幼年期の終わり の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
「幼年期の終わり」を読ませていただきました。初めて読むSF小説は何から手を出していいか分からず、SF好きの友人に紹介してもらったのがこの小説です。驚きです。あまりの想像を超えた話っぷりに、近くにいた友人に口開けて本読むなよと言われました(笑)。内容は突然、出現した宇宙人に為す術もない地球人は宇宙人に従っていく。なぜ宇宙人がこのタイミングで現れ、地球人をコントロールするのか謎が明らかになっていくお話です。私が思うこの物語の素晴らしいところは宇宙人の出現によって変化していく、政治や科学、文学、芸術と幅広く描写していることです。ファンタジーとは違う現実的な話に思えて少し身震いしました。また、様々な人の思考がうまく錯誤していて、より想像を膨らませてくれました。知能が高いというのは本当におそろしいものですね。
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A. C. クラークのSF小説の傑作のひとつ。新訳ではオーヴァーロードと訳される地球外生命体が地球にやってきてからの地球の大きな変化を想像力豊かな設定で描ききっている。何度でも読み返したい名作。
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さすがはクラーク先生!60年近く前の小説のはずなのに、まったく古さを感じさせない! 特に3部は途中で目を離すことを許さないほど。 人類の終焉を見事に描ききり、読み終わったあとにはなんとも言えない寂寥感が・・・。 未読の方はぜひ!
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「惑星探査」についての本を読んでる時に参考か引用で出てきたので読みだした。哲学的内容もあるとのことで期待はしてるが、読む優先度は今のところ低い。
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SFが苦手な私でも楽しめた。 日本人には悪魔への恐れはないから、それを人類全体のことのように言われるとちょっとねー、とは思ったけど。 古びた部分はいっぱいあるけど、たとえば「大学を出るのは第一段階で、世界を旅したり経験を積んだりして見聞を広めたあと学び直す」とか、実際そんな時代...
SFが苦手な私でも楽しめた。 日本人には悪魔への恐れはないから、それを人類全体のことのように言われるとちょっとねー、とは思ったけど。 古びた部分はいっぱいあるけど、たとえば「大学を出るのは第一段階で、世界を旅したり経験を積んだりして見聞を広めたあと学び直す」とか、実際そんな時代になりつつあるんじゃないか?と思ったり。 第3部は若干ぽかーんとした。
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アーサーCクラークの、有名な古典SF。なるほど確かに、評判通り面白かった。古臭いところもあるけど、人間よりも上位の存在だったオーヴァーロードだが…なラストの展開はなかなか読みごたえがあった。結末は結構衝撃的で、好みの終わり方。
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古典文庫に入ってるんだもんなー、古典だよなー。 ラストに衝撃を受けました。 「リッキー!」って言ってるカレランが好きだ。
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はっきり言って、こえー。すげーこえーよ。けど、この世や人類には確実に終わりがあるし、クラークはそこを見据えて、生きるって何?という根源的な問い掛けを本作でしているように思う。感動作品ではないが、すごく考えさせられる作品だ。 話の筋はドラマチック。えーっという展開、描写がいくつも...
はっきり言って、こえー。すげーこえーよ。けど、この世や人類には確実に終わりがあるし、クラークはそこを見据えて、生きるって何?という根源的な問い掛けを本作でしているように思う。感動作品ではないが、すごく考えさせられる作品だ。 話の筋はドラマチック。えーっという展開、描写がいくつもある。そこが読書の推進力になった。 こういうのこそ、ワイルドっていうのではないか?
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初版から36年後に書き直された新版、初の邦訳!SFを超えた「哲学小説」! 地球上空に、突如として現れた巨大な宇宙船。オーヴァーロード(最高君主)と呼ばれる異星人は姿を見せることなく人類を統治し、平和で理想的な社会をもたらした。彼らの真の目的とはなにか? 異星人との遭遇によって新た...
初版から36年後に書き直された新版、初の邦訳!SFを超えた「哲学小説」! 地球上空に、突如として現れた巨大な宇宙船。オーヴァーロード(最高君主)と呼ばれる異星人は姿を見せることなく人類を統治し、平和で理想的な社会をもたらした。彼らの真の目的とはなにか? 異星人との遭遇によって新たな道を歩み始める人類の姿を哲学的に描いた傑作SF。 ・レビュー 素晴らしい小説だということはこれまでに沢山の機関が示しているこの小説であるが、その理由が少し判ったような気がする。 この小説には、現代人のSFに対するイメージを超えたメッセージがあるし、そのメッセージこそ本来のSFの姿であるように感じた。 1953年に書かれたこの小説を現代人が読んでも、決して色あせてはいない。池田 真紀子 氏の訳が素晴らしいことも、それを助けているように思う。 まさに今のこの時代を描写している場面もあるが、それは50年間に書かれたとは思えないほど「現代」だ。もちろんインターネットやパソコンはさすがに予想できない技術と機器だったのだろうが、新訳になってそれらが書き足されなかったことも非常に味わい深い。 なにより、オーヴァーロードという支配者の真の目的と人類の進む道、「幼年期」という言葉の意味は想像力豊かな現代人には堪らなく引き込まれるに違いない。 クラークの未来を描く力とその想像力、そしてそれらの産物にに心の繊細さを内包させたこの作品は、今の時代でも霞まない名作だと思う。
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地球も人類も、新たな生命体を生み出すための存在、上位の保護者 60年を経たSFの古典。残った結果を見ているからなのか、今に通じるSFを書けた黄金時代のような。それ以前にはなく、それ以降でもない。
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