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生物と無生物のあいだ の商品レビュー

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903件のお客様レビュー

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  2. 4つ

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2023/09/03

こどものころ、「世にあるものは、空気も含めて全て原子からできている」「宇宙にある原子の数は不変」ということを何かで知ったとき、自分の体が原子でできていることが不思議でならなかった。当時は原子に粒粒のイメージを持っていて、粒粒がナゼ自分の形に留まっているのか、不思議だった。バラバラ...

こどものころ、「世にあるものは、空気も含めて全て原子からできている」「宇宙にある原子の数は不変」ということを何かで知ったとき、自分の体が原子でできていることが不思議でならなかった。当時は原子に粒粒のイメージを持っていて、粒粒がナゼ自分の形に留まっているのか、不思議だった。バラバラにならないの?って。 そして、自分の身体は原子からできているかもしれないが、自分の意識は何からできてるんだ?と、それも不思議だった。 意識についての不思議は未だに完全に不思議のまま。 身体についての不思議は、こども時代よりは腑に落ちた部分もある一方、理解した!わかった!とは全く言えない。 本書の動的平衡の話は、その身体の不思議に寄り添ってくれる話だった。私にとっては難解な箇所も多々あって理解しきれてはいないのだが。 引用交えての感想は読書メモ欄へ。 2023/8/26

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2023/08/16

(『世界史読書案内』津野田興一著の紹介より:) 「一級の学問研究というのは、その根底のところで、他の様々な学問分野と共鳴しあう力をもっている。本書は20世紀の分子生物学の歴史と展開を示したものだが、「生命とは何か」という根源的な問いは、「人間とは何か」を問いかける哲学や歴史学や文...

(『世界史読書案内』津野田興一著の紹介より:) 「一級の学問研究というのは、その根底のところで、他の様々な学問分野と共鳴しあう力をもっている。本書は20世紀の分子生物学の歴史と展開を示したものだが、「生命とは何か」という根源的な問いは、「人間とは何か」を問いかける哲学や歴史学や文化人類学とも、自然環境を考える学問とも通じる普遍的なものだ。高校で習う生物の知識があれば十分読める。将来様々な分野で活躍するみなさんにぜひとも読んでもらいたい一冊。」 生きているとはどういうことか―謎を解くカギはジグソーパズルにある!?分子生物学がたどりついた地平を平易に明かし、目に映る景色をガラリと変える。 目次 ヨークアベニュー、66丁目、ニューヨーク アンサング・ヒーロー フォー・レター・ワード シャルガフのパズル サーファー・ゲッツ・ノーベルプライズ ダークサイド・オブ・DNA チャンスは、準備された心に降り立つ 原子が秩序を生み出すとき 動的平衡とは何か タンパク質のかすかな口づけ 内部の内部は外部である 細胞膜のダイナミズム 膜にかたちを与えるもの 数・タイミング・ノックアウト 時間という名の解けない折り紙 著者等紹介 福岡伸一[フクオカシンイチ] 1959年東京生まれ。京都大学卒。ハーバード大学医学部研究員、京都大学助教授などを経て、青山学院大学教授、専攻は分子生物学。著書に『プリオン説はほんとうか?』(講談社ブルーバックス、講談社出版文化賞科学出版賞受賞)などがある。2006年、第一回科学ジャーナリスト賞受賞

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2023/07/20

生物を生物と認識する要素は何か、を突き詰めた本。 遺伝子の二重螺旋構造やウイルスの発見時の経緯などが記載されていた。

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2023/07/10

生物とは何かという疑問に一旦解答を与えてくれる一冊。 しかもいわゆる知識をただただ積み上げるだけではなく、やたらエモい描写で科学史や著者の実体験を交えながら「生き生きと」語られる。 読む前は「DNAが入っていれば生物でしょ?」みたいな雑な答えしかもっていなかったが、最後まで読めば...

生物とは何かという疑問に一旦解答を与えてくれる一冊。 しかもいわゆる知識をただただ積み上げるだけではなく、やたらエモい描写で科学史や著者の実体験を交えながら「生き生きと」語られる。 読む前は「DNAが入っていれば生物でしょ?」みたいな雑な答えしかもっていなかったが、最後まで読めば生物というもののダイナミズムがちゃんと「腑に落ちる」こと間違いなしだろう。

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2023/06/13

とにかく文章が美しい。学術書なのかと思って読み始めましたが、エッセイに近い。日々の情景だけでなく研究や細胞の様子の描写もなんだか詩的で、言葉選びがとても素敵でした。 内容も難しすぎることはなく、中高生の理科で習った範囲で理解できます。やっぱり勉強ってしとくもんやね…。 個人的には...

