人生ベストテン の商品レビュー
後書きでイッセイ尾形さんが書いている通り"行くあてのなさ"という表現がピッタリの、パッとしない日々を過ごす人たちを描いた短編集。 表題と同じタイトルの"人生ベストテン"は、自分の人生を振り返り、10大イベントを考えてみる女性の話。ベストテ...
後書きでイッセイ尾形さんが書いている通り"行くあてのなさ"という表現がピッタリの、パッとしない日々を過ごす人たちを描いた短編集。 表題と同じタイトルの"人生ベストテン"は、自分の人生を振り返り、10大イベントを考えてみる女性の話。ベストテンというより、本人にとってのインパクトの大きさ順ではあるが、自分はそんな視点で過去の経験を振り返ったことがなかったので、ある意味斬新だと感じた。 ただ、全編通して、前向きな気持ちになれる話はなかったのが残念。
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流れた人生を振り返ってみると 結構何もない? に気がつく大人たち 結構みんなそんなものじゃない?と思うけれど 他人はなんだかすっごくでっかく見える
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
それでも人生は続いていくんだよなってしみじみしてしまう。登場人物たちが自分の延長線上にいるような人たちばかりで、今私は何かしらこの生活を変えたいって思ってるけど、このまま何もしない人生ってあり得るよなって思った。大層な事件も起きず、起こさず、成功も努力もその為の苦しみも味わわず…。そうなっても(というか今まさにその状況なんだけど)人との関わりでポジティブになることだってあるよってことなのかな。 作者のWikipediaに、『厭世的でよくないとしばしば担当編集者に内容を指摘されていたが、「空中庭園」発表後に評論家に色々言われるまでしっくりこなかった』(意訳)と書いてあった。この本は希望があるように感じたので、きっと「空中庭園」後だろうなと思ったら本当にそうだった。いつか空中庭園も読んでみたい。
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なーんか良い短編集。 リアルなんだけど、どこか非現実的でなーんか良い。 ここで出会った人たちはまた会うかもしれないし、もう会わないかもしれない。 きっと会わないんだろうな。 いやでもなんらかのタイミングで会うのかも。 なんて思わされた。 それぞれ人生が、日常が続いてく感じがして...
なーんか良い短編集。 リアルなんだけど、どこか非現実的でなーんか良い。 ここで出会った人たちはまた会うかもしれないし、もう会わないかもしれない。 きっと会わないんだろうな。 いやでもなんらかのタイミングで会うのかも。 なんて思わされた。 それぞれ人生が、日常が続いてく感じがして良いなぁと思った。 なんか角田光代さんの書く小説の登場人物って妙に都会的でリアルなんだよね。 いるいるでクスッと笑わされてしまう。 こんな事する?みたいな行動する人がいても、それに至るまでの心理描写も行動描写もしっかりしてるから不思議と納得いってリアル。 本当にすごい作家さんだなと思う。 評価はそんなに高くないけど私は好きな作品でした。
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だいぶイラッとする女性達の物語。 それぞれが勝手すぎる… と、感情移入させられているは、作者の力量なのか? エッセイかと思って、勝手に楽しみにして読み始めたのも悪かった… 短編6話。登場人物達がダメすぎる笑 腹立たしい人ばかりで読んでいて不愉快さもある。 床下の日常、なんか...
だいぶイラッとする女性達の物語。 それぞれが勝手すぎる… と、感情移入させられているは、作者の力量なのか? エッセイかと思って、勝手に楽しみにして読み始めたのも悪かった… 短編6話。登場人物達がダメすぎる笑 腹立たしい人ばかりで読んでいて不愉快さもある。 床下の日常、なんか闇がある感じは角田さんぽいな、と勝手に思う。 観光旅行、苦手…こういう母娘は好きではない。 そして最後、それでも一緒に過ごしてしまう主人公も共感できない… 飛行機と水族館、ここら辺で一度読み止めようかと思う… こんな勝手な女が隣席なら、座席変更したいかも…笑 人生ベストテン、が1番よかった。 高級鍋は誰から買ったのか?料理の腕が上がり、騙されたけど幸福感がある主人公… 共感はゼロだが、話は面白かった。 そして最後の、貸し出しデート、もなんかな… 冴えない登場人物達のオンパレード… フィクションなら、魅力的な登場人物がいる話が好きなのか?と自分の傾向に気づけた作品になった。
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なんかめちゃくちゃよかった!! すっと理解できる表現というか情景がぱっと浮かぶというかとにかくスラスラ読める 飛行機と水族館はいわゆるストーカーのはなしなんだけど、ストーリーがストーカーの男目線だから本人は何が悪いのかわかってない感じとかがすごい。追いかけ回してるくせになんとな...
