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生物と無生物のあいだ の商品レビュー

4

919件のお客様レビュー

  1. 5つ

    261

  2. 4つ

    367

  3. 3つ

    157

  4. 2つ

    23

  5. 1つ

    10

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2024/01/08

ロックフェラー大学 野口英世の時代、ウイルスの存在を知らない。 細胞に寄生し複製する。 サンプルの完全な純化は不可能。「ふるまい」を調べる。 DNA(情報)4種の文字3つで 4*4*4 タンパク質(作用)の30種の文字 生命とは自己修復を行うシステム  DNA二重らせん構造 ...

ロックフェラー大学 野口英世の時代、ウイルスの存在を知らない。 細胞に寄生し複製する。 サンプルの完全な純化は不可能。「ふるまい」を調べる。 DNA(情報)4種の文字3つで 4*4*4 タンパク質(作用)の30種の文字 生命とは自己修復を行うシステム  DNA二重らせん構造 =対 1962年ノーベル賞  チャンスは準備された心(理論)に降り立つ  共犯者:ワトソン、クリック、ウイルキンズ、      ぺルーツ(タンパク質構造解析;データ提供 フランクリン)      =ピアレビュー 同業者による論文審査 1論文3名程度 原子の平均的なふるまい 平方根の法則 100のうち10の誤差(平均を外れる)  精度は数が増すほど増大する 生物は大きい必要がある 100万で1000=0.1%  精度=秩序を生むための 生命の動的平衡 絶え間なく壊される秩序 「柔らかな」相補性  ジグソーパズル 相補性 絵柄は本質的には必要ない   周囲の8つのピースで(形を上下左右、角の4つで相対的位置)決まる ドミナント・ネガティブ(優位に害作用)  分子全体の欠落があっても適応可能な場合があるが  部分的な欠落は 時間軸の中で、より害を与える。 細胞生物学 ←トポロジー=ものごとを立体的に考えるセンス マンハッタンの振動 摩天楼の基礎杭から地下の岩盤に伝わり、地上全体に放散

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2024/01/03

生物を生物たらしめる動的平衡という概念は文系の私には新鮮。また、実験から理論を導く際のプロセスの記述も生々しい。恐ろしいほど緻密に積み上げるところは見習うべきと感じた。

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2023/12/28

読み物として楽しい本だった。また、この前に読んだ福岡先生の本の理解が深まった。内側の内側は外側とか。生物学が痛々しいほどに機械論的であることを感じた。積み上げられた細い因果律の仮説、その検証、大変な苦労をして理解を深めている。先生のいう時間が作られるの意味もわかった気がする。人が...

読み物として楽しい本だった。また、この前に読んだ福岡先生の本の理解が深まった。内側の内側は外側とか。生物学が痛々しいほどに機械論的であることを感じた。積み上げられた細い因果律の仮説、その検証、大変な苦労をして理解を深めている。先生のいう時間が作られるの意味もわかった気がする。人が作る機械には蓄積された時間がない。生物には蓄積された時間がある。蓄積がポイント。記憶や時間感覚もその蓄積の作用かもしれない。

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2023/12/16

菅野美穂が徹子の部屋で愛読書として同書を挙げていたので読み始める。 内容は、専門家が素人にも分かる様に比喩を使って説明をしているも門外漢の自分には、頭の中で疑問符が点滅する有り様。 ただ、ウィルスが栄養摂取も呼吸も老廃物も排出しないのに自己複製能力を持っているが、著者は生命の律動...

菅野美穂が徹子の部屋で愛読書として同書を挙げていたので読み始める。 内容は、専門家が素人にも分かる様に比喩を使って説明をしているも門外漢の自分には、頭の中で疑問符が点滅する有り様。 ただ、ウィルスが栄養摂取も呼吸も老廃物も排出しないのに自己複製能力を持っているが、著者は生命の律動がないと生物と定義せず。 波打ち際の砂上の楼閣が絶え間ない波と風が砂粒を奪うも海の精霊が修復と補強を行い、砂の城が同じ形を保つ、動的平衡があるが如く、生物は代謝の持続的変化により、絶え間なく壊される秩序に動的平衡を保つ、そのことこそが生命の真の姿だと定義している。のかな? 膵臓の細胞に存在するたんぱく質GP2の機能解明に使うノックアウト、ノックインの実験とテレビのパーツ交換との対比は面白く読めました。

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2023/12/03

生物とは何かという話から始まる本書。 もちろん遺伝子の複製など生物学的な側面からわかりやすく説明してくれるが、それと同じくらいどのようにそれらが解明されていったのかを研究者の歓喜もしくは悲哀のストーリーを混ぜて紹介してくれるので興味深く読み進められる。 話は主に DNAの解明お...

