1,800円以上の注文で送料無料

裁判官の爆笑お言葉集 の商品レビュー

3.4

279件のお客様レビュー

  1. 5つ

    31

  2. 4つ

    78

  3. 3つ

    114

  4. 2つ

    26

  5. 1つ

    5

レビューを投稿

2012/02/12

「しっかり起きてなさい。また机のところで頭打つぞ。」 これは宗教の名の下に多くの人命を奪った 殺人集団オウム真理教元教祖が公判中大あくびをしていたため 裁判長が放った一言。 罪を犯した人間を裁く裁判官もまた人間である。 多くの人が被害に遭い、命を落とした一連の事件。 その張本...

「しっかり起きてなさい。また机のところで頭打つぞ。」 これは宗教の名の下に多くの人命を奪った 殺人集団オウム真理教元教祖が公判中大あくびをしていたため 裁判長が放った一言。 罪を犯した人間を裁く裁判官もまた人間である。 多くの人が被害に遭い、命を落とした一連の事件。 その張本人が己の罪に正面から真摯な態度で向き合っていない。 怒りを覚えるのは当然の事だろう。 法を使って罪の重さを計り、 それに釣り合った刑の量を計算する機械ではなく、 それぞれが人としての感情や知恵を持ち、 それを法律と共に正しく使うことで、 起きてしまった悲劇や社会のひずみの真実を明らかにし、 「本来あるべき場所」へ収束させる。 不幸な形で関わってしまった関係者達の心情を理解し、 どうしたら安定を取り戻す事が出来るのか配慮する。 (それは人でなくては出来ない事だ。) 決められた日本の法の下で犯した罪に相当の罰を 与えなければならないが、「どうしたらこの被告人に 己の犯した罪の重さに気づいてもらえる事が出来るだろうか。」 といった日々己の職務に真剣に取り組んでいる 裁判官達の姿が伝わってくる発言集。 だから、タイトルに付けられた「爆笑」はちょっと違うと思う。 著者はかつて自分も司法の世界を目指していたライターさん。 本業の間に数多くの裁判の傍聴をしてきたそうである。 本を開くと、右に裁判官の言葉、左には事件の説明や背景、 事件発生当時や公判中の時代の風潮、その裁判官に関する エピソード、著者の想いなどが書き綴られている。 著者があとがきでも語っているように、この本を読んでも 日本の司法が解かるようにはならないだろう。 しかし、日本の裁判に対して関心を持つきっかけには 十分成り得るし、一度は裁判傍聴に行ってみようかといった 気持ちになる事は間違いないだろう。

Posted byブクログ

2009/10/07

線を引くのはバカバカしい気がしたので、「お言葉」からは線を引いていない。 雑学程度に知っておいたほうがいいか、的な内容??? 話のネタにはなるかも。 まぁ、買ってまで読む本ではなかったかもしれない。

Posted byブクログ

2009/11/13

もうちょっと法律を、その世界を真面目に勉強してもよかったかな、と法学部4回生の現在にして思わせた本。別に法律の概念とか議論が書いてあるわけではないけれど、法律っていうのが実に身近で色々な人々の人生を垣間見せてくれる面白いものなのだと再発見。別に勉強は今からでも遅くないしね。

Posted byブクログ

2009/10/07

題名には、爆笑とありますが、私には単純に爆笑という言葉ではくくれない胸にせまる裁判官のお言葉ばかりでした!結構有名な本なので、知ってる方も多いかと思いますが、ぜひ読んでいただきたい1冊です。 唯一笑えたのは、オウム真理教元教祖に向けて言った「しっかり起きてなさい。また机のところ...

題名には、爆笑とありますが、私には単純に爆笑という言葉ではくくれない胸にせまる裁判官のお言葉ばかりでした!結構有名な本なので、知ってる方も多いかと思いますが、ぜひ読んでいただきたい1冊です。 唯一笑えたのは、オウム真理教元教祖に向けて言った「しっかり起きてなさい。また机のところで頭うつぞ。」です。あれだけの事件を起こし裁判中に眠りこけてる麻原によっぽど腹がたったんであろうなぁと思いました。 また、amazonで例に挙げられていた「死刑は致し方ないが、あなたには出来るだけ長く生きてもらいたい。」という”お言葉”は、かなり深い!

