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漂流 の商品レビュー

4.4

148件のお客様レビュー

  1. 5つ

    65

  2. 4つ

    63

  3. 3つ

    13

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2021/08/15

あらすじ 土佐の船乗り長平が乗り組んだ船がシケの為漂流し、無人島に行き着く。 船に同乗していた3人が次々と死んでいく中、生き残る長平。新たに漂流してきた仲間と共に、生き残るために船を作り島を脱出し故郷に戻るまでの物語。 感想 現在の恵まれた環境の中では考えられない程の過酷な状況の...

あらすじ 土佐の船乗り長平が乗り組んだ船がシケの為漂流し、無人島に行き着く。 船に同乗していた3人が次々と死んでいく中、生き残る長平。新たに漂流してきた仲間と共に、生き残るために船を作り島を脱出し故郷に戻るまでの物語。 感想 現在の恵まれた環境の中では考えられない程の過酷な状況の中、生き残る為に必死に努力する長平の姿には心打たれます。人が生きる上で何が幸せなのか、非常に考えさせられる作品でした。現在がいかに恵まれた状況なのかをもう一度しっかり認識し、足るを知るの精神で生きていく必要があると言うことを考えさせられました。

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2021/07/18

あっと言う間に読み終わった感じ。ページを捲る手が止まらなかった。無人島に生きる16人と比べるとそもそも時代が大分遡るからか、明治時代の遭難の方が遭難している船乗りの知識や態度が格段に上がっている感じ。時代が違うからなんだろうな。最初火が使えなかったのは痛かったと思う。ただ、最初か...

あっと言う間に読み終わった感じ。ページを捲る手が止まらなかった。無人島に生きる16人と比べるとそもそも時代が大分遡るからか、明治時代の遭難の方が遭難している船乗りの知識や態度が格段に上がっている感じ。時代が違うからなんだろうな。最初火が使えなかったのは痛かったと思う。ただ、最初からもっとビジョンを持って準備できなかったのか、と言うのは明治時代との比較から強く思った。でもやはり自力で脱出しようと心に決めて努力する事が出来た事がやはり脱出に繋がったのだろう。人間は何か先を見て考えたり努力したりしないと生きる気力が高まらない厄介な動物だと思った。最後に役人に色々調べられてウザいと思うがそういう日本でのしきたりが管理している日本という国家に帰ってきたと言う感じを漂流民に与えたんだろうな。凄い本だった。

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2021/06/18

これ実話を基にしてるんだよね?! と何度も確認したくなるおそろしさ。江戸時代に難波で船が遭難して無人島にたどり着いた人々がどう生き延びるか、何が生死の分かれ目になるのか、何を頼りに生きるのが支えになるのか、非常にリアルだった。鳥(アホウドリ)ばかりじゃなく魚や貝も食べた方がいい、...

これ実話を基にしてるんだよね?! と何度も確認したくなるおそろしさ。江戸時代に難波で船が遭難して無人島にたどり着いた人々がどう生き延びるか、何が生死の分かれ目になるのか、何を頼りに生きるのが支えになるのか、非常にリアルだった。鳥(アホウドリ)ばかりじゃなく魚や貝も食べた方がいい、横になるより体を動かす方がいい、など沁みるわ…あとは心の保ち方やな…

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2021/06/16

筆者の創作も当然あるのだろうが、そのリアリティは筆者の緻密な取材や調査からくるものなのだろう。 帰郷した時のまわりの反応を想像すると、時代背景はあるものの、歓迎されているようなされていないような複雑な状況が悲哀を感じさせる。

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2021/05/17

江戸時代の人たちだからこそ持ち合わせている知恵と工夫。現代の日本人が同じ境遇になった場合生き残るのは相当難しいと思う。不自由なく生活できていることに感謝。

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2021/04/27

★★★ 今月8冊目 吉村昭先生。 江戸時代に船が遭難して鳥島というところに漂流。仲間が全員死んだところでまた新しく漂流してきて、みたいな。 実話。なんと島に12年! 凄い話でした

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2021/04/02

生きる気持ちと知恵。 初めて十五少年漂流記を読んだ時のようなワクワク感。実話に基づいているというのがさらに面白い。 アホウドリが現代人には衝撃的で想像もつかない扱われ方をするのに、素晴らしい描写で本当にリアルにわかる。 この本とアホウドリさえあれば、自分も明日から無人島でなん...

生きる気持ちと知恵。 初めて十五少年漂流記を読んだ時のようなワクワク感。実話に基づいているというのがさらに面白い。 アホウドリが現代人には衝撃的で想像もつかない扱われ方をするのに、素晴らしい描写で本当にリアルにわかる。 この本とアホウドリさえあれば、自分も明日から無人島でなんとかやっていけそうな気がするぐらい。 難しいと思うが、映画化してほしい。

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2021/03/15
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

さすが吉村昭。古い物語や実話なのに飽きずに書くのが上手い……!あまりに神仏を一心に頼りにし、それほど仲違いせずに描かれているのは創作なのかあまりに美しすぎて現実離れしているように思うけれど、それも心が洗われるようで良い。 ぼーっとして生きるだけの描写が長くあるから、自分がもし漂流したらこんなふうに生きられるかなあと想像してしまう。帰国の希望がないままに、ただ生き延びるためだけに生きるのは想像するだけで自分には無理な気がする。三味線って描写があったから、そんな風な文化的な物が1つあるだけで自分は気が楽になるのを想像できる。自分が漂流したらウクレレ絶対手放さないようにしよう……! 途中ちょっと飽きた。漂流後、髷を切って神仏に祈るのも、1人が死んで悔い改めるのも……。あと実話の漂流をテーマにしたものって最後が幕府に保護されるところまで想像できちゃうのが残念……。

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2021/02/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

江戸時代、無人島に漂流し、12年間の歳月を経て帰還した男を描くノンフィクション。 男が漂流したのは、小笠原諸島と八丈島の真ん中くらいにある、まさに絶海の孤島。 当初、4人で漂流するが、一緒に漂流した3人は病死してしまい、男は1人になる。 最近、コロナ禍の自粛で孤独を感じることは多少なりともあるが、この時男が感じた孤独はこの比では無いだろう。 昭和51年に書かれた古い小説であるが、文章は非常に読みやすく、先が気になってスラスラ読めた。 ただ終わり方がいささかアッサリしており、帰還後の心情なども描いてくれれば良かったのに…と思ってしまった。

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2021/01/10

無人島に漂流した話。江戸時代の実話とのこと。 職場の上司に勧められて読みました。表紙が古く、昔の本のようだったので、うわ、読みづらそうだな、というのが 第一印象でした。しかし、とても読みやすく、予想を裏切る面白さでした。過酷な漂流生活の様子や心情の変化などの描写がとてもうまく、ま...

無人島に漂流した話。江戸時代の実話とのこと。 職場の上司に勧められて読みました。表紙が古く、昔の本のようだったので、うわ、読みづらそうだな、というのが 第一印象でした。しかし、とても読みやすく、予想を裏切る面白さでした。過酷な漂流生活の様子や心情の変化などの描写がとてもうまく、また読みたいと思った本でした。

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