ぼくのメジャースプーン の商品レビュー
辻村深月さんはやっぱりすごい人。 最初から最後まで丁寧に読みたくなる心に響くストーリーでした。 ぜひおすすめしたいです。
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辻村深月氏の作品だったので、気になり購入。 たった今読み終わり、衝撃を受けすぎて言葉が出ない状態。 苦しいし、悲しいし、怒りもわく。 ぼく、と一緒に必死に考えたし、状況を分析した。 終わったことへの安堵感。 これで良かったの?という疑問。 これからの彼らは?という心配。 い...
辻村深月氏の作品だったので、気になり購入。 たった今読み終わり、衝撃を受けすぎて言葉が出ない状態。 苦しいし、悲しいし、怒りもわく。 ぼく、と一緒に必死に考えたし、状況を分析した。 終わったことへの安堵感。 これで良かったの?という疑問。 これからの彼らは?という心配。 いろんな感情が混ざり過ぎて、今はまとまらない。 でもこの作品を知ることが出来て良かったと思う。
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≪器物損壊で捕まった、市川雄太が壊したもの。うさぎの身体とその命。ふみちゃんの心。≫ うさぎの惨殺事件を目撃したことによりPTSDになったふみちゃんのため、"条件提示ゲーム"の能力を武器に、犯人に復讐をしようとする小学生の話。 自らの命を賭して、市川雄太に罰と反省を与えた主人公の行動が素晴らしかった。この作品は最後どういう条件提示をするのかを楽しみに読むミステリーだと思うけど、完全に期待を超える内容。それが先生の言うように称賛はできない行動だったとしても、主人公が振り絞った勇気に感動した。 全てを包み込むような秋山先生(教授)のキャラクターも見事で、ラストのセリフ「ふみちゃんが悲しいことが、苦しいことが、本当に嫌だったんでしょう? それを愛と呼んで何がいけないんですか」はカッコ良すぎたなと。 一人の少年の未自覚な愛が、命懸けの"条件提示"を生み、救われた彼女自身もその気持ちへと静かに応える。これ以上ない完璧なラスト。安直に銃とか超能力にするんじゃなくて、"条件提示"という捻った能力を与えたのも上手かったな。
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“語彙力を失う作品間の絡み” ぼくの仲良し、ふみちゃん。優しくて物知りで、僕のあこがれの存在。そんなふみちゃんが、ある日事件に巻き込まれて声すら出せないPTSDになってしまった。実は、ぼくには人を思い通りに動かせる力、通称「条件ゲーム提示能力」を持っている。ふみちゃんを助けるためにぼくはどうするのか。奮闘する小学生の話。。 内容に対して申し訳なくなるくらいに、隠された秘密がすごかった。 その秘密とは、「子どもたちは夜と遊ぶ」とのつながり。 5章の途中で気づいた。 はっきり言って遅い笑。 秋山先生は3章の終わりから登場しているのに、その時は気が付かなかった、 彼が、あの秋先生だとは。 気が付いたシーンのセリフ、鳥肌が立って激しく興奮したセリフが、 『僕は普段教育学部で、将来学校で幼稚園の先生になる人たちを相手に授業をしているのですが、一度授業の宿題で出したことがあります。もし、子どもに「どうして蠅やアブラムシは殺してもいいのに、蝶やトンボを殺しちゃいけないの」と聞かれたらどう答えるかと』 ここから一気にやばくなる(←語彙力笑)。 真紀ちゃんの彼氏が秋先生に囁かれた後に失踪した謎が解明される。 さらに、最初にぼくを秋先生に通してくれた頭部に傷がある女性。彼女は、月子だろう。 浅葱に殴られ記憶喪失になったのち、無事に先生になることができたことが分かる。 真紀ちゃんも登場するし、恭二も(たぶん)登場するし、最高だよ。 はっきり名前が明示されていないのがまたよい。 ほんとにふざけんなよと思ったことがある。 それは、秋先生が月子に力を使っていたこと。 あのクライマックスよ、一番盛り上がるシーンでも力を使っていたとは。 さいごに少しだけ、内容に触れようと思う。 主人公が特殊な力を使えるというSFな設定なんだけど、 そこに頼らないで進んでいくから、リアルな人間小説になっているのかな。 あと、小学生と動物が中心だから、テーマは少し重たくても軽やかに読めた。 これも、『現実を消費している』のかな。 はあ、もう、ほんと、やんなっちゃう。。
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小学4年生が主人公で舞台も学校でそこだけ聞くと児童書感あるけど決してそんなことは無くもはや大人に読んでほしいまでもある小説だった 人は自分のためにしか泣けない 誰かを亡くして悲しむのはその人のためではなく自分のため ああ確かにそうなのかもしれないなあなんて思いながら色々考えさ...
小学4年生が主人公で舞台も学校でそこだけ聞くと児童書感あるけど決してそんなことは無くもはや大人に読んでほしいまでもある小説だった 人は自分のためにしか泣けない 誰かを亡くして悲しむのはその人のためではなく自分のため ああ確かにそうなのかもしれないなあなんて思いながら色々考えさせられるお話でした。
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辻村深月さん26歳の作品。物語に引き込む力の凄さを、改めて強く感じました。 小学四年生の「ぼく」と幼なじみで同級の女の子、ふみちゃん。この二人の姿・人となり・関係性が、学校の諸々のエピソードを絡めながら、実に巧みに描かれ、目の前に映像が立ち上がるようです。 前半のこの描写...
