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漂流 の商品レビュー

4.4

148件のお客様レビュー

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    65

  2. 4つ

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  3. 3つ

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2023/09/01

映像で見たい!そんなお話でした。 私の知識不足か、なかなかイメージが湧かない部分があった。ストーリーとしては単純なのだが、映像として見たら、面白いだろうなぁと思ってしまった、というか映画あったのか!? 以前、テレビで刑務所か無人島を選ぶならどっち?みたいなのがあったけど、この小説...

映像で見たい!そんなお話でした。 私の知識不足か、なかなかイメージが湧かない部分があった。ストーリーとしては単純なのだが、映像として見たら、面白いだろうなぁと思ってしまった、というか映画あったのか!? 以前、テレビで刑務所か無人島を選ぶならどっち?みたいなのがあったけど、この小説読んだなら、刑務所一択かもしれない。

Posted byブクログ

2023/08/22

実話をもとにしていると聞くと、本当に想像がつかない。読んでいて大事だと思ったことは、生きている時に何か目指すべき目標が必要であるということ。何もない中では生きられない。短期的目標と長期的目標の2つが必要ではないかと思った。

Posted byブクログ

2023/07/31
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

江戸時代中期に伊豆諸島最南端、絶海の孤島である鳥島に流れ着いた漂流船の物語。 寝泊りする洞窟を見つけ、アホウドリの肉と雨水を得る方法を体得してからは、仕事もしなくてよい、誰にも拘束されないため、堕落してしまい、毎日寝て暮らすようになる。栄養が偏り体に異変が現れる。そして希望の無い境遇を嘆き、卑屈になり、所有物(家屋や妻)への執着を見せるようになる。 そうやって仲間が次々と体調を崩し、絶望しながら生涯を終えていくなかで、主人公(長平)だけは自分の芯を強く保ちながら生きながらえる。 ・毎朝日の出を眺めながら念仏を唱えるルーティン ・亡くなった仲間たちの墓参り ・体力増強と健康維持、規則正しい生活(漁と運動) ・「将来故郷に帰還できたら絶対に鶏肉を食べないという誓いのうえ」アホウドリを殺生 そして、後に流れ着いた漂流者達に食料を与え、生活の術を教えるだけでなく、毎日励まし続けた。もちろん、彼らは食料を消費したり、喧嘩をしたりと長平の足手まといになるのだが、長平にとっては「居てくれるだけで有難い、心の支え」という存在になっている。 長年の孤独な無人島暮らしの中で、モノへの執着や絶望を一通り味わった長平にとっては、漂流者の苦しみやトラブルなど酸いも甘いも知り尽くしていたのだろう。 そして、後に島を脱出するための造船作業において、その漂流仲間たちは、まさに頭脳であり労働力となった。長平1人の力ではなく、全員のチームプレーで数年かけて船をこしらえ、互いを鼓舞し、日本帰還という希望に向かう様子は感動的であった。 絶望的な極限状態においても一筋の希望を失わずにいること。孤独の中で、今現在に集中し、日々の生活を丁寧にすごしながら心身の健康を保ち続けること。人間として尊く生きるために、基本的ではあるが持続することはとても難しいことである。長平の成長とともに、人間の弱さと強さを徹底的に描いた一冊だと思う。

Posted byブクログ

2023/07/29

絶海の孤島に漂着した長平は12年にも登る漂流生活を送る。男たちが力を合わせて生き抜く姿には感動した。素晴らしいドキュメンタリーだと思う。

Posted byブクログ

2023/07/29

漂着した無人島で12年生き抜いた男の物語。 淡々とした文章でサラリと書いてあるけど、娯楽もない島での12年ってどれほど長く感じたんだろう… 過酷ではあるけど、恐ろしさよりも学びの多い作品だった。神仏への祈り、生活の知恵、発想と行動力と仲間との協力、なにより生きようとする強い気持ち...

漂着した無人島で12年生き抜いた男の物語。 淡々とした文章でサラリと書いてあるけど、娯楽もない島での12年ってどれほど長く感じたんだろう… 過酷ではあるけど、恐ろしさよりも学びの多い作品だった。神仏への祈り、生活の知恵、発想と行動力と仲間との協力、なにより生きようとする強い気持ち。こんな日本人が実在したことに心強さも感じるけど、神様の存在を忘れた今の私たちに救いの手は差し伸べられるのかしら。自分が何も持たずに無人島に辿り着いたらどれくらい生きられるんだろうと考えたけど、鳥を殺すこともそれを生で食べることも絶対無理なので1日で死ぬ。

Posted byブクログ

2023/07/27

子供の頃読んだ、ロビンソンクルーソー、家族ロビンソン、15少年漂流記などは、ワクワクして読んだが、本作は史実に基づくドキュメンタリー小説という通り、とても壮絶で辛い物語だ。 無人島 鳥島(八丈島、青ヶ島の更に南)に流れ着いた土佐の船乗り4人。食べることのできる植物とてない中、アホ...

