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ぼくのメジャースプーン の商品レビュー

4.2

1258件のお客様レビュー

  1. 5つ

    459

  2. 4つ

    461

  3. 3つ

    215

  4. 2つ

    24

  5. 1つ

    7

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2023/05/25

読んでる間ずっと切ないお話でした。 「ぼく」のふみちゃんを思う気持ちや勇気に心から応援したくなります。 事件は陰惨で胸糞ですが、秋先生、お母さんのやさしさに救われます。辻村深月さんのお話の登場人物、人を思う気持ちに溢れている! 読んでよかったです。 素敵な再会があるようなので「...

読んでる間ずっと切ないお話でした。 「ぼく」のふみちゃんを思う気持ちや勇気に心から応援したくなります。 事件は陰惨で胸糞ですが、秋先生、お母さんのやさしさに救われます。辻村深月さんのお話の登場人物、人を思う気持ちに溢れている! 読んでよかったです。 素敵な再会があるようなので「名前探しの放課後」も読みたいです。

Posted byブクログ

2023/05/22

人間は、自分のためにしか涙が出ないんだって。誰かが死んで、それで悲しくなって泣いてても、それは結局、その人がいなくなっちゃった自分がかわいそうで泣いてるんだって。 『人が自分の身代わりになったことの責任に耐えられないから、だからです。』 『責任を感じるから、自分のためにその人間が...

人間は、自分のためにしか涙が出ないんだって。誰かが死んで、それで悲しくなって泣いてても、それは結局、その人がいなくなっちゃった自分がかわいそうで泣いてるんだって。 『人が自分の身代わりになったことの責任に耐えられないから、だからです。』 『責任を感じるから、自分のためにその人間が必要だから、その人が悲しいことが嫌だから。そうやって、"自分のため"の気持ちで結びつき、相手に執着する。その気持ちを、人はそれでも愛と呼ぶんです。』 〇〇しろ。そうしないと、△△になるぞ、と囁くことで、他人を命令下に支配するチカラを持つ主人公。 その力は使ってはいけないと母に命じられ、封印していたが、ある事件をきっかけに心を病んでしまった同級生を救おうと力を使うことを決める。 対象に対して1回しか使えないチカラをどう使うのか。 小学生というまだ幼い子が今の自分に何ができるのかと考え抜く姿とその原動力は同級生の女のコを助けるためという純愛さがとても胸に来る。 大人のほうが思慮深さがあると思うけど、子供だからこそピュア故に潔さがあるってこともあるんだろうな。

Posted byブクログ

2023/06/10

初めてぼくのメジャースプーンを読んだ時、ただひたすらの悪意と現実に何度も目を背けたくなり、その重さに、読み返すことを躊躇ってしまっていました。そして読み返した今思うこと。それは、この本は、ただひたすらに、優しさと純粋な愛情を訴えている本でした。 何が正しいか、正しくないかは、...

初めてぼくのメジャースプーンを読んだ時、ただひたすらの悪意と現実に何度も目を背けたくなり、その重さに、読み返すことを躊躇ってしまっていました。そして読み返した今思うこと。それは、この本は、ただひたすらに、優しさと純粋な愛情を訴えている本でした。 何が正しいか、正しくないかは、それを考えるのが人間である以上容易に変わってしまう。どちらからその事実を見るかでも変わってしまうし、そのどちらが正解かそうじゃないかなんてない。そのことも改めて思い知らされ、それでいいんだ、そうゆうものなのだと思った。 被害者と加害者の関係みたいに、一般的にどちらが優位かどうかある程度決まってることもある。だけどそれでも、傷ついた大切な誰かが、私にとってのかけがえのない大切な存在であることをきちんと思い知ること。そのことでしかそこから這い上がれる手段がなく、被害者と加害者の関係が崩れることを何とも思わない考えを「間違っているけど、嫌いじゃない」と表現することもとても好きでした。 最後の、秋山先生が愛について語るシーンがとても素敵で、一言一句覚えていたいと思いました。 自分にとって特別だと思える誰かと出会えることももちろん素敵だけど、自分のことを特別だと思ってくれる誰かに出会えること。そして自分はあの子の特別なんだと知っていること。それってすごく尊くて、素晴らしくて、人を強くするものなんだと、この本を読んで強く思った。 私はこれからマドレーヌを見る度に、この本を思い出すんだろうなぁ。その時に感じるだろう優しく豊かな気持ちを、楽しみに待ちたい。 

Posted byブクログ

2023/05/04

彼女の大ファンという大学時代の友人に薦められて初めて読んだ辻村深月さんの本。 衝撃的でした。 なんなの、これは! 愛と罪と罰を語る哲学書? いやいや、心のミステリー? 引き込まれて日曜日月曜日の2日がかりで読了。 読み終わったあと、いのちとは、生きるとは、色んなことが押し寄せてき...