辻村深月さん26歳の作品。物語に引き込む力の凄さを、改めて強く感じました。 小学四年生の「ぼく」と幼なじみで同級の女の子、ふみちゃん。この二人の姿・人となり・関係性が、学校の諸々のエピソードを絡めながら、実に巧みに描かれ、目の前に映像が立ち上がるようです。 前半のこの描写が優れているが故に、発生した事件の衝撃は、子どもたちはもちろん、読み手にも度合いが大きく、深く刺さります。そのきっかけにもなった「車椅子のうさぎ」のTV放映やネットの闇サイトの設定もよく、展開がスムーズです。 事件を目の当たりにし、ショックを受けたふみちゃんは、重度のPTSDに陥ってしまいます。ここから「ぼく」の闘いが始まります。 どうすれば犯人に反省させられるか、どんな罰が相応しいか、納得を求めて考えに考え抜きます。 繰り返される親戚である大学教授との対話内容(思考・理解力)は、やや小学生離れしている感がありますが、知らず知らずに、「ぼく」に同調しながら苦悩し、判断しかねる自分がいました。心が揺さぶられ、どうなるの? という思いがどんどん積み重なり、ページを捲る手が止まりません。 もうこれ以上は書けませんね。軽々しくミステリーなの、小学生の純愛なのとは言えません! 特別な「力」なんかなくても、一生懸命に必死にその人のことを想う気持ちがあれば通じる! ということを教えてくれる素晴らしい物語でした。
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うさぎが惨殺されるシーンとその現場を見てしまったふみちゃんの気持ちを思うと辛すぎた。心を閉ざしてしまったふみちゃんをずっと思い続けて、行動するぼくは凄いし強い。罪に対する罰の重さ、命の重みなど答えのない問い…考えさせられる。 希望が見えるラストが良かった。一生消えない傷ではあるけど、2人一緒なら、きっと歩んでいけるんじゃないかな。
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小学校で飼育していたウサギが殺されるというショッキングな事件が発端となり物語は展開して行く。 主人公は不思議な力を持つ小学4年生の「ぼく」。 無惨な死体を目撃しショックのあまり登校拒否になり心を閉ざしてしまった幼なじみ・ふみちゃんの為に「ぼく」は復讐を考える。 「不思議な力...
小学校で飼育していたウサギが殺されるというショッキングな事件が発端となり物語は展開して行く。 主人公は不思議な力を持つ小学4年生の「ぼく」。 無惨な死体を目撃しショックのあまり登校拒否になり心を閉ざしてしまった幼なじみ・ふみちゃんの為に「ぼく」は復讐を考える。 「不思議な力」その物は有りえない設定なのだが、人を罰すると言う事、復讐の是非について問題提議されている。 「ぼく」が出した結論は、あまりにも甘くて浅はかな物だったがそこには真っ直ぐな愛情が存在していた。 「ぼく」が考え抜いた7日間はきっと未来への財産となる。
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2度目の読破!! めちゃくちゃ好きやし、めちゃくちゃ内容覚えてるけど、なんか辛くて他の本より再読出来てなかった。。 しかし、何度読んでも「罪」に対し、何が正しくて何が悪いのか、全く自分では決めれない。 立場が違ったらすぐに気持ちが変わってしまう。本当に本当に難しい問題やなぁと改め...
2度目の読破!! めちゃくちゃ好きやし、めちゃくちゃ内容覚えてるけど、なんか辛くて他の本より再読出来てなかった。。 しかし、何度読んでも「罪」に対し、何が正しくて何が悪いのか、全く自分では決めれない。 立場が違ったらすぐに気持ちが変わってしまう。本当に本当に難しい問題やなぁと改めて考えてしまった。 しかし、これを読んだら 子どもたちは夜と遊ぶ、からの名前探しの放課後を読まないと気が済まなくなる。あかん、読みたい。。 読まないと。。
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著者の他作品を好きが故に、厳しい評価をします。 著者は何故、主人公を10歳の少年にしたのか。それが最後まで分かりませんでした。 冒頭で主人公が公立校の小学生に対して、「僕よりずっと頭がいいんだろう。」と思っている描写があります。主人公は特別頭の良い子どもではないようですが、それ...
著者の他作品を好きが故に、厳しい評価をします。 著者は何故、主人公を10歳の少年にしたのか。それが最後まで分かりませんでした。 冒頭で主人公が公立校の小学生に対して、「僕よりずっと頭がいいんだろう。」と思っている描写があります。主人公は特別頭の良い子どもではないようですが、それにしてはあまりに知識が豊富で難しい話もすんなり飲み込んでいて不自然でした。 特に秋山先生とのやり取りは、読んでいて少なくとも中学生以上の人間という印象が強かったです。 それ以上に気になったのは、周囲の大人の放任と無責任さです。 事件のショックを受けたばかりの子どもを一人で遠くまで通わせたり、PTSDを悪化させそうな状況下に置いたり…。主人公目線の数ヶ月は長く感じましたが、子どものメンタルケアを考えると非常に尚早な対応で理解に苦しみました。 他にも学級の様子や学校の先生の対応など、終始チグハグな展開が多く、それらの殆どが伏線として回収されぬまま終わりを迎えたため、モヤモヤしてしまいました。 「罪と罰」「悪意への対処」「言霊の力」「命」。筆者が描きたかったであろうこれらについては考えさせられる内容でしたが、リアリティという面では今一つな作品でした。
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