光 の商品レビュー
三浦しをんさんの暗くて重い話ははじめて読んだが、なんとなく重松清の「疾走」が頭に浮かんだ。 そして、やっぱりBL臭がムンムンしてたw
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最近三浦しをんさんの作品ばかり読んでいる気がします。 それだけ好きってことです。 またまた新しい、しをんさんの一面を見れた気がする作品。 なんでこんなに作品ごとに雰囲気が変わるんだろう…。 ホント別人みたい! 題名が『光』なので明るい作品だと思ったのですが、全く逆。...
最近三浦しをんさんの作品ばかり読んでいる気がします。 それだけ好きってことです。 またまた新しい、しをんさんの一面を見れた気がする作品。 なんでこんなに作品ごとに雰囲気が変わるんだろう…。 ホント別人みたい! 題名が『光』なので明るい作品だと思ったのですが、全く逆。 すごーくダークなお話。 太陽の光ではなくて、月の光。 説明するのが難しいけど、暴力がテーマというか、共通ワードかな。 最初の津波も含め、虐待だったり、殺人だったり…。 読んでいてすごく怖くなりました。 現実にも居そうなんです! 妙にリアル! でもそこまでグロく書いていなかったのが個人的にはよかったです。 しをんさん本当に素敵! こんなに重いテーマを扱っていながら、飽きないのがすごいです。 むしろ、展開が読めなくてずいずい引き込まれました。 毎回思いますが、読みやすいです。 共感できる人物がいないのに、この惹きつける力はすごすぎです! 題名も私はピッタリな気がして好きです。 三浦作品を初めて読む方にはオススメしません。 なんか重過ぎるので。 もっと明るい小説や妄想エッセイから読んで欲しいです。笑 はやく次の作品も読みたいです。 読むのがホントに楽しみです! どうして。俺は自分が幸か不幸かなんて考えもしない。きみと会わなくなってから、幸も不幸も消えてしまった。ただ生きているだけだ。きみが傷つき、凍りついて死ぬことがもう二度とないようにと、ただそればかりを願って生きていただけだ。
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三浦しをんという著者の作品は少しユーモアのある心がほっとする作品であるという思い込み先入観があったので、今回は正直驚きました。でも、ぐっと引き込まれる内容であって、おもしろかったので個人的にはオススメです。 タイトルにダブルミーニングを感じ、なんともいえない気持ちになってみたとこ...
三浦しをんという著者の作品は少しユーモアのある心がほっとする作品であるという思い込み先入観があったので、今回は正直驚きました。でも、ぐっと引き込まれる内容であって、おもしろかったので個人的にはオススメです。 タイトルにダブルミーニングを感じ、なんともいえない気持ちになってみたところです。
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津波に飲まれた島で生き残った3人の子供たちを中心に、日常にある暴力について扱った小説。 「暴力」というのは物理的なものだけでなく、突然訪れる不条理のこと。 登場人物の誰も好きにはなれないけど、どの人物にも共感する。 ------------------------------...
津波に飲まれた島で生き残った3人の子供たちを中心に、日常にある暴力について扱った小説。 「暴力」というのは物理的なものだけでなく、突然訪れる不条理のこと。 登場人物の誰も好きにはなれないけど、どの人物にも共感する。 --------------------------------------- ある映画を観て、ワカラン…と思っているうちに、なんとなくこの作品のことが頭に浮かんだので、感想を追記します。 私は三浦しをんさんの作品の中で、この『光』が一番印象深くて好きだ。しかし、あまりにも暗くて説明しにくいので、普段は『きみはポラリス』だと言っておく。その短編集にも、恋人のために人を殺した男の話があって、『光』の前身なのだろうと思う。 東日本大震災の前に出た作品だけれど、津波の描写がとても鮮明だ。あのときニュースを見て、小説そのままだと感じた。もちろん、取材したりはしているにしても、実際体験していないものをここまで見たかのように描けるなんて、この作家さんは、人間の想像力・表現力はすごいと思った。本来はこの話の中での津波って、テーマである「暴力」のひとつであって、津波の恐ろしさを伝えることが本質ではないだろうけど。 物語は一貫して暗く重く、以前も書いたように、好きになれる登場人物は一人もいない。 けれど、現実の世の中にある理不尽と比べれば、この作品の救いようのなさだって甘いくらいだ。「暴力」はニュースになるような事件の中だけにあるものじゃない、日常にあふれている。気付かなければ、自分が誰かを傷つけていることにも、傷つけられていることも分からないかもしれない。鈍感になってはいけない。私たちはもっと、理不尽な残酷さに怒りをもつべきだと思う。静かな語りから、そういったエネルギーを感じた。 タイトルはどういう意味なのか。私は「光」があったと思う。内容が明るくなくても、その向こう側に。 どれだけ不条理な暴力に振り回されようと、絶望せずに生きていかなければいけない。いま存在するところが、もし深い深い海の底だとしても、はるか上に光があるのだと信じないと、人は生きていけない。そういうことなんじゃないだろうか。
