キネマの神様 の商品レビュー
とても良い時間でした。始めから終わりまで惹きつけられて、最後はあたたかい涙が零れました。映画を観ること、映画館で観ること、それは大切なひとときです。読書することもいろいろな人生に触れられますが、わたしにとっても、映画を観ることもそうです。涙は出ましたが、優しい素敵な終わり方で良か...
とても良い時間でした。始めから終わりまで惹きつけられて、最後はあたたかい涙が零れました。映画を観ること、映画館で観ること、それは大切なひとときです。読書することもいろいろな人生に触れられますが、わたしにとっても、映画を観ることもそうです。涙は出ましたが、優しい素敵な終わり方で良かったです。
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読んでいる途中から、名画を、映画館で、観たくて仕方がなかった。 自分が映画好きだということと、でも真の映画好きではないことと、二重に自覚。 ゴウちゃんの人柄が、読む人を幸せな、優しい気持ちに着地させてくれる。 こんな上手いこと行くわけない、と読みながらも、上手くいくことを願わずに...
読んでいる途中から、名画を、映画館で、観たくて仕方がなかった。 自分が映画好きだということと、でも真の映画好きではないことと、二重に自覚。 ゴウちゃんの人柄が、読む人を幸せな、優しい気持ちに着地させてくれる。 こんな上手いこと行くわけない、と読みながらも、上手くいくことを願わずにはいられない、登場人物の魅力。
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「見るたびに思う、映画は旅なんだと」旅も映画も好きな私としてはこの最初の文章で心捕まれてしまう。 会社を辞めたアラフォーの女性主人公と、ギャンブル依存症の父が映画を見る、書く、広める事を通して、成長していく物語。 当著者の中では軽めのテンポで、ご都合主義なところは否めないが、...
「見るたびに思う、映画は旅なんだと」旅も映画も好きな私としてはこの最初の文章で心捕まれてしまう。 会社を辞めたアラフォーの女性主人公と、ギャンブル依存症の父が映画を見る、書く、広める事を通して、成長していく物語。 当著者の中では軽めのテンポで、ご都合主義なところは否めないが、最後はぐぐっときて泣かされる。やっぱこの著者の本はいいなと思う。 映画好きとしては読んでいておもしろかったり、映画の力を再認識させられる。
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17年のキャリアを捨て大手デベロッパー会社を辞めた娘とギャンブル依存症の父親の映画を軸にした再生譚。映画好きならそれなりに楽しめる、予定調和な安定した物語だ。 弱小映画専門誌出版社に再就職する主人公の歩(アラフォー、独身、女性)。その編集局の雰囲気がどことなく『舟を編む』を彷彿させたが、上梓は本書のほうが3年ほど先だった。時代はいつのころか気になるが、作中に紹介される“最近観た映画”というので想像がつく。「ブローバック・マウンテン」(2005)「父親たちの星条旗」「硫黄島からの手紙」(2006)ということで、それらを題材に2007~8にかけて文芸春秋に連載されていたもの。 父娘の確執、女性の社会での活躍、シネコン台頭、インターネット、ひきこもりなどなど当時な話題を過度の深堀りなくほどよくアレンジし、そんな諸問題が素人ながら映画評を執筆する親父の大活躍を軸に展開し見事大団円というサクセスストーリーだ。 原田マハはこれまでひっかかってこなかった作者だなあと公式サイトを拝見。「翼をください」は見覚えある。「星守る犬」をノベライズ化?面白いことするねえ。紆余曲折を経てキュレーター的仕事をしてたり、40で転職、都市開発PJに参画するなど本書の主人公を彷彿させる(逆パターンだけど)。そんな点では経験を活かした作品だったのかな。 そもそも出てくる映画が割と世代的にドンピシャ。平成元年、シネスイッチ銀座でのあの映画のエピソードも、そのまんま自分の想い出と同じだ。経歴を見る前から「こりゃ同世代の作家?」と思った(3つ上だ)。なので、引用される映画のほとんどを観てるのは読みやすかった。 だがしかしだ、齢80になる親父が映画歴70年の謎のブロガーとしてネット上で論評を繰り広げる為に取り上げる作品としてはあまりにも陳腐で重みがなさすぎる。それに女性ウケのする作品が多く(要は作者のアンテナに引っかかった映画のみなのだろう)、「いや、それじゃないでしょ!?」と、つい思ってしまう。その思いはラストまで続く。 まあ、映画も好みの問題なので、より万人ウケを狙うなら止む無しのセレクトかなとは思うが、現実味に欠けるところ。 そう、これは現実的な話じゃないんだ。奇跡のようなハッピーエンドも映画の魔法のひとつ、キネマの神様への貢物としては至極真っ当だ。これは映画を題材に編んだお伽噺と思って読めばいい。 著者作品はキュレーターの経歴を活かしたものが多そうだ。もう2、3冊読んでみるかな。
