人生ベストテン の商品レビュー

角田光代【著】

2009/10/04

６編の短編小説が収録されているこの作品は、ちょっと変わった３０代男女が主人公。
主人公達と年齢が離れている事もあってか、全ての作品で気持ちや行動を理解する事は出来ませんでしたが、中でもこの２作は印象的でした。

「貸し出しデート」。
夫と１５年の交際を経て結婚した主人公は、結婚生活
３年目にしてその夫と離婚する事になります。
何気ない日常の中で
「この人を全く愛していない」
と主人公が気がつく場面はリアルでスーット鳥肌が立ちました。
そして、今まで夫以外の男性と関わった事がないという事実に焦りを憶えて、若い男の子と二人が向かった先は…。
意外な場所に向かった彼女の行動から、主人公の気持ちの強さが見えた作品。

表題作の「人生ベストテン」。
４０歳の誕生日を目前に控え、中学時代の同窓会がある事を知った主人公。
その同窓会に中２の夏、１ヶ月ほど付き合った彼が来るという事を知ります。
主人公は時々、人生の中でベストテンに入る出来事を考えるのですが、その１位と２位は彼との恋愛が成就した事、彼に振られた事の二つが入れ替わりはするものの上位を占めています。
そんな彼女が同窓会に行って、ベストテンは少し変化を見せるのでした。
これは、私にはいい意味で想像出来ない終わり方でした。
こういう考え方が出来るのは年齢のなせる業かと思ってしまった。
私が３０代後半になったら、もう一度読み返してみよう。
きっと共感出来なかった作品の見方も変わっていると思うから。

2010/05/24

四十歳を目前にして、人生のイベントベストテンを自虐的に並べてみれば、我が身には二十五年間、なにも起きてはいないのだ。年相応の達成感も充実感もない日々に愕然としながら、私は岸田有作に会に行く。十三歳の夏に恋をした相手に―どこにでもある出会いが生み出す、おかしくいとしいドラマ、全六篇。

2009/10/07

今の私には、結構キツイ話もあり･･･「テラスでお茶を」は特に。でも、こういう作品うまいなぁとも思うけど･･･でも、実はあんまり好きでもないかもしれなくて…　2009.1.16〜1.21読了

2009/10/04

なんとなく幸せじゃない人たちの６つのお話。
ものすごく地味だなぁ、と感じながら最初は読んでいったけれど、それがだんだんと愛しく感じてくる話ばかりだった。
登場する女性はみんな情緒不安定で泣いてしまうし、やたらと他人に当たる。
人生充実しててキラキラしてる人たちの影になってる人に焦点をあてていて、それがなんだか安心して読んでいられるのかなぁ。毎日のモヤモヤを貯めながらでも良い方向に向けていくためのステップというのかなぁ、そんな勇気をくれる素晴らしい本であると思います。

2009/10/04

08年6月読　6つの短編があり、どれも地味な人物の話であるが、心に何か残ってくる話だった。だから何？って結末・展開を面白く読ませる作者の力量はすごいと思う。

2009/10/04

角田さんの30代女性を主人公にした短編集。いつかあたしもこんな大人になるのかと思うと、漠然とした不安・根拠のない自信がないようなあるような。

2009/10/04

みんなネガティブ。
うまく生きようとする。

自分が一番考えているような錯覚に陥るけど、そんなことはないのね。

なーんにも考えずに読みたいならコレ！

2009/10/04

40歳を間近に控えた鳩子はめずらしく同窓会に出席することに。というのも昔、キスだけした彼が幹事にところに名前があったから・・。結婚もせず恋人もいないままの鳩子の期待はふくらみ・・。

よくある同窓会話かとおもったらとんでもない！信じられないような展開に。頭のさきから足のさきまで新品で揃え意気揚揚とするかんじ、わかるなぁ。あまりに純粋で、こんな結末、これもありかぁと深く納得。

2009/10/04

この短編集の中からだと、「人生ベストテン」がよかった。

簡単に言うと、ちょっと手の込んだ訪問販売みたいなものにだまされたって感じなんだけど、

だまされたけど、それなりに楽しかったみたいな？

あんまりストーリーは覚えてないけど。