生物とは何かという話から始まる本書。 もちろん遺伝子の複製など生物学的な側面からわかりやすく説明してくれるが、それと同じくらいどのようにそれらが解明されていったのかを研究者の歓喜もしくは悲哀のストーリーを混ぜて紹介してくれるので興味深く読み進められる。 話は主に DNAの解明およびその仕組み、 DNAはどのように複製されるのか、 生物たらしめる動的平衡 について解説される。 特に動的平衡のアイデアが面白い。 生物は常に熱的安定状態を目指すはずだが、生物は生きている限りは機能し続け、死ぬと熱的安定(バラバラになる)に向かう。 この謎のキーになるのが動的平衡である。 それは生物の体は常に入れ替わっており、自らを分解し構築し続けている。 これによりエントロピーが蓄積しきる前に、次の細胞に入れ替わるため生体機能が損なわれることが無い。 飢えで死ぬときはエネルギーが枯渇するというより、細胞入れ替えのために供給されるたんぱく質が無くなり、生体機能が損なわれるからだとか。 生物学だけでなく化学、物理学の視点からも解説していて面白かった。

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2023/11/30

PCR検査の理屈が分かりました! 生物が原子に対してなぜこんなに大きいのか、や、エントロピー最大=死、それを食い止めるための代謝による絶え間ない動的平衡などの説明は大変面白かったです。 細胞膜という丈夫なバリアで守られた細胞が、作ったタンパク質をどのように外部に分泌するメカニズム...

PCR検査の理屈が分かりました! 生物が原子に対してなぜこんなに大きいのか、や、エントロピー最大=死、それを食い止めるための代謝による絶え間ない動的平衡などの説明は大変面白かったです。 細胞膜という丈夫なバリアで守られた細胞が、作ったタンパク質をどのように外部に分泌するメカニズムにも感心させられました。 こう言うことを明らかにするまでの研究者たちの情熱と努力に脱帽です。 野口英世の評価についてやポスドクなど日本の研究者が抱える問題にも触れているのも面白いと思う。 いろいろな研究者の生き方の紹介も興味深い。

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2023/11/09

ブルーバックスでないのは、野口英世などの挿話があるからでしょうか、でしたら、表題に沿った内容を本旨として以下にまとめます。 生命とは何か?それは自己複製を行うシステムである。20世紀の生命科学が到達したひとつの答えがこれだった DNAを強い酸の中で熱すると、ネックレスの重なりが...

ブルーバックスでないのは、野口英世などの挿話があるからでしょうか、でしたら、表題に沿った内容を本旨として以下にまとめます。 生命とは何か?それは自己複製を行うシステムである。20世紀の生命科学が到達したひとつの答えがこれだった DNAを強い酸の中で熱すると、ネックレスの重なりが切断され、バラバラになる 構成しているのは4つ、アデニン(A)、グアニン(G)、シトシン(C)、チミン(T) 生命科学を研究するうえで、最も厄介な陥穽は、純度のジレンマという問題である。生物試料はどんなに努力を行って純化しても、100%純粋ではありえない。生物試料にはどのような場合であっても、常に、微量の混入物がつきまとう。これがコンタミネーションだ。 DNAこそが遺伝情報を担う物質である DNAは単なる文字列ではなく、必ず、対構造をとって存在している その対構造は、A-T,C-G という対応ルールに従う DNAは2本でペアリングしながららせん状に巻かれて存在している。今重要なのは、らせん構造そのものよりも、DNAがペアリングして存在しているという事実のほうである PCR ポリメラーゼ・チェイン・リアクション 任意の遺伝子を試験管の中で自由自在に複製する技術。もう大腸菌の力を借りることはない。分子生物学に本当の革命がおこったのだ。 2つの鎖を、センス鎖、アンチセンス鎖という ヒトのゲノムは、30億個の文字から成り立っています。1頁1000文字を印刷して、1巻1000頁としても、全3000巻を要する一大叢書となる。 遺伝子研究では、この中から特定の文字列を探し出さなければならない。 PCRとは、DNAの二重らせんでできていることを利用して、ソーティングとコピーを同時に実現するテクノロジーである DNAこそが、遺伝物質であるということがようやく広く認めるようになっていた。そうなれば、次のターゲットは、おのずと、DNA自体の構造を解くということになる。 DNAの結晶構造は、C2空間群という。2つの構成単位が互いに逆方向をとって点対称に配置された形をいう 摂取された脂肪のほとんどすべては燃焼され、ごくわずかだけが体内に蓄えられる、と我々は予想した。 ところが、非常に驚くべきことに、動物は体重が減少しているときでさえ、消化・吸収された脂肪の大部分を体内に蓄積したのである 生物が生きているかぎり、栄養学的要求とは無関係に、生体高分子も低分子代謝物質もともに変化して止まない。生命とは代謝の持続的変化であり、この変化こそが生命の真の姿である。 新しい生命観誕生の瞬間だった。 生命とは何か、それは自己複製するシステムである 秩序は守られるために絶え間なく壊されなければならない 生命とは動的平衡である流れである 細胞生物学とは、一言でいえば、「トポロジー」の科学である。トポロジーとは、一言でいえば、「物事を立体的に考えるセンス」ということである 細胞膜の薄さはたった7ナノメートルである プリオンタンパク質を完全に欠損したマウスは異常にならない。ところが、頭から3分の1を失った不完全なプリオンタンパク質、すなわち部分的な欠落をもつジグゾーパズルはマウスに致命的な異常をもたらしてしまった。 これをドミナント・ネガティブ現象という。タンパク質分子の部分的な欠落や局所的な改変なほうが、分子全体の欠落よりも、より優位に害作用を与える 目次 プロローグ 第1章 ヨークアベニュー、66丁目、ニューヨーク 第2章 アンサング・ヒーロー 第3章 フォー・レター・ワード 第4章 シャルガフのパズル 第5章 サーファー・ゲッツ・ノーベルプライズ 第6章 ダークサイド・オブ・DNA 第7章 チャンスは、準備された心に降り立つ 第8章 原子が秩序を生み出すとき 第9章 動的平衡(ダイナミック・イクイリブリアム)とは何か 第10章 タンパク質のかすかな口づけ 第11章 内部の内部は外部である 第12章 細胞膜のダイナミズム エピローグ ISBN:9784061498914 出版社:講談社 判型:新書 ページ数:285ページ 定価:880円(本体) 発行年月日:2007年05月20日第1刷発行 発行年月日:2007年09月25日第10刷発行

