動的平衡 の商品レビュー
人間を形成する"流れ"を様々な角度から 解説していて これまで思っていた常識が覆ったことも ちらほら書いてあって 新たな発見ができて 面白かった。
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今何かと話題の福岡伸一氏の書いた本。科学的視野から世の中の諸処の事柄について論じており、なかなか興味深い内容であったと思う。
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「汝とは汝の食べたものである」「太らない食べ方」「その食品を食べますか?」「生命は時計仕掛けか?」 超、面白いです。
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去年、話題になった、ソトコトでの連載をまとめた本らしい。「私たちは『私たちが食べたもの』にすぎない」というメッセージは、私の日ごろ考えていることに似ていて、とても共感できる。生物学者の福岡伸一さんのエッセイとして、読みやすそうなので気になる一冊。
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---------------------------------------------- ▼ 100文字感想 ▼ ---------------------------------------------- なぜ人は生きるのだろう?という疑問を、精神的 あるいは宗教的視点...
---------------------------------------------- ▼ 100文字感想 ▼ ---------------------------------------------- なぜ人は生きるのだろう?という疑問を、精神的 あるいは宗教的視点ではなく、生物学的視点か ら見てみてみると驚くべき発見がある。また、デ ザイナーとして第8章の渦巻きの考察は面白い! ---------------------------------------------- ▼ 5つの共感ポイント ▼ ---------------------------------------------- ■私たちの身体は、たとえどんな細部であって も、それを構成するものは元をたどると食物に 由来する元素なのだ ■私たちは、脳がすべてをコントロールし、あら ゆるリアルな感覚とバーチャルな幻想を作り 出しているように思っているけれど、それは実 証されたものではない ■一輪車に乗ってバランスを保つときのように、 むしと小刻みに動いているからこそ、平衡を 維持できるのだ ■秩序あるものは、やがてその秩序は失われ ていく。磨耗し、酸化し、ミスが蓄積し、やが て障害が起こる「エントロピー増大の法則」 ■渦巻きは、おそらく生命と自然の循環性をシ ンボライズする意匠そのものなのだ
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おもしろかったー。 いろんなこと考えちゃった。 自分のこと、わりと硬くできてると思ってたのに 実は「流れ」の現象だったんだと知って驚いた。 でもそうなんだと思うと、とても不思議だけれど なんだかほっとしたような気持ち。 命に感謝した。 アフリカ象のおはなし、どきっとした。 私が思...
おもしろかったー。 いろんなこと考えちゃった。 自分のこと、わりと硬くできてると思ってたのに 実は「流れ」の現象だったんだと知って驚いた。 でもそうなんだと思うと、とても不思議だけれど なんだかほっとしたような気持ち。 命に感謝した。 アフリカ象のおはなし、どきっとした。 私が思っている以上に「世界は音で満ちている」んだなぁ!!
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生物は、常に変化していてその状態を保つ事でエントロピーの増大を抑えて いるとは、言われてみればそーなんですね。 生物をコントロール仕切れない、のは今後も続きそうです。
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動的平衡を生かすリズムとは何か【赤松正雄の読書録ブログ】 生命とは何なのか―若き日よりの私の関心事である。先に『生物と無生物のあいだ』を手にし、注目していた福岡伸一氏の『動的平衡』を読み、大いに刺激を受けた。ただし、面白かったのは最終章の「生命は分子の『淀み』」だけと言うのが...
動的平衡を生かすリズムとは何か【赤松正雄の読書録ブログ】 生命とは何なのか―若き日よりの私の関心事である。先に『生物と無生物のあいだ』を手にし、注目していた福岡伸一氏の『動的平衡』を読み、大いに刺激を受けた。ただし、面白かったのは最終章の「生命は分子の『淀み』」だけと言うのが正確なところで、あとはあまり曳き付けられたとは言い難い。しかし、それは当方の読解力のなさのせいであろう。 私たちの今は、「遺伝子が特許化され、ES細胞が再生医療の切り札だと喧伝されるバイオテクノロジー全盛期の真っ只中にある」といえ、その事態を招いた出発点には、生命現象はすべて機械論的に説明可能だと考えたデカルト主義者たちがいる。70年代後半からバイオテクノロジーが加熱した背景にその存在は無視できない。著者は、結果として「生命を解体し、部品を交換し、発生を操作し、場合によっては商品化さえ行う」ことになった現在を憂えている。「効率的な臓器移植を推進するために死の定義が前倒しされ、ES細胞確立の激しい先陣争いが繰り広げられることが、果たして私たちの未来を幸福なものにしてくれるのだろうか」と。 ちょうど衆議院で臓器移植法案の改正案審議が行われている間に並行して読んだこともあり、印象深いものになった。生命とは何か、との問いに対して「動的な平衡状態にあるシステムである」と答えている。要するに、「動きながら常に分解と再生を繰り返し、自分を作り替えている」存在だという。私たちの生命を構成している分子は、プラモデルのような静的なパーツではなく、例外なく絶え間ない分解と再構成のダイナミズムの中にあ」り、「個体は、感覚としては外界と隔てられた実体として存在するように思える。しかし、ミクロのレベルでは、たまたまそこに密度が高まっている分子のゆるい『淀み』でしかない」との定義づけは実に魅惑的だ。 かつて、優れた宗教が直感的に掴んだものの正しさを、自然科学が後から証明するのだとの指摘を興味深く聴いたことがある。今この本を読んで、まさにその指摘の的確さを実感する。 臓器移植に延命医療をかけることの不確かさを著者は指摘しながら、「動的な平衡系としての生命を機械論的に操作するという営為の不可能性を証明しているように、私には思えてならない」との記述は、科学者としてきわめて真摯な態度だと思う。私には動的な平衡系としての生命に躍動感を与える操作としてのリズムの大事さを痛感するしだいである。
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(2009.12.31読了) 「動的平衡」という題名について、著者は「あとがき」で以下のように述べています。 生命、自然、環境―そこで生起する、すべての現象の核心を解くキーワード、それが動的平衡だと私は思う。間断なく流れながら、精妙なバランスを保つもの。絶え間なく壊すこと以外に、...
