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私が語りはじめた彼は 新潮文庫
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 新潮社/新潮社 |
| 発売年月日 | 2007/07/30 |
| JAN | 9784101167558 |

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商品レビュー
3.5
261件のお客様レビュー
おすすめ!
6つの連作短篇で構成された本書は、(愛だったり憎悪だったり)ある種の感情をもって、ひとりの男に関わった人々の物語である。なのに、中心にいるはずの男の内面は、一切見えない。怖くて、惹きつけられる、すごい本。
yama
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
予言。椿の言葉は予言のようだった。世界が滅ぶとか、みんな死ぬとか、そんな不吉なもんじゃない。雨が降る前には雨のにおいがするように、朝の光より早く鳥が囀るように、だれのことも脅かさない予言。 愛された日の記憶を、そっと呼び起こすための言葉。 でももちろん、俺たちは黙っていた。照れがあったし、心がつながりあったと感じられる瞬間は、流れ星よりも速くどこかへ去ってしまうものだから。 それにもかかわらず、山の木々は霧雨にけぶって、打ち寄せる夜の海みたいに美しいのだ。俺たちは小刻みに震えながら、助けが来るのを待っていた。 「あの、村川くん」 「なに」 「痛くて泣きそうなんだ。なにかしゃべってくれない」 「なにを」 「なんでもいいよ。なにか気が紛れること」 俺はしゃべった。猛然としゃべった。予言のこと。妻と子のこと──恥ずかしいから、名前は出さなかった──。幸せな生活。予言は必ず果たされること。滅亡する世界。必死に逃げる人々。 灼熱の一瞬に焼き尽くされるのと、長い冬が地表を覆うのと、どっちがいいか聞くと、椿は「冬」と答えた。 サイレンの音が響きわたるまで、俺はしゃべりつづけた。洞窟に逃げこんだ家族のこと。木ぎれを見つけて苦労して火を点けたこと。寄り添って寒さをしのぐ。雪はどんどん積もって、夜も交替で洞窟の入り口の雪かきをしなきゃならない。捕まえて食ってた鼠や犬も、とうとう見あたらなくなった。ある晩、もう雪かきをするのはやめようと家族で話しあう。体をくっつけあって横たわり、眠りながら死んでいく。雪は地球上を全部真っ平らにするまで降り続く。 田んぼの中で発見されて、椿と一緒に救急車に乗りこんでもまだ、俺はしゃべっていたかもしれない。俺を救ったのは救急車じゃない。椿だ。今夜の椿の言葉と行動のすべてが、俺をなにか真っ黒いものから救ってくれたのだ。永遠に。そう感じた。だから必死で言葉をつむいだ。 世界の終わりの情景を、椿は黙って聞いていた。 予言、あまりにも輝きすぎている。6篇の中で最も透き通っていて眩しすぎて、痛々しいくらい。 家族という一つの世界が壊されどうしようもない中で、思いもよらない相手、椿と出会い、その出会いがもたらすものによって最悪な日々は終焉を迎える。 呼人の、家族というものに囚われて身動きが取れない不自由さ、その純粋さが痛々しかった。高校生の頃は家族とか友達とか、自分を取り巻く環境、その狭い世界が自分にとって全てで、そこから逃げ出すことはできなくて、支配されていて身動きが取れないみたいな、そういうのに苦しむ呼人、そして椿の二人の友情をずっと見守っていたい、、という気持ちにさせた。 三浦しをんは綺麗なBLとか百合を書くのが上手すぎる、、ずっとこういう世界に浸っていたい。
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なんというか、心が冷たくなる感じ。でもそれが決して不快なわけではなく、ある意味落ち着くというかなんというか。不思議な感覚です。 連作短編形式で、村川融を軸としてつながりがありますが、その村川自身のイメージがふわふわとしています。どことなくミステリー仕立てですが、合理的な解釈を求め...
なんというか、心が冷たくなる感じ。でもそれが決して不快なわけではなく、ある意味落ち着くというかなんというか。不思議な感覚です。 連作短編形式で、村川融を軸としてつながりがありますが、その村川自身のイメージがふわふわとしています。どことなくミステリー仕立てですが、合理的な解釈を求める小説ではなさそうです。怪文書の謎は、読者に委ねられているんでしょうかね。リドルストーリー的な感じかな。嫌いじゃないです。
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