1,800円以上の注文で送料無料

漂流 の商品レビュー

4.4

148件のお客様レビュー

  1. 5つ

    65

  2. 4つ

    63

  3. 3つ

    13

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2010/01/18

非常に面白かった。 この著者の作品は、 非常に淡々と物語が進んでいくが、 妙に生々しい。 そんな感じ。 千石船に関しては http://www2.memenet.or.jp/kinugawa/ship/3100.htm http://www.ofunatocci.or.jp/...

非常に面白かった。 この著者の作品は、 非常に淡々と物語が進んでいくが、 妙に生々しい。 そんな感じ。 千石船に関しては http://www2.memenet.or.jp/kinugawa/ship/3100.htm http://www.ofunatocci.or.jp/sengoku/sengoku_top.htm 鳥島に関しては ウィキペディアの項目等が参考になります。

Posted byブクログ

2009/10/04

高知へ行くことがあって、赤岡を通過する予定だったので土地にまつわる本などを探していて見つけた一冊。 吉村昭という人は、徹底した取材を元にした作品を作る作家だそうで、まさに「事実は小説よりも奇なり」な中身に ぐいぐい引きつけられ、読み進みめた。 おもしろい!

Posted byブクログ

2009/10/04

吉村さんの本は、漂流をテーマにしたものがいくつかあるけれど。一番好きな本。 江戸時代末に漂流し小島にながれつき、いくつもの苦難を越えて生還する物語。 主人公達の逞しい生き様に、自分には足りないものを感じます。 あほうどりを生け捕りにして干物を作り、磯の生き物を食べ、雨水を飲んで何...

吉村さんの本は、漂流をテーマにしたものがいくつかあるけれど。一番好きな本。 江戸時代末に漂流し小島にながれつき、いくつもの苦難を越えて生還する物語。 主人公達の逞しい生き様に、自分には足りないものを感じます。 あほうどりを生け捕りにして干物を作り、磯の生き物を食べ、雨水を飲んで何年も生き延びた彼ら。 自分ならどうするのか、とつい考えてしまいます。

Posted byブクログ

2009/10/04

徳川300年の鎖国体制の功罪の悪しき部分。海を領土と認識できない現代の国民、為政者は恰もこの頃からのDNAを脈々と受け継いでしまっているように思えて仕方が無い。つくづく、我々は海を恐れる山の民なのだ、と。彼らを素直に時代の英雄に受け入れられない屈折した政治体制も悲しい。吉村昭氏に...

徳川300年の鎖国体制の功罪の悪しき部分。海を領土と認識できない現代の国民、為政者は恰もこの頃からのDNAを脈々と受け継いでしまっているように思えて仕方が無い。つくづく、我々は海を恐れる山の民なのだ、と。彼らを素直に時代の英雄に受け入れられない屈折した政治体制も悲しい。吉村昭氏によって、今、時代を超えた英雄に。これほど逞しく優しい祖先がいた事を誇りに思う。

Posted byブクログ

2009/10/04

星が5つでは足りません。 吉村昭の中でも最高です。 主人公の強靭な精神力にただ頭が下がります。 すごい勇気と力を与えてくれた人、 彼のおかげで同じ無人島に漂着した人々が 助かったのだろうと思います。 同じ無人島にたどり着いても多くの人は帰国できず 死んでいったのに、本当に神の...

星が5つでは足りません。 吉村昭の中でも最高です。 主人公の強靭な精神力にただ頭が下がります。 すごい勇気と力を与えてくれた人、 彼のおかげで同じ無人島に漂着した人々が 助かったのだろうと思います。 同じ無人島にたどり着いても多くの人は帰国できず 死んでいったのに、本当に神のおかげとしか 思えない。知恵を出し合って、気を奮い立たせて 絶望から這い上がってきた彼らには生きることの意味を考えさせられました。 彼らの帰国後の様子がもっと知りたかったです。

Posted byブクログ

2009/10/04

表現が全体に生々しい。長平がどん底から這い上がり、前向きに生きる姿は神々しいが、時々起きる幸運が少しアリエナイ。

Posted byブクログ

2009/10/07

無人島漂流記&男の生きざま。時代物ドキュメンタリーでここまで引き込まれるなんて。文章タッチが暑苦しくなく嘘くさくなく、事実が巧みに配されているからだろうか。勉強になるなあ。

Posted byブクログ

2009/10/04

タイトルどおり江戸時代今の鳥島というとこに漂流した話で、実話。 上の写真がそれなんだけど、火山島で、たいした植物なんて生えていない。 そこに遭難して4人が流れ着く。 ただ、あほう鳥がどうかすると100万羽という量でいる。この肉がうまい。 100万羽もいたら大丈夫だとほっとしてると...

タイトルどおり江戸時代今の鳥島というとこに漂流した話で、実話。 上の写真がそれなんだけど、火山島で、たいした植物なんて生えていない。 そこに遭難して4人が流れ着く。 ただ、あほう鳥がどうかすると100万羽という量でいる。この肉がうまい。 100万羽もいたら大丈夫だとほっとしてると、それが渡り鳥で100万羽すぺてがいなくなってしまって慌てる。直前に気がついて干し物にして難を逃れる。 その後、話は二転三転して12年かけて流れ着いた材木を組み立てて船をつくり、結局は本土に帰ってくる。まさに事実は小説より奇なり。生きようとする力はなんと強いものか。 吉村昭の文体というのは短文で事実を積み重ねていく、装飾ない、淡々としたもので、これがなかなかいいんですね。濃い話をあっさり、あっさりと書いていく。引いてる分、その隙間にこちらの気持ちが入っていく。 多くは史実のあるもので、残っている記録を徹底して読んでいくと、記録にない部分が見えてくるそうだ。雪が降ってるという記述はないがこのときは雪が降っていたに違いないということが見えてくる。 そうやってつむぎだされたモノを小説として発表する。テーマはかなりドラマチックで、表現はあくまでストイック。今回も魅せられて読み終りました。

Posted byブクログ