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ナラタージュ の商品レビュー

3.8

611件のお客様レビュー

  1. 5つ

    195

  2. 4つ

    175

  3. 3つ

    149

  4. 2つ

    46

  5. 1つ

    16

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2015/09/03
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

なんだかたまらなく恋愛小説が読みたくなり、今更ながら読了。 葉山先生も泉も。どっちもずるい。 でもどんなにずるくても滑稽でも惹かれてしまう気持ちのやり切れなさが丁寧に描かれている。 ずっと忘れられない想い。 すごく柔らかい部分がちくちく刺激されるような。 ほろほろ涙が出てしまった。 思いもかけないところでピントとゆうか波長というかすごく深い部分でつながってしまうようなことが、ある。 ーどうしてかは分からない、だけどとにかく君には、ほかの相手よりも正確に僕の言葉が伝わっているという実感がある どんなに惹かれ合っていても、理解し合えていても、共に生きていくことのできないこともある。交わらない人生がある。でも互いの記憶の中で生き続けていく。つまりそれは自分自身の中に取り込まれるということ。そうやっていろんな想いや物事が蓄積されていく。 以下ネタバレでだらだら書きます。 少し盛り込みすぎた点が残念。 柚子ちゃんの件は二人を引き合わせる為のものでしか考えられない点がなんとも残念。。。それ以外でも葉山先生が窮地に陥るような状況設定ができたんじゃないかと想うんだけどな。ただただ純粋に惹かれ合う二人の話でも十分良かったと、、、、。 ーきっと君は、この先、誰と一緒にいてもその人のことを思い出すだろう。だったら、君といるのが自分でもいいと思ったんだ。 それってどうなんだろう? 葉山先生も内包している泉の存在そのものを愛しているという究極の愛と捉えるのか、それとももっと実務的な思惑なのか、、、。綺麗にまとめるためのものなのかもしれないけど。個人的には葉山先生に気持ちが入ってしまっていたなあ。 最後の別れのホームのシーンがなんともいえない。 小野君の不器用さ、「恋」だなって。その幼さゆえの葛藤がすごくよく描かれていたと想う。

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2015/05/03

再読。 人生の中で、1人の人をこれだけ愛した記憶があるのって羨ましいなあ、と思える作品。 そんな経験ないくせに、どうしても泉に感情移入して読んでしまう。 葉山先生に惹かれる理由わかるなあー。 自分のこと守ってくれて、それでいて自分の存在を必要としてて…。でもズルい。(笑) ...

再読。 人生の中で、1人の人をこれだけ愛した記憶があるのって羨ましいなあ、と思える作品。 そんな経験ないくせに、どうしても泉に感情移入して読んでしまう。 葉山先生に惹かれる理由わかるなあー。 自分のこと守ってくれて、それでいて自分の存在を必要としてて…。でもズルい。(笑) 途中で、小野くんが壊れていくところは読んでて辛かった〜。大人になって、どうか幸せになってほしい。 泉と葉山先生が一緒になるっていう選択肢もあっただろうに…って思いもあるけど、最後のエピソードがあった上で結ばれなかったからこそ、この小説は素敵なんだよねきっと。

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2015/04/21

女子高生と先生の恋愛小説。 本屋大賞だったからかな?予備知識なく100円コーナーでどさっとまとめ買いした中の一冊だったので、読み始めて「な~んだ」って思った。けど、読み進むにつれ惹きつけられていった。 感覚の比喩が面白く、二十歳くらいでこんな表現できるのか??とも思ったけど、...

女子高生と先生の恋愛小説。 本屋大賞だったからかな?予備知識なく100円コーナーでどさっとまとめ買いした中の一冊だったので、読み始めて「な~んだ」って思った。けど、読み進むにつれ惹きつけられていった。 感覚の比喩が面白く、二十歳くらいでこんな表現できるのか??とも思ったけど、演劇部出身の女子ならあるのかもな~と。 ずるさと純粋さが交錯してるのが若さかな。 若さって決してキラキラしたものばかりではないんだけど、うらやましいって思ってしまった。 自分が若いころこういう物語を読んでいたら少しは生活変わってただろうな~。 ハードボイルドばっか読んでたからやせ我慢ばかりしてたような気がする。

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2015/04/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

