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猫と庄造と二人のおんな の商品レビュー

4.1

133件のお客様レビュー

  1. 5つ

    40

  2. 4つ

    47

  3. 3つ

    29

  4. 2つ

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2017/08/16

当方、猫が嫌い(厳密には他人の猫の糞害に苦しめられた結果、大嫌いになったんですが)なので何ですが、結構楽しめました。 ここのところ谷崎を読んでますが、一番好みかな、今のところ。他愛もないと言えばそれまでですが、ドタバタ喜劇的でもありすっと心に入ってきます。

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2017/07/08

猫と庄造と二人の女のそれぞれの心情が複雑にそれぞれでおもしろい。谷崎は猫と暮らしていたのか。犬と暮らしたことしかない者には猫の挙動もましてや心情もよくわからないが、さもありなんと思われる。

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2017/05/29

谷崎ってこんなに面白かったのか。 猫と人の四角関係。 庄造も女たちもそれぞれが利己的で打算的なので「こいつらどうしようもねぇな」という感じがするが、リリーだけは猫なので責めようがない 義父が自分は猫と会話ができると言っていたことが思い出された。

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2017/05/12
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※このレビューにはネタバレを含みます

 想像してみる。  自分の嫌いな食べ物を夫に作ってくれとせがまれ、渋々作ってあげたものの夫はほとんどそれを猫にやってしまう。唯一の夫婦の時間である夕食どきに、夫と猫のいちゃつきを見なければならない。  ・・・最悪である。私だって猫好きだ。猫にかまけることに関してはある程度の寛容さを備えていると自負しているが、庄造のそれは度を超えている。猫を簡単に他所へやってしまえという妻は身勝手であるが、気持ちは理解できる。  したたかに猫を呉れという前妻にも腹が立つ。猫をダシに元夫をおびき寄せようという魂胆がいけない。

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2017/04/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

さらっと読めるものを探していて目についた薄い1冊(笑) 時代小説が得意ではないのでどうかなー?と思ったが 意外と楽しめたのは谷崎潤一郎だからかな 内容もタイトル通り、猫と庄造と二人のおんなの話で 前妻と後妻と猫を溺愛する庄造の話 たったそれだけで1冊を楽しめるはスゴイ 最後は慌てて逃げていく庄造だけど その後どうなったのか・・・ 想像力で楽しめますね

Posted byブクログ

2017/03/02

新旧2人の妻に愛想を尽かされた庄造君。なあに、大好きな猫のリリーさえいればこの世は極楽。 ところが、ところが、なんとも哀れな結末が待っていた。

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2017/02/02

猫(リリー)>>>男(庄造)と二人のおんな。 猫様に振り回されるアホな男女の三角関係の話。 関西弁の語り口調で重くならず、とにかく読みやすい。 谷崎作品のヒロインは自分勝手な嫌な女で、読んでいてムカつくことが多々あるが、この作品ではその役をリリーちゃんが担ってくれている。 そ...

猫(リリー)>>>男(庄造)と二人のおんな。 猫様に振り回されるアホな男女の三角関係の話。 関西弁の語り口調で重くならず、とにかく読みやすい。 谷崎作品のヒロインは自分勝手な嫌な女で、読んでいてムカつくことが多々あるが、この作品ではその役をリリーちゃんが担ってくれている。 そうなると不思議と全くムカつかない。 勝手にリリーちゃんにメロメロになる人間どものほうが悪いのだ。

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2016/12/14

庄造と二人のおんなが、何とも人間くさく、谷崎が描くからか、何となく臭気漂うというか、読んでいてなぜかゲップが出そうな感じ。谷崎ワールドの中でも、不思議ちゃんカテゴリーに入るかな。

Posted byブクログ

2016/10/29

谷崎作品の中では比較的軽やかで、人に薦めやすい作品かな?と思います。 猫のリリーの魅力がどこかエロティックな程で、谷崎独特の隷属の甘美さも存分に発揮されて、面白いです。

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2016/04/13

やっぱり好きだな〜と再確認。谷崎潤一郎は何が魅力かって、もちろん描写のうつくしさとかもそうなんだけど、それ以上にわたしが好きで堪らないのは、だめな人間の描き方。それから女性目線の的確さ。ほんと女性の、夢を求めるくせに自分はシビアだったりする矛盾とかを描いていて、全然うつくしくない...

やっぱり好きだな〜と再確認。谷崎潤一郎は何が魅力かって、もちろん描写のうつくしさとかもそうなんだけど、それ以上にわたしが好きで堪らないのは、だめな人間の描き方。それから女性目線の的確さ。ほんと女性の、夢を求めるくせに自分はシビアだったりする矛盾とかを描いていて、全然うつくしくないがゆえに読んでいるこちらはいいんだけど、谷崎潤一郎の好み大丈夫?こんな女性の醜いところを嬉々として(に、見える)描く谷崎潤一郎きもちわるい、といつも思う。そこが好きです。 世の中は、リアルですよ、と言いながら、リアルな(人々が夢見ているそのままの、つまり現実からうまく生臭さを取り除いた)物語や言葉や関係性に溢れている。谷崎潤一郎の書く物語は、えげつない描写や極端な人物設定を使って、人の弱さみたいなほんとうのリアルを実は書いている、気がしてる。 とは言うものの、全作品まだ読んでないのです。笑 今年中に読みたいなあ。

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