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初、原田マハ作品にチャレンジ。 登場人物が魅力的でいい人ばかりでおもしろかった。 特に清音ちゃんの存在がまぶしかった。 ローズバッドの正体が布石は打ってあったもののちょっと唐突な感じがしたのと、清音ちゃんのお父さんの登場ももう少し何か補足が欲しい感じがしたけど、先の展開が気になってすいすいとページをめくって読めた。映画はDVDで十分派のだけど、またちょっと映画が見てみたくなった。 しかしそれ以上に、原田マハの他の作品が読んでみたい。 余談だけど、原田宗典の作品に「劇場の神様」っていうのがあったはずで、あれも結構おもしろく読めた気がするのだけど、このタイトルは何か意識してつけたのかなぁと思ったのと、社会人としてはいろいろと難があったお父さんの影響を強く受けているのは兄の原田宗典と共通してるなぁとちょっと切なくなった。(そういう意味でもこの作品はラストにも救いがあってよかった)
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(2016/6/17読了) 原田マハさんは「楽園のカンヴァス」に続き2作目。こちらも前作同様、ブロ友さんが高評価だったので読んでみることに。 本紹介の文章はかなり不十分。この内容に取り上げられていない、この本の良さがたくさんあるというのに。 家族の再生というより、私には友情。。。...
(2016/6/17読了) 原田マハさんは「楽園のカンヴァス」に続き2作目。こちらも前作同様、ブロ友さんが高評価だったので読んでみることに。 本紹介の文章はかなり不十分。この内容に取り上げられていない、この本の良さがたくさんあるというのに。 家族の再生というより、私には友情。。。これも文字にすると安易な感じになっちゃうなぁ。 星は実際は5弱です。感動はあったけど、心が踊りだすような気持ちが足りなかった。これは好みの問題なのでしょう。 でも、前作に比べるととても読みやすくて、一気に読み上げてしまいました。 私もゴウのように、文字で気持ちをうまく伝えられるようになりたいなぁ。 (内容) 四十を前に、突然会社を辞めた娘。映画とギャンブルに依存するダメな父。二人に舞い降りた奇跡とは―。壊れかけた家族を映画が救う、奇跡の物語。
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映画に詳しい人であれば間違いなくこの本を好きになるのではないだろうか?僕自身それほど映画に詳しくはないけれど、たまに知っている映画が登場してきて嬉しかった。お父さんであるゴウと大物映画評論家リチャードのローズバッドのブログ内でのやり取りがとても面白い。『硫黄島からの手紙』に対する二人のやり取りが素敵でとても印象的だった。 家族愛、友情、仕事で奮闘する女性、恋愛?なども含まれていてとても面白い。
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読み出したら、あっという間に物語の中に引き込まれ、夢中で読破。 大好きな本になりました。 映画に詳しくない私でも知ってる映画が次々に登場し、あー、また観たい。 と強く思う。 舞台となる飯田橋界隈は、昔よく行ったので、その辺も楽しめた。 あの甘味屋さん、また行きたいな。 家族愛...
読み出したら、あっという間に物語の中に引き込まれ、夢中で読破。 大好きな本になりました。 映画に詳しくない私でも知ってる映画が次々に登場し、あー、また観たい。 と強く思う。 舞台となる飯田橋界隈は、昔よく行ったので、その辺も楽しめた。 あの甘味屋さん、また行きたいな。 家族愛、友情。 後半は涙を流しながらも、心はポカポカ温かい気持ちでいっぱい。 愛情に溢れた一冊です。
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ゴウとローズ・バッドのやり取りがとても良かったです。ブログでのやり取りだけだけど、お互いが相手のことを、最高の友だちだ、会えて良かった、と感じている。読んでいて温かい気持ちになれました。原田マハさんが映画に詳しいことにも驚きました。「ニュー・シネマ・パラダイス」を観てみたいです。
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ああこの本はよかった。 ギャンブル依存症の父親が書く文章が特に印象的。挑発にも乗らずにかわしながら応酬できるなら、ギャンブルも負け戦ばかりじゃないんじゃないかと野暮なことを思う。
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