大学2年生の主人公、工藤泉。 思いを寄せる高校時代の恩師葉山先生との再会。 互いに思いあうものの、それはかなわぬものだった。 忘れると決意して、自分を思ってくれる演劇仲間の小野君と新しい恋へ向かい始めるが、葉山先生への思いを断ち切ることは出来ず、泉は再び先生の元へ向かう。 切ないです、とっても。 かなわぬ思い、自分を見つめる人へ返せぬ思い、いろいろ、いろいろ。 新しい恋を育む二人が、微笑ましかっただけに、小野君が壊れていく姿が、痛々しくて。 この先、泉の中の葉山先生の記憶が、薄まっていくことを望みます。 偶然でも、再会しないといいのだけれど。 自分の日々とまるで違う世界を、追体験したり、遠巻きに眺めたり、 小説を読む醍醐味をたっぷり味わわせてくれた本でした。

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2015/02/21

好きだけど一緒にはいられない。 切なくて切なくて苦しくなる。 自分と重なる部分もあって本にのみこまれていきました。

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2015/01/17

大学生の恋愛ってもっとキュンキュン要素を含んだ、それでいて深く真摯な恋愛を想像していたが、そんなものではなかった。 「壊れるまでに張りつめた気持ち」、帯のそのフレーズに嘘偽りはない。 心から人を好きになるって、きっと楽しいだけではなく、いやむしろ苦しいことの方が多いかもしれない。...

大学生の恋愛ってもっとキュンキュン要素を含んだ、それでいて深く真摯な恋愛を想像していたが、そんなものではなかった。 「壊れるまでに張りつめた気持ち」、帯のそのフレーズに嘘偽りはない。 心から人を好きになるって、きっと楽しいだけではなく、いやむしろ苦しいことの方が多いかもしれない。そんな部分を真正面から堂々と書かれている。 ここまでの恋愛はちょっと…と引くぐらいの反面、すごく理解もできてしまう。 大変優れた恋愛小説であることは間違いない。

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2015/01/12

「きっと、子供だったから愛とは違うとかじゃなくて、子供だったから、愛してるってことに気づかなかったんだよ」

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2015/01/05

2015.01.04 年末は本を読む時間と気力がなく、しばらく読書から遠ざかっていましたが、新年初読書をすることができました。 恋愛小説はあまり読みませんが、帯に惹かれて購入。帯どおり、ページをめくる手が止まらず3時間ほどで読了。 表面的には静かだけど泉の心の内の激しい感情に...

2015.01.04 年末は本を読む時間と気力がなく、しばらく読書から遠ざかっていましたが、新年初読書をすることができました。 恋愛小説はあまり読みませんが、帯に惹かれて購入。帯どおり、ページをめくる手が止まらず3時間ほどで読了。 表面的には静かだけど泉の心の内の激しい感情に揺さぶられ、後半は泣いてしまいました。 とにかく、全てが切ないです。 小野君の気持ちも痛いほどわかるし、泉の一番近くにいた志緒も泉を見守ることしかできなくて切なかったと思います。 小野君と付き合う決意をした泉の小野君への気持ちは本物だけど、それとは違う次元で葉山先生と泉は気持ちがひとつだったんだと思う。 そして、葉山先生と奥さんとの関係も泉との関係とは違う次元でひとつだったんでしょう。 なんて罪な人…。 葉山先生は罪なことをしたと思うけど、きっぱりと奥さんを選び、泉の前から消えたことは立派だと思います。 葉山先生と離れてからの最初のシーンと最後のシーンはどっちが後なのか気になります。 あー、誰かに恋したいなぁ…。こんなに人を好きになってみたい。

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2015/01/04

今年暫定トップ! 高校時代の先生との忘れられない恋愛を描く こう書くと、すごく陳腐に聞こえるけど 儚さがどこにでもいて、友人たちとの軽妙な会話も楽しかった 最後の場面もまたすごくよかった この小説を教えてくれた人に感謝したい いい小説

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2014/12/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

あーなんかすごい本やった。 読み始めた時は、学生?先生と生徒? なんやそれ安くさい恋愛小説手にとってしもた と思ったけど どんどん引き込まれた。 ずっと苦しくて工藤さんに幸せになってほしくて。 葉山先生はすごくずるいと思うけど、 工藤さんだってなかなかずるいと思う。 でも、このなんか超越した感じとか 実はすごく共感できるところもあったから。 葉山先生は、思いっきり裏切ってくれたから 工藤さんもはっきりとけじめがつけられたんやと思う。 でも工藤さんが感情を顕にして怒鳴った (私の中では怒鳴ったイメージ)ところとか どうしようもない気持ちになった。 あと、最後のカメラマンの話。 その瞬間に、まるで自分のことのように、 写真を半分に破って ふわりと写真が風に吹かれて 川の方に消えていく情景が思い出されて、 ああ、こうきたか・・・と。 なんかもうたまらん本でした。 それでも少しでも共有しているみたいな気持ちになっていることは馬鹿みたいなんじゃなくて馬鹿やねん。 わかっとるわ。って感じやな。 クソ。

Posted byブクログ