Posted byブクログ

2009/10/04

これは酷い。感想や補足が基本的に正義を振りかざしたいという思惑が見え見えだし、収録されている裁判官の言葉も筆者独自の正義の観点から選んでいて偏りだらけで、説教臭いものしかなく、有罪判決の話ばかり。 司法浪人をしていたらしいが、10年間何やっていたんでしょう、法に触れているのは法律...

これは酷い。感想や補足が基本的に正義を振りかざしたいという思惑が見え見えだし、収録されている裁判官の言葉も筆者独自の正義の観点から選んでいて偏りだらけで、説教臭いものしかなく、有罪判決の話ばかり。 司法浪人をしていたらしいが、10年間何やっていたんでしょう、法に触れているのは法律用語のみで、法学的な観点からの話が出ないし、国民が思うようなことを唯つらつらと書き連ねているだけ。裁判マニアが傍聴していれば書ける内容でしかない、幻滅。 ドラマを見せたいならもっと厳選できた気がするんだが、怒哀だけがドラマじゃないよ。弁護士のくずを読んだ方が時間の有効活用になる。

Posted byブクログ

2009/10/04

法廷での一言をいろんなジャンルで集めた本。 個人的にファンの東尾判事のコメントも載ってた! 井上判事の本の次に読むと立場的に対極で、志向が偏らないのでよろしいかと。

Posted byブクログ

2009/10/04

\"今、この場で子どもを抱きなさい。   わが子の顔を見て、二度と覚せい剤を使わないと誓えますか?\" 見開き1ページ。 右ページに裁判官の言葉と裁判の概要。 左ページにその経緯や作者の考えが、淡々と続く一冊。 裁判って難しそう!っていうイメージも、ふざけた...

\"今、この場で子どもを抱きなさい。   わが子の顔を見て、二度と覚せい剤を使わないと誓えますか?\" 見開き1ページ。 右ページに裁判官の言葉と裁判の概要。 左ページにその経緯や作者の考えが、淡々と続く一冊。 裁判って難しそう!っていうイメージも、ふざけたタイトル!と思った印象も、新書一冊あっという間に読み終わる頃には考えが大きく変わってました。 裁判をニュースで見かけない日はないような生活の中で、こんなにも裁判官に人間味があるなんて! いくつかの言葉の中には、自分が実際に覚えのある裁判もありました。 メディアで見るだけで、素人目には「これは死刑だろう!」と思う事件でも、裁判でそうならないこともある。 法の下に平等な判決を下さなければいけない裁判官も、被告人に一言言いたい言葉がある。 裁判って結局は被害者に不平等なんじゃないかと思ってたり、人というより機械に近いように見えた裁判官が、ちょっと違って見えるようになる一冊です。

Posted byブクログ

2009/10/04

これは面白い!面白い上に、考えさせる面も持っていて、また面白い! 裁判官といえど、人間なんだよな…と多分大事だけれども忘れがちなことに気づきました。 犯罪を犯すのも人間なら、それを裁くのも人間。当たり前で、忘れがちなこと。

Posted byブクログ

2009/10/04

219P 初出:書き下ろし 初刷:2007.3/30 印刷、製本:中央精版印刷(株) ブックデザイン:鈴木成一デザイン室

Posted byブクログ

2022/11/25

最初に断わりたい。 「爆笑」する本じゃないから。 そりゃそうだろ。裁判官が裁判で爆笑を誘うような言葉は発しないだろう。 罪の向こうには必ず被害者がいる。 被害者を思い、罪を憎み、被告の先行きを見据え、量刑が適当かどうかを推し量る。 人を裁くのは、被告人や関係者の人生に多大な影響...

最初に断わりたい。 「爆笑」する本じゃないから。 そりゃそうだろ。裁判官が裁判で爆笑を誘うような言葉は発しないだろう。 罪の向こうには必ず被害者がいる。 被害者を思い、罪を憎み、被告の先行きを見据え、量刑が適当かどうかを推し量る。 人を裁くのは、被告人や関係者の人生に多大な影響を与えるだけに、相当な深慮を強いられることだろう。 しかし、彼らとて人間だ。 判決を言い渡すだけの役割ではない、「人間臭い」言葉がそこにはある。 過去の判例から不本意な量刑を言い渡すことあるかも知れない。 自分の目を信じて本人の更生に期待することもあるかも知れない。 そんな想いから時に感動を、時に皮肉を、時に哀切を乗せた言葉たち。 罪を犯すのも人間。 傷つくのも人間。 そして裁くのも人間なんだ。     

Posted byブクログ