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2023/09/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

生物と無生物のあいだはなんなのか。 自己複製するもの。それが生き物の定義なら、脳細胞は一定数に達した後は増殖はしないようだ。 本書によると生物とは、動的平衡に流れるもの。 海辺の砂浜のように、常に砂は入れ替わるが、砂辺自体は同じ形で変化しない。 このように、細胞のタンパク質は常に入れ替わり続けるが、全体を見て人の形は変わらない。 なぜこのような事がおこるのか。それは、エラーが起こる前につねに細胞を取り換え続けることが リスクヘッジになるということ。 また、原子はなぜ、集まって人のような大きな個体となる必要があるのか。 それは、エントロピー増大の法則によってバラバラになるのを極力防ぐために、より数が集まった方がいいらしい?この辺は難しくてよくわからなかった。 そして、ウイルスは生き物なのか。これのはっきりした答えは書かれていなかった気がするが、 生物が動的平衡に流れるものであるなら、RNAを一本だけ持ち、核酸のかたまりであるウイルスは無生物ということなのか。 これを定義することに意味があるのかはよくわからない。ただ、自分は生き物であり、生き物とは何かを知ることは、自分とは何かを知ることになる。 人間が第一に存在するのではなく、細胞がより生きやすくなるために大きくまとまって人となったとわかれば、なんだか自我から少し解放されたような気分になる。 動的平衡の部分がイマイチ理解できてない気がするから、次の本も読んでみたい。

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2023/09/03

こどものころ、「世にあるものは、空気も含めて全て原子からできている」「宇宙にある原子の数は不変」ということを何かで知ったとき、自分の体が原子でできていることが不思議でならなかった。当時は原子に粒粒のイメージを持っていて、粒粒がナゼ自分の形に留まっているのか、不思議だった。バラバラ...

こどものころ、「世にあるものは、空気も含めて全て原子からできている」「宇宙にある原子の数は不変」ということを何かで知ったとき、自分の体が原子でできていることが不思議でならなかった。当時は原子に粒粒のイメージを持っていて、粒粒がナゼ自分の形に留まっているのか、不思議だった。バラバラにならないの?って。 そして、自分の身体は原子からできているかもしれないが、自分の意識は何からできてるんだ?と、それも不思議だった。 意識についての不思議は未だに完全に不思議のまま。 身体についての不思議は、こども時代よりは腑に落ちた部分もある一方、理解した!わかった!とは全く言えない。 本書の動的平衡の話は、その身体の不思議に寄り添ってくれる話だった。私にとっては難解な箇所も多々あって理解しきれてはいないのだが。 引用交えての感想は読書メモ欄へ。 2023/8/26

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2023/07/20

生物を生物と認識する要素は何か、を突き詰めた本。 遺伝子の二重螺旋構造やウイルスの発見時の経緯などが記載されていた。

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