子供の頃読んだ、ロビンソンクルーソー、家族ロビンソン、15少年漂流記などは、ワクワクして読んだが、本作は史実に基づくドキュメンタリー小説という通り、とても壮絶で辛い物語だ。 無人島 鳥島(八丈島、青ヶ島の更に南)に流れ着いた土佐の船乗り4人。食べることのできる植物とてない中、アホウドリの肉と魚介や海藻を食べて生き延びる。しかし3人は次々と病で亡くなり、長平のみ生き残る。自殺も試みるが、信心と信念で生き延びる。やがて、新たな難破漂流者が加わり十数人で生きていくことに。精神的にもたず亡くなる仲間も出る一方、残ったものは、励まし合い知恵を出し合い工夫をこらして生きてゆく。日本人の凄さと素晴らしさを感じる作品でもある。

Posted byブクログ

2023/07/08

一気読み。 江戸時代に船が流され漂着した無人島で長年生き延び、苦闘の末生還したドキュメンタリー。 長いので何日かかるかと思ったら一日で一気読み。読み進める手を止められなかった。 あきらめないこと、工夫すること、祈ること、信じること。と同時にあきらめること。 生き抜くための知恵をイ...

一気読み。 江戸時代に船が流され漂着した無人島で長年生き延び、苦闘の末生還したドキュメンタリー。 長いので何日かかるかと思ったら一日で一気読み。読み進める手を止められなかった。 あきらめないこと、工夫すること、祈ること、信じること。と同時にあきらめること。 生き抜くための知恵をインストールできた気がする。 読めてよかった。

Posted byブクログ

2023/06/22

江戸時代に実在した漂流者を追ったドキュメンタリー。とは言うものの、データは記録のみで漂流者の手記などは無い。この500p超の作品を形作っているものは作者の圧倒的な情熱と力量。 作中には度々神への祈りが出てくる。食物である鳥魚の殺生を悔い、仲間を慈しみ、今後自身と同じ目に合うかもし...

江戸時代に実在した漂流者を追ったドキュメンタリー。とは言うものの、データは記録のみで漂流者の手記などは無い。この500p超の作品を形作っているものは作者の圧倒的な情熱と力量。 作中には度々神への祈りが出てくる。食物である鳥魚の殺生を悔い、仲間を慈しみ、今後自身と同じ目に合うかもしれない者の為に想いを残す彼らを、神は遂に見つける事が出来たのではないか。 無神論者の心を動かす素晴らしい作品だった。

Posted byブクログ

2023/06/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

絶望の中でも諦めない脅威的な精神力と生命力、そして運命というものが幾たびも味方し苦難を乗り越える様に大きく心を揺さぶられた。無人島で食料がアホウドリしかなかったら、そして1人になってしまったら、と考えると、自分は長平のように振る舞える自信はない。だが一方で、自殺を試みても死に切る自信もない。どれだけ早く長平のような割り切った考えに辿り着けるかが肝だと思うが、早くその境地に達してもそれはそれで苦しいのだろう。自分が長平ならば、と何度も考させられた本でした。

Posted byブクログ

2023/06/09

まさかのノンフィクション。200年以上前の話なので細かなところは脚色かもと思いつつ、やはり鳥島に12年というのは想像しただけで怖くなってくる。 だって、キャンプ場に行って道具の忘れ物しただけでも泣きそうになるほど困ることあるのに、水のない無人島って・・・。ほんとすごい!感動した。...

まさかのノンフィクション。200年以上前の話なので細かなところは脚色かもと思いつつ、やはり鳥島に12年というのは想像しただけで怖くなってくる。 だって、キャンプ場に行って道具の忘れ物しただけでも泣きそうになるほど困ることあるのに、水のない無人島って・・・。ほんとすごい!感動した。 冒頭に残留日本兵の話があって気になったので、名前だけ知ってた横井庄一さんのドキュメンタリー番組を公式YouTubeで観た。横井さんもなかなか壮絶な28年をジャングルですごしてた。そして長平と横井さんどちらにも「素朴な宗教心」というものがあったんだと驚かされた。過酷な状況を生き延びるには信念が必要なのかもしれない。 長平はその後どんな人生を歩んだんだろう。気になる〜 亡くなったひとらの病気は脚気だろうか。ビタミン&運動だいじ!

Posted byブクログ