なんかめちゃくちゃよかった!! すっと理解できる表現というか情景がぱっと浮かぶというかとにかくスラスラ読める 飛行機と水族館はいわゆるストーカーのはなしなんだけど、ストーリーがストーカーの男目線だから本人は何が悪いのかわかってない感じとかがすごい。追いかけ回してるくせになんとなく女のことを見下してるところとかリアル 全部面白かった これは売らずに手元に置いておこうと思う
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評価は微妙であるが、個人的には好きな短編集だった 特に、最後の2つ 人生ベストテンと、貸出デート 不幸話、驚くべき話、モヤモヤするような話をまるで、知人から聞かされる愚痴の様な感覚で読んでいた とても親近感のあるストーリーで、心地よかった 角田光代先生のエッセイ風な作品好...
評価は微妙であるが、個人的には好きな短編集だった 特に、最後の2つ 人生ベストテンと、貸出デート 不幸話、驚くべき話、モヤモヤするような話をまるで、知人から聞かされる愚痴の様な感覚で読んでいた とても親近感のあるストーリーで、心地よかった 角田光代先生のエッセイ風な作品好きなのかも知れない
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『床下の日常』『観光旅行』『飛行機と水族館』『テラスでお茶を』『人生ベストテン』『貸し出しデート』の短編集 一番好きだったのは『飛行機と水族館』 旅行帰りの飛行機という非日常で日常を話してもらったが故に深雪に親しみを感じてしまう主人公。話をしようとあれこれアクションをとるが最終...
『床下の日常』『観光旅行』『飛行機と水族館』『テラスでお茶を』『人生ベストテン』『貸し出しデート』の短編集 一番好きだったのは『飛行機と水族館』 旅行帰りの飛行機という非日常で日常を話してもらったが故に深雪に親しみを感じてしまう主人公。話をしようとあれこれアクションをとるが最終的にストーカーと間違えられる。 深雪にとってアテネへの旅行は非日常だけれども、仕事を手放して自堕落に生きている主人公は日常と非日常の区別がつかずに悲劇的勘違いをされる。顔もうろ覚えなくせに必死に住所を聞いたりと滑稽だった。 けれど、どの作品も日常がメインで短編のため(わたしが思う)大きな山場がなくのどかな話が多かった。 寝る前にちょうどいい。
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短編集。 40歳を目前にして、自分の人生ベストテンを並べてみれば、25年間なにも起きてはいない。愕然としながら、私は同窓会に岸田有作に会いに行く。 何かすっきりしないながらも、それぞれの人生。 面白かった。 (図書館)
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日常に起こる、ちょっと非日常な出来事。 誰にでも起こりうることなのに、ひょんなきっかけで、今まで心に蓋をしていたものが顔を出して…またたく間に、違う日常へ動き出す。 どの物語の女性も、悩んでいて、少し滑稽で、強がっていて、寂しそう。でも、どの人もどこか自分に似ていて、「分かるよ...
日常に起こる、ちょっと非日常な出来事。 誰にでも起こりうることなのに、ひょんなきっかけで、今まで心に蓋をしていたものが顔を出して…またたく間に、違う日常へ動き出す。 どの物語の女性も、悩んでいて、少し滑稽で、強がっていて、寂しそう。でも、どの人もどこか自分に似ていて、「分かるよ、そういう時ある!」と共感して抱きしめたくなってくる。丁寧な心理描写が素晴らしいです。
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