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プリンセス・トヨトミ の商品レビュー

3.6

573件のお客様レビュー

  1. 5つ

    79

  2. 4つ

    196

  3. 3つ

    204

  4. 2つ

    44

  5. 1つ

    3

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2010/02/01

女の子になりたい少年,男勝りな少女,そして大阪の町に隠された大きな秘密とは?大阪という土地でしか不可能であろう荒唐無稽な設定や,笑いと興奮と感動を絶妙にミックスしたストーリー展開が秀逸。読後に感じるノスタルジーも心地よい娯楽小説です。

Posted byブクログ

2010/06/27

-五月末日の木曜日、午後四時 大阪が停止した- 新大阪駅に降り立った三人の会計監査官。彼らの属する会計監査院とは、国家予算の監査を主とする国の機関でありながらいずれの権力化にも属さぬ独立した機関だ。中でも、鬼の松平と恐れられる副長の『松平元』率いるミラクル『鳥居』、エリートで容...

-五月末日の木曜日、午後四時 大阪が停止した- 新大阪駅に降り立った三人の会計監査官。彼らの属する会計監査院とは、国家予算の監査を主とする国の機関でありながらいずれの権力化にも属さぬ独立した機関だ。中でも、鬼の松平と恐れられる副長の『松平元』率いるミラクル『鳥居』、エリートで容姿端麗な『旭』チームが大阪への監査にやってくる。謎の団体『社団法人OJO』に向かった松平の目にしたものとは・・独立国家『大阪国』とは? 会計監査官の出てくるくだりは、けっこうじっくりと読まないとなかなか入ってきませんでした。対して、大阪国側の主人公、女の子になりたい『真田大輔』と幼馴染の『橋場茶子』の中学生コンビは微笑ましく読めました。名前は引掛けてありますね。ああ、脇ではありますが、ジャコ屋こと『島猛司』君がお気に入りです。 豊臣の末裔を大阪の男たちが脈々と守り続ける、そんな途方もないストーリーですが、合図の伝達方法や、親から子へと渡される思い・・それを知っていながら知らんふりをする女たちなどなど、なんとなく郷愁を感じさせられました。また、大阪って、独立国と言われれば、そんなんじゃないかって思わせるようなイメージもありますしね。ただ、大阪の人間がそんな大層な秘密を黙っていられるのかという疑問は残りますが(笑)。 そんなこんなで最後は大団円。 またひっそりと地下に潜る大阪国。 ぜひこの歴史は受け継がれていってほしいものです。

Posted byブクログ

2010/01/29

大阪で生まれた二人の少年少女、女の子になりたい小学生大輔と、大輔をただ守ろうと考える茶子、東京から来た会計検査院の、松平、鳥居、旭この三人、この五人がつながるとき大阪が、全停止する。大阪で起きるさまざまなことなぜ大阪は全停止したのか、 とても楽しいエンターテイメントすごい内容です...

大阪で生まれた二人の少年少女、女の子になりたい小学生大輔と、大輔をただ守ろうと考える茶子、東京から来た会計検査院の、松平、鳥居、旭この三人、この五人がつながるとき大阪が、全停止する。大阪で起きるさまざまなことなぜ大阪は全停止したのか、 とても楽しいエンターテイメントすごい内容です。 ミラクル鳥居が、ほんとにミラクルです。笑えます。

Posted byブクログ

2022/08/28

 半年以上待って、ようやく図書館で借りることができました。 読み終えてみるとなかなか面白かったです。 特に大阪国の人たちが立ち上がるあたりからは、一気に読みました。 ホルモーのほうが、京都出身の私にはお話の舞台に愛着があるせいもあって、好きかもしれませんが、これも悪くないです。 ...

