きなうさぎの無惨な姿を見てしまったことで声も表情も失ってしまったふみちゃん そのふみちゃんを救うべく、言葉に関する不思議な力を持つ主人公が加害者と対峙する その過程で、加害者に罪を償わせることについてとか、復讐ってなんやろうとか、人とそれ以外の動物に命の重さの違いはあるのかとか 倫理的な問題が詰め込まれてて考えさせられた ただ小4でここまで考えれるか…?と思ってしまいイマイチ入り込めず、、
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ある日起こった残酷な事件はテレビやニュースでやるよりももっと酷くて、ぼくの友達、ふみちゃんは大きすぎる傷を負った。 そしてぼくは、ふみちゃんのためなのか 犯人にある 力 を使って罰を与えたいと思った ある 力 の使い方を教えてもらいに親戚の 秋山先生を訪ねる 秋山先生のもとで力の使い方とともに 悪意に対しての立ち向い方を教わる 相手が悲しい過去もないどうしようもない悪だった時 反省することがむずかしいものに対してどんな罰を与えるか 復習は、誰かのためなのか自分のためなのか 最後までぼくの 力 の決断は予想できなかった やっぱり秋山先生と対話してみたいと思った
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あらすじや設定を全く知らず読み始めたのですが、 タイトルの意味するところが徐々に分かっていくのが面白くて一気に読みました。 ふみちゃんみたいな子は同級生にいませんでしたが、作中の描写でふみちゃんがリアリティを伴って見えてくるように感じました。だからこそ、後半ではふみちゃん救われ...
あらすじや設定を全く知らず読み始めたのですが、 タイトルの意味するところが徐々に分かっていくのが面白くて一気に読みました。 ふみちゃんみたいな子は同級生にいませんでしたが、作中の描写でふみちゃんがリアリティを伴って見えてくるように感じました。だからこそ、後半ではふみちゃん救われて…またお話して…という気持ちで(ほぼ主人公に感情移入)頁を捲っていました。 個人的には秋先生の厳しい(らしい。そうかな。当然じゃないですか、これくらい。とは思う)「力」の使い方に共感。
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この作者の作品は2作しか知らないが、 「言葉」「気持ち」などを大切にしてる様に感じた。 この本に関しては、 メジャースプーンとは何を指すのかを考えながら読んだが一度読んだだけでは上手く掴めなかった。 日常の中で、無意識に言葉で相手に暗示をかける事は無意識に行なっているのかもし...
この作者の作品は2作しか知らないが、 「言葉」「気持ち」などを大切にしてる様に感じた。 この本に関しては、 メジャースプーンとは何を指すのかを考えながら読んだが一度読んだだけでは上手く掴めなかった。 日常の中で、無意識に言葉で相手に暗示をかける事は無意識に行なっているのかもしれないと感じた。
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