ぼくのメジャースプーン の商品レビュー
気になっていた作家、辻村深月。どれから読もうかと迷ってて、結局これを選びました。 お話の最初の方で最後に対決があるということがわかってしまうので、先が気になってしょうがないという気持ちと共に、終わり方がつまらかったら嫌だな〜と思う気持ちが交錯しました。 読み終えて、ちゃんと納得の...
気になっていた作家、辻村深月。どれから読もうかと迷ってて、結局これを選びました。 お話の最初の方で最後に対決があるということがわかってしまうので、先が気になってしょうがないという気持ちと共に、終わり方がつまらかったら嫌だな〜と思う気持ちが交錯しました。 読み終えて、ちゃんと納得のいく結末だったのでよかった。 解説を読んだら、この本の登場人物が、別のお話とリンクしていると書いてあって、さっそく「名前探しの放課後」を読み始めました。 こういうのって好きだなー。装丁も◯。
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「子どもたちは夜と遊ぶ」とのリンクが 切なくてでも嬉しくて お気に入りの一冊です 秋先生大好きすぎる
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「裁く」ことにきっと明確なメジャーなんて無い。 罪に値する罰の重量ってどれか適正? 害を与える対象により重みは代わるの? 人の命ならどれくらい? 飼っているペットの様な動物の命なら、 ぷちっと潰しちゃう様な虫の命なら…じゃあ、人の心なら? この"裁くこと"...
「裁く」ことにきっと明確なメジャーなんて無い。 罪に値する罰の重量ってどれか適正? 害を与える対象により重みは代わるの? 人の命ならどれくらい? 飼っているペットの様な動物の命なら、 ぷちっと潰しちゃう様な虫の命なら…じゃあ、人の心なら? この"裁くこと"のアンバランスさって社会問題だ。 「社会問題」なんて言うと難しそうに聞こえるけど、単純だ。 だって、この本でその不条理さに対して まっとうな思いを叫んでいるのは まだ小学生である「ぼく」なのだから…。 辻村さんの本はまだ2冊目だけど、好きになっちゃってます。 非現実なゲーム能力を持つ「ぼく」視点を徹底して進む物語は ファンタジックで子供らしい瑞々しい気持ちに浸れるど、 それを穿つ登場人物たちの妙にリアルさを持つ発言が ちゃんと溶け合っていて読んでいて心地よい面白さ。 リアルは何も"うさぎ殺し"の犯人が放つ、 現代的な痛さだけじゃない。 「ぼく」と同じ能力を持ち彼をカウンセリングする 秋先生との対話や、 創作的に年の割りに大人な考え方をする「ぼく」の ふみちゃんへのストレートな好意など、 温柔な想いも含めてぜんぶ。 秋先生とのカウンセリングが大半で、 それは一見淡々とした展開に見えるけれど 登場する寓話的エピソードや 答えの曖昧なテーマ(復讐の仕方)に対する先生の 生徒たちのバラバラな考え方などは退屈無く 時折戻って読み返す程の味があって面白い。 ふみちゃんの言う 「人間は他人のために泣けない。自分の為に泣く。」 は、ガツンと来るほどごもっとも。 小学生、あなどりがたし。
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あれだけ延々と倫理の授業をさせておいて、結局コケにしてしまうラストはある意味すごい。倫理の話をトリックの道具にしてしまうところは、すでに頭の固くなってしまった大人の読者にしてみれば倫理的に少々受け入れにくいかも。でもそれ抜きにすれば面白かった。
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相変わらずタイトルがおしゃれである。 スーパー能力系の話はアタリハズレが多いけれど 「どうなるのか?」ときちんとワクワクさせてくれる設定でした。 子どもの語り口調が、ちょっと作りものっぽい上に、 主人公が子どもにしては、頭良すぎでちょっとアンバランス。 あー、教育学部出身。...
相変わらずタイトルがおしゃれである。 スーパー能力系の話はアタリハズレが多いけれど 「どうなるのか?」ときちんとワクワクさせてくれる設定でした。 子どもの語り口調が、ちょっと作りものっぽい上に、 主人公が子どもにしては、頭良すぎでちょっとアンバランス。 あー、教育学部出身。とも感じる一冊。
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大切な人がある事件をきっかけに変わってしまう。 自分だったら、この力をどう使うか、考えました。 秋山先生の「それを愛と呼ぶ」というセリフがずっしりと心に響きました。 生きること、罪ということについて深く感じる一冊。 力の使い方が正しかったかわからなかったけど、ラストは安心して...
大切な人がある事件をきっかけに変わってしまう。 自分だったら、この力をどう使うか、考えました。 秋山先生の「それを愛と呼ぶ」というセリフがずっしりと心に響きました。 生きること、罪ということについて深く感じる一冊。 力の使い方が正しかったかわからなかったけど、ラストは安心して読めました。
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あ~ 合宿中に読むんじゃなかった! 一人で読んで号泣したかったなぁ・・・ 物凄くこの人らしい作品、 物語の主軸はいつもミステリではなくて、 物語の中にミステリ要素が含んであるから とても温かくて優しいお話になる。 「罪と罰」について、人間の身勝手さについて。 とても重たくて悲...
あ~ 合宿中に読むんじゃなかった! 一人で読んで号泣したかったなぁ・・・ 物凄くこの人らしい作品、 物語の主軸はいつもミステリではなくて、 物語の中にミステリ要素が含んであるから とても温かくて優しいお話になる。 「罪と罰」について、人間の身勝手さについて。 とても重たくて悲しいお話。ほんとに。 小さな体で戦ったぼく。心が痛くなった。 「『自分のため』の気持ちで結びつき、 相手に執着する。その気持ちを、 人はそれでも愛と呼ぶんです。」 その通りだと思いました。 あたしが悲しませたくないから好きなんだ。 秋先生もたくさん辛い想いしたんだなぁ。 子どもたち~、名前探し~、早く読もう。
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重たいけど、オススメです。 いろいろ考えさせられました。 子どもたちは夜と遊ぶ→メジャースプーン→名前探しの放課後 の順番で読むと一層楽しめるかと。
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また、一瞬で飲み込んだ500ページだった。 他所で見た憶えのあるモチーフは、 残念ながら、褪せる。 人は、慣れる。飽きる。 悲しいけど、そうだ。 まっさらに、新しく出会えたらよかったのに。 初めては1度きり。他の順番で出会うことはできない。 でも逆に、 ...
また、一瞬で飲み込んだ500ページだった。 他所で見た憶えのあるモチーフは、 残念ながら、褪せる。 人は、慣れる。飽きる。 悲しいけど、そうだ。 まっさらに、新しく出会えたらよかったのに。 初めては1度きり。他の順番で出会うことはできない。 でも逆に、 ここでも、郁也くんがいたから、 わたしはこの人の本をきっと全て読むと思う。 リンク。 重なりが世界を広げる。 読み手というのは勝手なものです。*
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衝撃を受けました、ものすごく。 不思議な力を持った小学四年生の「ぼく」が、幼なじみの少女を傷付けた犯人と戦う――一言で言えばこんな話。 だけど、そうじゃない。 幼いだけの純愛物語ではない。 10歳の「ぼく」は子供だけれど、時に私よりもずっと大人だ。
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