とにかく文章が美しい。学術書なのかと思って読み始めましたが、エッセイに近い。日々の情景だけでなく研究や細胞の様子の描写もなんだか詩的で、言葉選びがとても素敵でした。 内容も難しすぎることはなく、中高生の理科で習った範囲で理解できます。やっぱり勉強ってしとくもんやね…。 個人的には、原子はなぜそんなに小さいか?の部分が納得感が強くて好きです。 あと、本の一番最後に書かれている「講談社現代新書」の刊行にあたって はとても良い文章ですね。背筋が伸びます。

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2023/06/07

名著でした。 生命科学についての本で、 15章あるのですが基本的に、 ・エッセイ ・エッセイの流れを汲んだ生命科学の歴史的発見の話 という流れになっています。 エッセイの文章自体が本当に美しくて、作者は分子生物学の権威である福岡 伸一さん(坂本龍一さんの親友で『音楽と生命』...

名著でした。 生命科学についての本で、 15章あるのですが基本的に、 ・エッセイ ・エッセイの流れを汲んだ生命科学の歴史的発見の話 という流れになっています。 エッセイの文章自体が本当に美しくて、作者は分子生物学の権威である福岡 伸一さん(坂本龍一さんの親友で『音楽と生命』という共著も出せれています)なのですが、学者さんとは思えない文章です。 特に僕はDNAの螺旋を解き明かしていく話のあたりが面白かったです。 スタートからして、実は野口英世(現在の1000円札)の実績はほぼすべて過ちで現在は否定されているという話から始まります。 非常に専門的な話を書いているんですが、そのエッセイの入口のおかげで頭に入っていきやすくなっていて、どんな人にもオススメです。 今まで読んできた本の中でTOP10に入るほどの名作中の名作でした。 https://amzn.asia/d/11vTi9Y

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2023/06/02

生物の構造についての説明と、それを解明するアカデミックな世界での研究者の奮闘が描かれた本でした。 本書を手に取ったのは、生物の構造に興味があったからで、研究者の奮闘部分は読み飛ばしましたが、それでも十分楽しめました。生物の定義で、 •自己複製を繰り返すことができる •動的平衡...

生物の構造についての説明と、それを解明するアカデミックな世界での研究者の奮闘が描かれた本でした。 本書を手に取ったのは、生物の構造に興味があったからで、研究者の奮闘部分は読み飛ばしましたが、それでも十分楽しめました。生物の定義で、 •自己複製を繰り返すことができる •動的平衡を保っている この2点があげられていましたが、特にこの動的平衡が興味深かったです。生物を構成する分子は常に入れ替わっており、確固たる「個体」がそこにあるのではなく、流動的な分子の滞留が形を成しているという「現象」に近いのが生物なのだと理解しました。DNAの話も面白くて、刊行当時は一般的な認知度は少なかったと思いますが、コロナ禍を経た2023年現在では一般的に認知されているPCRやRNAの説明も勉強になりました。

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2023/05/06

情報のやり取りをしているわけではない(?)のに、研究者たちのなかでは色々な実験が同時並行で行われてるって不思議だなあ

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2023/04/22

分子生物学の歴史を辿りつつ、筆者の語る動的平衡について生物がもつその神秘性に触れられる良書。学生時代にこういうものに触れていたらきっと進む先ちがっていたのかな。。なんて思うけど今からでも遅くはないか?

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2023/03/30

先日読んだ「最後の講義」がとても面白かったので、2007年に出てしかもよく読まれたという当書を読みたくて♪ 生物学にとんと疎い私にも分かり易くて、挿話されている小さな逸話も興味深いものばかりでした。 とりわけ野口英世の評価が日米で天と地の差があるのにはびっくりでした。 なんとも奥...

先日読んだ「最後の講義」がとても面白かったので、2007年に出てしかもよく読まれたという当書を読みたくて♪ 生物学にとんと疎い私にも分かり易くて、挿話されている小さな逸話も興味深いものばかりでした。 とりわけ野口英世の評価が日米で天と地の差があるのにはびっくりでした。 なんとも奥深い生物学の世界ではあるけど、ここまで噛み砕いて貰えるととても面白く楽しく読むことが出来ますね。 そして人類よ謙虚であれ!との著者からのメッセージも伝わってきました。

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