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猫と庄造と二人のおんな の商品レビュー

4.1

137件のお客様レビュー

  1. 5つ

    41

  2. 4つ

    50

  3. 3つ

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2017/02/02

猫(リリー)>>>男(庄造)と二人のおんな。 猫様に振り回されるアホな男女の三角関係の話。 関西弁の語り口調で重くならず、とにかく読みやすい。 谷崎作品のヒロインは自分勝手な嫌な女で、読んでいてムカつくことが多々あるが、この作品ではその役をリリーちゃんが担ってくれている。 そ...

猫(リリー)>>>男(庄造)と二人のおんな。 猫様に振り回されるアホな男女の三角関係の話。 関西弁の語り口調で重くならず、とにかく読みやすい。 谷崎作品のヒロインは自分勝手な嫌な女で、読んでいてムカつくことが多々あるが、この作品ではその役をリリーちゃんが担ってくれている。 そうなると不思議と全くムカつかない。 勝手にリリーちゃんにメロメロになる人間どものほうが悪いのだ。

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2016/12/14

庄造と二人のおんなが、何とも人間くさく、谷崎が描くからか、何となく臭気漂うというか、読んでいてなぜかゲップが出そうな感じ。谷崎ワールドの中でも、不思議ちゃんカテゴリーに入るかな。

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2016/10/29

谷崎作品の中では比較的軽やかで、人に薦めやすい作品かな?と思います。 猫のリリーの魅力がどこかエロティックな程で、谷崎独特の隷属の甘美さも存分に発揮されて、面白いです。

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2016/04/13

やっぱり好きだな〜と再確認。谷崎潤一郎は何が魅力かって、もちろん描写のうつくしさとかもそうなんだけど、それ以上にわたしが好きで堪らないのは、だめな人間の描き方。それから女性目線の的確さ。ほんと女性の、夢を求めるくせに自分はシビアだったりする矛盾とかを描いていて、全然うつくしくない...

やっぱり好きだな〜と再確認。谷崎潤一郎は何が魅力かって、もちろん描写のうつくしさとかもそうなんだけど、それ以上にわたしが好きで堪らないのは、だめな人間の描き方。それから女性目線の的確さ。ほんと女性の、夢を求めるくせに自分はシビアだったりする矛盾とかを描いていて、全然うつくしくないがゆえに読んでいるこちらはいいんだけど、谷崎潤一郎の好み大丈夫?こんな女性の醜いところを嬉々として(に、見える)描く谷崎潤一郎きもちわるい、といつも思う。そこが好きです。 世の中は、リアルですよ、と言いながら、リアルな(人々が夢見ているそのままの、つまり現実からうまく生臭さを取り除いた)物語や言葉や関係性に溢れている。谷崎潤一郎の書く物語は、えげつない描写や極端な人物設定を使って、人の弱さみたいなほんとうのリアルを実は書いている、気がしてる。 とは言うものの、全作品まだ読んでないのです。笑 今年中に読みたいなあ。

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2015/12/09

 庄造に呆れながら読み進めたけれど、面白かった!解説に書かれている、「何ものかに隷属しなければ自分が自分でいられない」ということに、なるほど確かにそうかもしれない、と思った。猫のリリーに隷属し、リリーがいなければ庄造たりえない庄造が情けなくも人間臭い。リリーが核にある小説だと思っ...

 庄造に呆れながら読み進めたけれど、面白かった!解説に書かれている、「何ものかに隷属しなければ自分が自分でいられない」ということに、なるほど確かにそうかもしれない、と思った。猫のリリーに隷属し、リリーがいなければ庄造たりえない庄造が情けなくも人間臭い。リリーが核にある小説だと思ったのだけど、そのリリーの描写が本当に生々しくて、人生で初めて猫に色気を感じた。

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2015/11/07

谷崎潤一郎だし、昔の本だし買ったは良いが何となく置きっぱになってたんだけど、読み出したらとても面白い‼︎文体も大阪弁ではあるけれど、読みづらさは無く、どんどん読めた。猫は昔も今も変わらぬ生き物なんだなぁと、ニヤニヤしながら読んだ。物言わぬ猫が1番利口で、振り回されてるのは人間で、...

谷崎潤一郎だし、昔の本だし買ったは良いが何となく置きっぱになってたんだけど、読み出したらとても面白い‼︎文体も大阪弁ではあるけれど、読みづらさは無く、どんどん読めた。猫は昔も今も変わらぬ生き物なんだなぁと、ニヤニヤしながら読んだ。物言わぬ猫が1番利口で、振り回されてるのは人間で、それをわかっていても憎めない。 あーうちの猫様達と同じではないかいな…

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2015/02/22

この話の怖い所は、庄造の愛情を多少気持ち悪い、残念と思うのに、よくよく考えると自分も愛猫に似たようなことをしている所。 そして、その愛猫の愛情は自分以外に向いている所…哀し

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2015/01/19

猫が一番だとしても二人のおんなってひとくくりなのがかなしい。 リリーちゃん、記憶の中ではまっしろな猫ちゃんでしたが、読み返したらサビ猫だった。

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2014/11/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

【本の内容】 一匹の猫を中心に、猫を溺愛している愚昧な男、猫に嫉妬し、追い出そうとする女、男への未練から猫を引取って男の心をつなぎとめようとする女の、三者三様の痴態を描く。 人間の心に宿る“隷属"への希求を反時代的なヴィジョンとして語り続けた著者が、この作品では、その“隷属"が拒否され、人間が猫のために破滅してゆく姿をのびのびと捉え、ほとんど諷刺画に仕立て上げている。 [ 目次 ] [ POP ] 芥川龍之介が谷崎潤一郎の作品における「話の筋」の芸術性に疑問を投げかけたのが論争の始まりだった。 結局は両者自説を譲らず。 芥川は死んでしまう。 福子さんどうぞゆるして下さいこの手紙雪ちゃんの名借りましたけどほんとうは雪ちゃんではありません、そう云うたら無論貴女は私が誰かお分かりになったでしょうね、いえいえ貴女はこの手紙の封切って開けたしゅん間「さてはあの女か」ともうちゃんとお気がつきになるでしょう、引用部分のあともまだまだ続く。 冒頭の一文がなんと9行もあるのだが、流れるような語り口が病みつきになる『猫と庄造と二人のおんな』。 猫を溺愛する男と2人の女の奇妙な三角関係を描く。 庄造の愛猫・リリーは鼈甲のような毛色のきれいな猫。 仕草も可愛い。 リリーを前の妻に譲って、庄造夫妻は紅葉を見に有馬温泉へ行く。 恋人時代に来たときは夏で、楽しかったことを思い出す。 谷崎にとっても有馬での避暑は記憶に残るものだったようだ。 [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]

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2014/10/28

猫文学ときいて気になっていた作品。 なんであんなだめ男に女性がふたりも、信じられんことに猫までもが寄っていくんじゃい。なんで庄造がもてるんかもわからんわ。少年漫画かよ。ただ、ねこはえさをくれる、うんちの掃除をしてくれる人がすきです。 あと、谷崎がねこに対しても異様なへんたいめせん...

猫文学ときいて気になっていた作品。 なんであんなだめ男に女性がふたりも、信じられんことに猫までもが寄っていくんじゃい。なんで庄造がもてるんかもわからんわ。少年漫画かよ。ただ、ねこはえさをくれる、うんちの掃除をしてくれる人がすきです。 あと、谷崎がねこに対しても異様なへんたいめせんでみているとゆーことがわかりました。大好きなのは知ってたんだけどね。 テンポのいい関西弁で文章もすごく読みやすかった。

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