(2009.12.31読了) 「動的平衡」という題名について、著者は「あとがき」で以下のように述べています。 生命、自然、環境―そこで生起する、すべての現象の核心を解くキーワード、それが動的平衡だと私は思う。間断なく流れながら、精妙なバランスを保つもの。絶え間なく壊すこと以外に、そして常に作り直すこと以外に、損なわれないようにする方法はない。生命は、そのようなあり方と振る舞い方を選びとった。それが動的平衡である。(254頁) ●体を構成する分子は順次入れ替わる(34頁) 脳細胞は一度完成すると増殖したり再生することはほとんどないが、それは一度建設された建造物がずっとそこに立ち続けているようなものではない。脳細胞を構成している内部の分子群は高速度で変転している。その建造物はいたる部分でリフォームが繰り返され、建設当時に使われていた建材など何一つ残っていないのである。 ●「なぜ学ぶことが必要なのか」(58頁) 「私たちを規定する生物学的制約から自由になるために、私たちは学ぶのだ」 私たちが今、この目で見ている世界はありのままの自然ではなく、加工され、デフォルメされている物なのだ。デフォルメされているのは脳の特殊な操作である。 ●体を調べると何を食べているかが分かる(62頁) 私たちの体は、たとえどんな細部であっても、それを構成するものは元をたどると食物に由来する元素なのだ。 ●生命とは(75頁) 新たなタンパク質の合成がある一方で、細胞は自分自身のタンパク質を常に分解して捨て去っている。合成と分解との動的な平衡状態が「生きている」ということであり、生命とはそのバランスの上に成り立つ「効果」であるからだ。 ●コラーゲンを摂取すればコラーゲンになるか(76頁) 食品として摂取されたコラーゲンは消化管内で消化酵素の働きにより、ばらばらのアミノ酸に消化され吸収される。 吸収されたアミノ酸は血液に乗って全身に散らばっていく。コラーゲン由来のアミノ酸は、必ずしも体内のコラーゲンの原料とはならない。むしろほとんどコラーゲンにはならない ●ES細胞(150頁) 空気が読めない、しかし増えることをやめない細胞、それがES細胞である。この細胞は、分裂して数を増やすけれども、何物にもなろうとしなかった。分化のプログラムは、この細胞の中でストップしていたのだ。 ●マラリア(168頁) 英語で書くとmalariaで、malは「悪い」、ariaは「空気」という意味だ。原因がわかっていなかった時代、マラリアは「悪い空気」を吸い込んだことによっておこる病気だと思われていた。 生命現象についてわかってきたことが分かりやすく書いてあります。 (2010年1月7日・記)
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『生物と無生物のあいだ』の福岡さんの最新刊。 あとがきにもあるように、いくつかの雑誌に寄稿したエッセイに加筆修正してまとめたもののようです。おそらくは、こういったエッセイを書く過程で、まとめられた考えを作品にしたものが『生物と無生物のあいだ』だったのかと思います。本書の内容の...
『生物と無生物のあいだ』の福岡さんの最新刊。 あとがきにもあるように、いくつかの雑誌に寄稿したエッセイに加筆修正してまとめたもののようです。おそらくは、こういったエッセイを書く過程で、まとめられた考えを作品にしたものが『生物と無生物のあいだ』だったのかと思います。本書の内容の各要素は『生物と~』と類似しながらも、まとまり感に欠ける印象があります。科学エッセイとして読むには悪い出来ではないですが、期待を超えるものではなかったです。 タイトルの「動的平衡」が出てくるのは最後の第8章。『生物と~』の中でもメインテーマに据えられていましたが、動的平衡を発見したシェーンハイマーの生命観をもとにした新しい生命観を広めたいという意図もあるのかもしれません。 しかし、他著の引用とはいえ、象と鯨の対話や、渦巻きや風車の話で最後を締めるのは、少し疑問、違和感あり、ではありますが。
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