 半年以上待って、ようやく図書館で借りることができました。 読み終えてみるとなかなか面白かったです。 特に大阪国の人たちが立ち上がるあたりからは、一気に読みました。 ホルモーのほうが、京都出身の私にはお話の舞台に愛着があるせいもあって、好きかもしれませんが、これも悪くないです。    ある日大阪の機能が全停止する、大阪城の地下には大阪国の城が存在するという設定は度肝を抜かれますね。 それが国会議事堂の建物に似ているとか、いろいろな場面を想像するのが楽しくなる1冊でした。 マンガにしても面白そうな感じ。 人物のキャラ設定もなかなかのものでした。 みんな豊臣ゆかりの武将の苗字だらけなのも、笑えました。  でも、何かこう・・・これ最高!っていう風にもいえず、 どこかしっくりきてない部分があるのか、はたまたコメディ 色が強いせいか、結局何だったのか、もやっとしたものが ちょっぴり残りました。 お話が力強く動き出すまで、結構間があるような・・・。 もうちょっとすっきりコンパクトにまとまったんじゃないかな? とも思いました。

Posted byブクログ

2010/01/21

また独特な世界観があるお話です 3人の査察員が大阪国の謎を暴くという感じですが すこしモヤモヤ感が残りました

Posted byブクログ

2010/01/17

もうちょっとエンターテイメントっていうか、荒唐無稽なら荒唐無稽で盛り上げてほしかったな。 その対極として、会計監査院の固い仕事ぶりをもっと出してもよかったような気がする。 ちょっと中途半端な感が否めない。惜しいです。

Posted byブクログ

2010/01/21

鴨川ホルモーに続いて ありえなさそうであるかもしれない万城目さんワールド炸裂でした。 旭と鳥居の会話が好きです。

Posted byブクログ

2010/05/23

このことは誰も知らない。五月末日の木曜日、午後四時のことである。大阪が全停止した。長く閉ざされた扉を開ける“鍵”となったのは、東京から来た会計検査院の三人の調査官と、大阪の商店街に生まれ育った二人の少年少女だった—。前代未聞、驚天動地のエンターテインメント、始動。

Posted byブクログ

2010/02/06

豊臣の子孫がまだ生きていて、大阪国が守っているという話。 それだけ聞くと、忠誠とか威信とかを思い浮かべるけれどそうではなく、 たんなる大阪人の心意気から、という軽いキッカケがおもしろい。 誰が子孫かわからないし、日常生活で大阪国を意識することもないのに、 大阪の男たちはみんなが信...

豊臣の子孫がまだ生きていて、大阪国が守っているという話。 それだけ聞くと、忠誠とか威信とかを思い浮かべるけれどそうではなく、 たんなる大阪人の心意気から、という軽いキッカケがおもしろい。 誰が子孫かわからないし、日常生活で大阪国を意識することもないのに、 大阪の男たちはみんなが信じている、プリンセスの存在。 おっきな話なのに、親子愛や自我の目覚めなど小さな家族単位のつながりもうまいこと描かれていた。 「大阪全停止」と大きく打ち出してたわりには、そのシーンはたいしたこと なかったし無理があったけれど 全体としては、いろんな要素をうまく組み込んだなという感じ。 なにより発想がおもしろいね。

Posted byブクログ

2009/12/23

この万城目学氏の作品群、あるいは森見登美彦氏のものについても言えることだと思うが、その舞台となっている街に馴染みがあるかないかが、割と大きなポイントになるような気がする、作品を楽しめるかどうかという点において。 たぶんこの小説に関してもそれは当てはまって、大阪市内に今も勤務し、か...

この万城目学氏の作品群、あるいは森見登美彦氏のものについても言えることだと思うが、その舞台となっている街に馴染みがあるかないかが、割と大きなポイントになるような気がする、作品を楽しめるかどうかという点において。 たぶんこの小説に関してもそれは当てはまって、大阪市内に今も勤務し、かつて森ノ宮に2年間住んだこともある私自身にとって、作品の世界に入り込む上でその経歴は大きな一助となったと思う。 設定そのものは毎度のことながらかなりのブッ飛び度合を見せているので、一見とっつきにくく、また始終苦手とする向きも少なからずあろうものだが、そこに大阪城にまつわる興味深い史実や、建築に関する蘊蓄などが巧みに混ぜ込まれているので、なんだか半分騙されているような心持ちのまま、仕舞いまで読んでしまう。 雑誌の連載小説ということもあってか、本当にともすればゴロゴロと転げてしまいそうな危ういバランスの作品だと感じるが、そこはちゃんとプロフェッショナルの仕事として纏め上げるのはさすがの技術。 松平の家族、出自にまつわる終盤のシーンでは、まさかの涙腺刺激ネタまで絡めてくるとは恐れ入った。 ウェイトは少ないながらも、ミステリー的な要素もちゃんと最後まで引っ張りを見せている。

Posted byブクログ