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平和な島で生活し、このまま大人になっていくだろうと思って いたのが突然の津波で島が崩壊し、その生き残りとなった子供 3人のその後を描いた話。 結末もやりきれないが罪とはなにか、生きるとはなにか、愛と はなにか、問いかけてくる傑作だと思う。
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こんな展開ありっ!?の冒頭。 島にとり残された人々みたいな話なのかと思ったら・・・ 二十年ぽーんと時間が飛んでまたびっくり。 白夜行を思い出す。 白夜行より救われてはいるのかなぁ。むなしさはこっちが強いかもね。 女は怖い。
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う・・・後味悪いぜ。 『告白』を読んだ時以来の後味の悪さ。 平穏の中にこそ人間の醜さが潜んでいるのかも。
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胸が締め付けられるような思いをしながらこの物語はどこへ行き着くのかと読み進めましたが最後まで重くのしかかってくる小説でした。 「罪の有無や言動の善悪に関係なく暴力は必ず振りかかる。それに対抗する手段は暴力しかない」信之の言葉に殺伐とした気分になる。 光とは絶望の光なのか...
胸が締め付けられるような思いをしながらこの物語はどこへ行き着くのかと読み進めましたが最後まで重くのしかかってくる小説でした。 「罪の有無や言動の善悪に関係なく暴力は必ず振りかかる。それに対抗する手段は暴力しかない」信之の言葉に殺伐とした気分になる。 光とは絶望の光なのかそれとも見せかけの光なのか? 「風が強く吹いている」「まほろ駅前多田便利軒」とはまったく異質な三浦さんの新しい一面を見せつけられました。
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読み終えた感想が、暗い! の一言につきます。 離れ小島に住んでいた、島民がほぼ家族という場所で起こった津波。 それにより、家族を失った子供達が大きくなって…という話なのですが 暗いというか…明るい話ではなかったです。 読んでいて思い出したのが『白夜行』でした。 あちらとは違って...
読み終えた感想が、暗い! の一言につきます。 離れ小島に住んでいた、島民がほぼ家族という場所で起こった津波。 それにより、家族を失った子供達が大きくなって…という話なのですが 暗いというか…明るい話ではなかったです。 読んでいて思い出したのが『白夜行』でした。 あちらとは違って、主人公の男性? は何を躊躇する事無く すべてを成し得てましたが。 最後の最後には、何事もなかったかのように戻っていましたが ばれないといいな〜という感じでも…。 これって、これでいいのでしょうか?
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【天災ですべてを失った中学生の信之。共に生き残った幼なじみの美花を救うため、彼はある行動をとる。二十年後、過去を封印して暮らす信之の前に、もう一人の生き残り・輔が姿を現わす。あの秘密の記憶から、今、新たな黒い影が生まれようとしていた―】 「これが三浦さんの作品?」というのが最初...
【天災ですべてを失った中学生の信之。共に生き残った幼なじみの美花を救うため、彼はある行動をとる。二十年後、過去を封印して暮らす信之の前に、もう一人の生き残り・輔が姿を現わす。あの秘密の記憶から、今、新たな黒い影が生まれようとしていた―】 「これが三浦さんの作品?」というのが最初の感想でした。 今までとはテイストが違う気が・・・ が、どんどん引き込まれました。 大切な人を救おうとした時、人はどんな行動にでるか図り切れないですよね。 そしてその大切な人との間に溝を感じた時、どれほど落胆することか。。 信之が美花に対しても同じ過ちを犯さなくて良かったと思いました。 最後は皆ずるくて悲しい気持ちになりましたが、 実際我が身に起こるとこんなものなのかもしれませんね。。 読後に残った虚無感がなんとも言えませんでした。 ちょっと東野さんの白夜行と似てるかも。。。
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