光 の商品レビュー

三浦しをん【著】

2017/02/02

あれ？これ三浦さん？というのが一番。
すべての人が救われない話。

内容だけを言うなら、あまり好みじゃない。
でも本を閉じて表紙を見たとき、何とも言えない切なさがこみ上げてきました。
この本の題名が「光」だからこそ、引き立つ内容。
「暴力はやってくるのではなく、帰ってくるのだ。」

2009/10/07

内容（「BOOK」データベースより）
天災ですべてを失った中学生の信之。共に生き残った幼なじみの美花を救うため、彼はある行動をとる。二十年後、過去を封印して暮らす信之の前に、もう一人の生き残り・輔が姿を現わす。あの秘密の記憶から、今、新たな黒い影が生まれようとしていた―。

2009/10/12

なんだろう。おもしろかった。おもしろかったんだけどもやもやする。息苦しい。生々しい。絶望を見た、男たちのはなし。タイトルが秀逸だとおもう。

2010/08/30

想う人には想われない。想っていない人には想われる。一方通行な気持ちばかりの、哀しい話。
輔も、美花も、信之も、南海子も、とにかく不幸。
三浦しをんの作品にしては、人物が活かされてないというか、なんというか・・・ぶっちゃけ、好きなキャラがいない。
信之が、なぜあんな性格になってしまったのか、イマイチ納得できない、というか、わからない。不気味。
よくこんな男と結婚したな、南海子。
とはいえ、この南海子も、かなり癖のある女。虐待寸前。（いや、既に幼児虐待か。）
最後の美花の反応は、予想通り。誰も信用できない女、という感じ。
それまでの、信之の独りよがりな行動が、気持ち悪い。
輔、ひたすら不憫で救いがない。最後の手紙でなんとか持ち直したものの、それまでは負けっぱなし。
それでも結子の存在は、少し暖かい感じがした、かな。
ドロドロな話なので、当たり前なんだけど、とにかく気持ちの悪い人間のオンパレードだった。
ま、そこが面白いんだけど。
「光」という題が、あまり活かされてないような気もする。私がちゃんと読みきれてないのかも。
なんか、まとまらない感想になっちゃた・・・。

2009/10/07

とても、おもしろかった。
サスペンスの雰囲気と、重く、考えさせられる悲しさと。
半ばあたりに少しだけ、飽きがでてきたけれど、ラストで再びすべてが落ちた。

2009/10/04

「殺して生きる。誰もがやっていることだ。」
天災ですべてを失った中学生の信之。共に生き残った幼なじみの美花を救うため、彼はある行動をとる。二十年後、過去を封印して暮らす信之の前に、もう一人の生き残り・輔が姿を現わす。あの秘密の記憶から、今、新たな黒い影が生まれようとしていた―――。
濃度のある絶望と孤独が充満している。世の中の不条理、人間の心の闇がすべてを破壊していく様子がまざまざと描かれている。登場する誰ひとり肯定はできないけれど、決して否定もできない。
三浦しをんはこういう小説を書かないと思っていたけど、私は結構好きです。光と闇の両方見えている人のほうが、安心できるから。

2009/10/07

私は三浦しをんさんに先入観をもっているとおもう。その上で、この作品を読み違和感を感じた。
この作品において、人の心の闇を描いていこうとしているのだろうけど、自分には人の表面をなぞっているだけにしか思えなかった。グロテスクな描写もあるが、単なる描写というだけで、それ以上の意味をもっていなかった。題材は大変興味深いものがあっただけに、残念だなとおもう。
やっぱりしをんさんは明るくコミカルな話がよいな。

2009/10/04

内容（「BOOK」データベースより）
天災ですべてを失った中学生の信之。共に生き残った幼なじみの美花を救うため、彼はある行動をとる。二十年後、過去を封印して暮らす信之の前に、もう一人の生き残り・輔が姿を現わす。あの秘密の記憶から、今、新たな黒い影が生まれようとしていた―。

2009.6

2009/10/04

こうゆうのも書くんだ･･･しをんさん･･･

私はこれを読んで「白夜行」を思い出しました。

圧倒的な災害や暴力に襲われた人間が足掻く現実は、私が想像するより暗闇なんだろうなぁ･･･と。

「暴力には愛をもって」やら

「未来に希望をもって」という言葉は、虚しく響くのだろうなぁ･･･と。

だからといって、３人を肯定はできないのけれど。

2009/10/04

予想通り、すごく怖い小説でした。
文章は淡々としているのに、物語はねっとりしているというか、すごく濃密で、中盤まで読んでも読んでももどかしいまでに物語が進まない気がしました。
一番怖いのは南海子かなあ。殺人鬼と一緒に寝てまで、なにもなかったことにできるんだろうか…。
雑誌連載時と単行本ではラストが違うとのことですが、雑誌のほうのラストも読んでみたかったです。