プリンセス・トヨトミ の商品レビュー
ううむ。わたしはやっぱりホルモーや鹿男のほうがおもしろかったかな。文章はたしかにうまくなっていると思ったけれど、人間(ハッチャケたキャラの展開であるにせよ)を描く方に向かわずに、もっぱらこの大仕掛けなからくりの説明に向かっていたので、けっきょく誰に肩入れして読めばいいのかわからな...
ううむ。わたしはやっぱりホルモーや鹿男のほうがおもしろかったかな。文章はたしかにうまくなっていると思ったけれど、人間(ハッチャケたキャラの展開であるにせよ)を描く方に向かわずに、もっぱらこの大仕掛けなからくりの説明に向かっていたので、けっきょく誰に肩入れして読めばいいのかわからないまま終わってしまったという感じ。ちょっと残念。
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ホルモーを読んだときに感じたあのデタラメさ加減が影を潜めオーソドックスなコメディとなっている。大風呂敷のスケールの大きさは相変わらずだけど。その風呂敷が登場する全ての人たちを包んでいない感じがする。それは何故?彼らの生きる世界が精緻に作り込まれていないからではないかと思う。たしか...
ホルモーを読んだときに感じたあのデタラメさ加減が影を潜めオーソドックスなコメディとなっている。大風呂敷のスケールの大きさは相変わらずだけど。その風呂敷が登場する全ての人たちを包んでいない感じがする。それは何故?彼らの生きる世界が精緻に作り込まれていないからではないかと思う。たしかに会計検査院の3人はカッコイイ。しかしその3人すらその行動規範や動機がいまいち不明確なのだ。カッコ良さの根拠が希薄なのだ。この手の世界観の作り込みに最適な手段は続編を書くことである。シリーズ化して世界を徐々に書き込み作り込むことである。3人の新たなる調査活動が読めることを期待している。
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万城目が変わった。京都で鬼をあやつり、奈良で鹿化した。今度は大阪で何をやらかす!?と期待満々。いや、面白かったんだよ。おもろかったけど、ちょっとねぇ。万城目独特のファンタジ感が薄れてなんとなく硬い感じ。登場人物はそれぞれキャラも立ってて映像化するにはもってこいなんだけどさ。けど、...
万城目が変わった。京都で鬼をあやつり、奈良で鹿化した。今度は大阪で何をやらかす!?と期待満々。いや、面白かったんだよ。おもろかったけど、ちょっとねぇ。万城目独特のファンタジ感が薄れてなんとなく硬い感じ。登場人物はそれぞれキャラも立ってて映像化するにはもってこいなんだけどさ。けど、大阪人たちの壮大な使命に対する会計検査員松平の戦いがこんなにあっけなく終わるってのもどうかなぁ。登場人物の名前がそれぞれ豊臣とかかわりのあるものになってたり、性同一性障害の中学生が出てきたり、と盛りだくさんの内容なんだけど、ちょち無理矢理っぽい終わりが気になる。旭がもし、逆大輔だったらもっと面白かったと思うのだけどな。
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