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ぼくのメジャースプーン 講談社文庫
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 講談社 |
| 発売年月日 | 2009/04/14 |
| JAN | 9784062763301 |

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ぼくのメジャースプーン
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商品レビュー
4.1
1340件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
小学生の復讐劇を、哲学的かつ情緒的に書き上げた、素晴らしい作品。 デビューから4作目。明らかに化けた。 過去作品と共通の登場人物が出てくるのも、順に読んできた人にとっては驚かされる仕掛け。 秋山先生は「子どもたちは夜と遊ぶ」の先生だった。動物園に行く人は、月子と恭司か。 先生の、殴られた女学生を助けようとした、って言葉でやっと気づいた。 「子どもたちは〜」の該当箇所を読み返したら、完全につながってた。これ、キャラ設定の時点で、秋山先生が言霊的な能力持ってるって決めてたんだな。その種明かしをこの作品で行う。スケールでかいぜ。 もしかしたら、元々は「子どもたちは〜」で触れる予定だったけど、要素増えすぎて本筋がぶれるからカットしたのかも。だとすると、練っておいたものが無駄にならずむしろ熟成して輝いた感じかな。 秋山先生、授業でダブルバインドの話を月子にしてた。これも「子どもたちは〜」を読んだ時は、こんな描写いるか?って思ってたけど。そういうことか。 ピアノ発表会の天才くんは「凍りのくじら」の郁也かぁ。解説で知った。ふみちゃんも確かに同書に出てきてた。病院に一緒にいた、しゃべらない女の子。 他作品とのつながりは、あくまでもスパイス。 本筋も素晴らしい。 ・うさぎの胸糞っぷりがすごい。 ・マドレーヌが伏線だとは。 ・主人公が小学生なのに感情移入させられる ・秋山先生の冷徹ぶりが良い ・復讐や命に関する議論も良い とはいえ、言うことなし!ではなかった。 ピアノのところは導入としてはやや物足りなさを感じたし、小学4年生の一人称で「呵責」とか違和感表現も。 小4であそこまで頭回るのは東大にも滅多にいないはずだってところもひっかかった。 何より、他作品とつなげる弊害として、見てないと蛇足や違和感につながる描写。 秋山先生の象がサーカスとか、助けた女学生の飲み込んだメモとか、男の人のピアス穴とか。
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一気に読んだ。たくさん泣いた。家で読めばよかったけど止まらず出先のカフェで読了。 自分が母になり、この主人公の男の子のお母さんの気持ちで泣くし、もちろんこの男の子の気持ちでも泣くし、考えさせられるところもあるし、また読みたい。
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2025年43冊目『ぼくのメジャースプーン』 最初は、主人公のぼくがその不思議な能力で多くの人を救っていく物語なのだと思っていた。けれど実際は、幼馴染のふみちゃんを助けるため、自分の力と向き合い、悩み、葛藤していく物語だった。 ぼくも、ふみちゃんも、そして先生も、それぞれ個性...
2025年43冊目『ぼくのメジャースプーン』 最初は、主人公のぼくがその不思議な能力で多くの人を救っていく物語なのだと思っていた。けれど実際は、幼馴染のふみちゃんを助けるため、自分の力と向き合い、悩み、葛藤していく物語だった。 ぼくも、ふみちゃんも、そして先生も、それぞれ個性が際立っていて魅力的だ。なかでも私は、先生の存在が特に好き。そこにいるだけで空気が落ち着き、読んでいるこちらまで安心できるような、そんな感じがする。 辻村深月さんの作品を読むと、やっぱり「物語っていいな」としみじみ思う。現実とは少し違う世界に足を踏み入れて、登場人物の心の揺れを一緒に辿れるのが楽しい
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