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私が語りはじめた彼は の商品レビュー

3.5

249件のお客様レビュー

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おすすめ!

6つの連作短篇で構成された本書は、(愛だったり憎悪だったり)ある種の感情をもって、ひとりの男に関わった人々の物語である。なのに、中心にいるはずの男の内面は、一切見えない。怖くて、惹きつけられる、すごい本。

yama

2024/05/13

何故かモテる大学教授を好きな女性たちの連作短編集 以下、公式のあらすじ ----------------------- 私は、彼の何を知っているというのか? 彼は私に何を求めていたのだろう? 大学教授・村川融をめぐる、女、男、妻、息子、娘――それぞれに闇をかかえた「私」は、何か...

何故かモテる大学教授を好きな女性たちの連作短編集 以下、公式のあらすじ ----------------------- 私は、彼の何を知っているというのか? 彼は私に何を求めていたのだろう? 大学教授・村川融をめぐる、女、男、妻、息子、娘――それぞれに闇をかかえた「私」は、何かを強く求め続けていた。だが、それは愛というようなものだったのか……。「私」は、彼の中に何を見ていたのか。迷える男女の人恋しい孤独をみつめて、恋愛関係、家族関係の危うさをあぶりだす、著者会心の連作長編。 ----------------------- 収録は以下6編 結晶 残骸 予言 水葬 冷血 家路 古代王朝の研究をしている村川教授 彼は何故か女性にモテる そんな大学教授を好きな女を間に挟んだ男達視点の連作短編集 妻、浮気相手、義理の娘、娘 彼女らを介して見える不思議な村川像 読み終わってみても「よくわからない」という感想 どう読めばいいのかわからない 感情をどこに置けばいいのかわからない 村川という人物の輪郭が見えない 同一人物を表しているとは思えない描写がいくつかある 人によって、特に女性によっては彼の見え方が違うのだろうか? 何故村川は彼女らにとって魅力的に映るのだろうか? 再婚相手とその義理の娘 本当にそんな対立があったのだろうか? それに対して村川は何をし、どう思っていたのか そこは想像するしかないわけだけれども、何とも怪しいものを感じる モテる男が出てくる小説といえば、川上弘美「ニシノユキヒコの恋と冒険」を思い浮かべる でも、あっちはプレイボーイ然としたところがあるので納得感がある でも、村川の場合優男ではあるが、それがモテる理由かと聞かれるとそうでないようにも思える 今作をより不思議なものにしているのは、村川を好きな女性視点ではなく その女性に関わる男視点で描かれているところ うーん、やはりよくわからないなぁ

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2024/04/06

不倫を繰り返す大学教授の周りに生きる人たちが主役の連作短編 そこに描かれるのはドロドロの熱情ではなく、虚ろな執着と少しだけ熱を残した諦念であるように自分は感じた 文章がとにかく良い

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2024/02/12

とにかく村川という人物はなんだったのかと言うことにつきる。 村川に少しでも翻弄されたり関わった登場人物お疲れ様でした。 と言うしかない

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2024/02/08

村川という教授?先生?に関わる人たちの短編集でした 全ての話に出てくる村川は同じ人物なのか時間軸が違うので少し分かりにくかったです 初めに感じたのは村川はなんて勝手で酷い男!色んな人を不幸にしてる! とも思いもしましたが、逆に色んな人に愛されもしてるんだと理不尽さも感じ、そうい...

村川という教授?先生?に関わる人たちの短編集でした 全ての話に出てくる村川は同じ人物なのか時間軸が違うので少し分かりにくかったです 初めに感じたのは村川はなんて勝手で酷い男!色んな人を不幸にしてる! とも思いもしましたが、逆に色んな人に愛されもしてるんだと理不尽さも感じ、そういう生き方も良いのかもと思いました 水葬で綾子があっけなく海にのまれたのも驚きでしたが、一番好きなのは何となくしこりを感じる様な残骸でした 三浦しをん作品をもっと読みたいと感じる作品でした

Posted byブクログ

2023/05/07

三浦しをんさん初読みだったかも。不倫を繰り返す大学教授とその不倫相手たちに振り回される人々を主人公に書かれています。不思議展開も多く、あまり好みではなかったです。息子さん視点の話が一番良かったかな。他の作品も読みたいとはあまりならなかった。

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2022/12/12
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

2005年(第2回)。9位。 かっこいいわけでもない大学の先生がモテる。女性がいっぱい寄ってきて、妻子を捨てて、子持ちの女性と新家庭を気づく。そして誰も幸せにならなかった。 を、先生に関わってしまった人々の視点から見る小説。捨てられた妻子も、新家庭の誰も幸せじゃない。唯一、先生の助手は、それではいけないと気づく。 結婚して二人でいると閉塞する。子供作って家族作らないと閉塞する。あーあーあーあーあー な感じで、物語を楽しむというより、作者の言葉(うんちく)に膝を打つ小説。そして助手は気づいてよかったと思う。

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2022/08/31

ある一人の男性大学教授をめぐり、関係する人物のそれぞれの立場にて繰り広げられる物語が集まっている一冊。一話一話味わいつつ、各物語の登場人物は他の物語と関係があるので、全ての話のつながりを考える楽しみもある面白い構成でした。 まずは比喩や表現力が豊かな点に驚きます。少々凝り過ぎて話...

ある一人の男性大学教授をめぐり、関係する人物のそれぞれの立場にて繰り広げられる物語が集まっている一冊。一話一話味わいつつ、各物語の登場人物は他の物語と関係があるので、全ての話のつながりを考える楽しみもある面白い構成でした。 まずは比喩や表現力が豊かな点に驚きます。少々凝り過ぎて話の本筋を見失いそうになりますが。。。ストレートな表現をしないところが、恋愛小説のようでミステリー小説ようなますます謎めいた様子を引き立てていました。 一人の男性から元妻、家族、その友人、研究者などなど、こんなにも人間関係は広がるものかと感心しました。

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2022/08/28

人生、愛が全て、というわけではないんですが…。とりあえず彼の周りの人間の嫉妬心が凄すぎる。ここまでの男の人っていったいどういう人なんでしょうか?? 自分は渦中には絶対に入りたくない。でも、小説として読むのには、好きな感じ。

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2022/08/19

NTRである。 だがちょっとまって欲しい。過去の古典作品にはNTR要素がよく出てくるのではなかろうか。しょっちゅう他の旦那の妻を奪ったり。 いやしかし本作では大学教授である。こいつが暇な主婦を捕まえるわけだけど、冴えないオッサンという設定がまたイカす。男性陣から見ればNTR要素と...

NTRである。 だがちょっとまって欲しい。過去の古典作品にはNTR要素がよく出てくるのではなかろうか。しょっちゅう他の旦那の妻を奪ったり。 いやしかし本作では大学教授である。こいつが暇な主婦を捕まえるわけだけど、冴えないオッサンという設定がまたイカす。男性陣から見ればNTR要素としてというか、M要素である。 そんなどうしようもない男どもの様子を見ながら、ハラハラ・ドキドキするのが本作の楽しみ方であろう。 最後の三崎くんのナルシストっぷりも最高である。NTR要素抜群で、家に帰って高校生とやってるところに遭遇するのが吉であろう。

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