彼女の大ファンという大学時代の友人に薦められて初めて読んだ辻村深月さんの本。 衝撃的でした。 なんなの、これは! 愛と罪と罰を語る哲学書? いやいや、心のミステリー? 引き込まれて日曜日月曜日の2日がかりで読了。 読み終わったあと、いのちとは、生きるとは、色んなことが押し寄せてきました。静かにしかし怒涛の如く。 なんだかまだまとまらないけれど、とりあえずは深月さんの2冊目図書館にGO!

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2023/04/29

結局ちゃんと読んだのは初めて! ところどころふみちゃんみたいな子のこと考えて胸がきゅうとなった 人が無意識に持ってる命の重さの価値観について考えさせられた。 人は自分のためにしか泣けないっていうのもハッとさせられた この能力、最初はなんかピンとこなかったけど条件と罰があることで緻...

結局ちゃんと読んだのは初めて! ところどころふみちゃんみたいな子のこと考えて胸がきゅうとなった 人が無意識に持ってる命の重さの価値観について考えさせられた。 人は自分のためにしか泣けないっていうのもハッとさせられた この能力、最初はなんかピンとこなかったけど条件と罰があることで緻密な設定が伴うことが分かって、感心した

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2023/04/10

この物語の後の二人の高校時代が、あの作品なんですね。二重に伏線回収出来ました。 ある種の条件ではなく、愛と誇りが人をこの世に繋ぎ止める。

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2023/04/03

読みやすく、良いフレーズがたくさんありました。少し薄いかなと思いましたが、先生が他作品とリンクしたところで読み応えがプラスされました。『子どもたちは夜と遊ぶ』の後に読んで欲しい作品です。

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2023/04/03
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

これは、『子どもたちは夜と遊ぶ(上・下)』とセットで是非読むべき作品。 『子どもたちは夜と遊ぶ』内で、強烈な印象を残しながらも、何も明かされないままだった"ある出来事"について書かれています。 『子どもたちは夜と遊ぶ』を書いてる時点で、『ぼくのメジャースプーン』の構想もできていたのかな? だとしたら(きっとそうなのだろうけれど)、本当に脱帽です… 辻村先生恐るべし。 ちなみに、時系列としては、『ぼくのメジャースプーン』は、『子どもたちは夜と遊ぶ』から2年後のようです。 また月子と恭司に会えて嬉しかった! 最初本を手に取った時は、本の厚みに「長そうだなぁ」と思いましたが、読み始めるとあっという間! サクサク読めました。 本作の主人公の男の子と、秋先生が持つ不思議な力…。 日常が突然壊され、暴力によって当たり前が奪われる… そんな経験をして、平気でいられる人なんていないと思う。 動物の命が器物になること、 目に見えないけど大切なものが壊されたことに対する罰が与えられないこと、 その納得できなさは、読んでいてものすごく共感した。 でもだからと言って、普通は犯人に対して何か行動しようなんて思わない。 でも、この主人公は不思議な力を持つが故に、犯人に立ち向かって行こうとする。 どんな罰が相応しいのか…。 小学4年生にして、自分の命を投げ出しても良いと思えるほどの大切な人に出会えた"ぼく"を、羨ましく思いました。 命が助かって、本当に良かった… 秋先生、ありがとう。 そして最後は、とても温かい気持ちになれました。 ふみちゃんがピアノ発表会のことを覚えていたのは、 ピアノを弾きに戻ったのが、ぼくの声の力ではなく、自分の意思だったからってことですよね? お互いをこんなに大切に思い合える2人、どうかこれからたくさんの楽しい思い出を共有できますように…。

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2023/03/30

名前探しの放課後での、不明点を解くために読んだ1冊。だか、中々感動できる本日。主人公の名前は明かされないが、小学校四年生の男の子。幼馴染のフミちゃんが、ある事件に巻き込まれて心が壊れてしまう。そこに主人公の男の子が、特殊能力を師匠に鍛えられ立ち向かう。非常に頭の良く勇気ある男の子...

名前探しの放課後での、不明点を解くために読んだ1冊。だか、中々感動できる本日。主人公の名前は明かされないが、小学校四年生の男の子。幼馴染のフミちゃんが、ある事件に巻き込まれて心が壊れてしまう。そこに主人公の男の子が、特殊能力を師匠に鍛えられ立ち向かう。非常に頭の良く勇気ある男の子で面白かった。あたま良過ぎる。

Posted byブクログ

2023/03/18
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「ぼく」がどんな結論を出すか先が気になるが、なかなか読み進められない一冊だった。 最後のシーンで秋先生が市川雄太に言った罰が何だったのか気になった。でもそれまでの「ぼく」との対話から何か残酷なことを言ってそうだなと思った。

Posted byブクログ