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ナラタージュ の商品レビュー

3.8

612件のお客様レビュー

  1. 5つ

    196

  2. 4つ

    175

  3. 3つ

    149

  4. 2つ

    46

  5. 1つ

    16

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2012/05/27

冒頭部分で、実らない恋愛の話であることが分かります。 タイトルの「ナラタージュ」は、主人公が回想の形で過去の出来事を物語ること。 物語全体が回想形式で語られています。 核となっているのは、大学生の泉と、高校時代の恩師葉山先生とのラブストーリー。 前半は、みずみずしい青春小説。...

冒頭部分で、実らない恋愛の話であることが分かります。 タイトルの「ナラタージュ」は、主人公が回想の形で過去の出来事を物語ること。 物語全体が回想形式で語られています。 核となっているのは、大学生の泉と、高校時代の恩師葉山先生とのラブストーリー。 前半は、みずみずしい青春小説。 後半は、ままならないことの連続で重苦しい雰囲気。 泉が付き合った小野君の変貌ぶりが怖い。 実際にありそうで怖い。 完璧な人間は一人も出てきません。

Posted byブクログ

2012/05/20

なんという苦しい恋でしょうねぇ。 同じ教職という立場にいるので、 葉山先生みたいな先生はどうなんだと思いますが、 泉ちゃんの気持ちはわかっちゃうねぇ。 好きな相手から求められたら、 100%を返したくなる。 それがどれだけ不毛で、報われなくても。 結局、恋が実るのはタイミング...

なんという苦しい恋でしょうねぇ。 同じ教職という立場にいるので、 葉山先生みたいな先生はどうなんだと思いますが、 泉ちゃんの気持ちはわかっちゃうねぇ。 好きな相手から求められたら、 100%を返したくなる。 それがどれだけ不毛で、報われなくても。 結局、恋が実るのはタイミングの問題なのかしら。 あともう何年か早く生まれていたら? あの人に会う前に出会えていたら? そんなことを思いながら、 何度も振り切ろうと考えながら、 でも、その相手と向き合ってしまったら、 つかまってしまうというこの理不尽さ。

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2012/05/17

大学のとき初めて読んで、すごく好きな1冊でした。 私も先生に恋してたときがあったので、 ちょっと懐かしい気持ちになったりしました。 恋愛だけじゃなくて友情やちょっと重い話もあって。 ラストは泉と一緒に私も泣きました。

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2012/05/20

time after time 何度も何度も 「そういう、まだ実際に起こってないことに対する心配なんていうものは、しょせん、すべて妄想なのよ。自分の中で勝手にあれこれ妄想を膨らませて不安になるなんて馬鹿馬鹿しい。 ただ、今だから言えることかも知れないけど、あの...

time after time 何度も何度も 「そういう、まだ実際に起こってないことに対する心配なんていうものは、しょせん、すべて妄想なのよ。自分の中で勝手にあれこれ妄想を膨らませて不安になるなんて馬鹿馬鹿しい。 ただ、今だから言えることかも知れないけど、あのときを振り返ってみて自分の選択が間違っていたとは思わない。そんなふうに少し横道にそれても自分の意志さえ明確だったら最後にはちゃんとしたところにたどり着けることが分かったしね 普段は意識しなくても、人間はじつは自分が思っている以上に多くのものに守られているし、その状況を切り離してしまうことがいかに困難か、きみもいずれ分かるときが来るよ」 今日はもうゆっくり休もうと思った。ゆっくり休んで、また明日には忙(せわ)しない日常に戻らなくてはならない。 文句を言いながらも、ひさしぶりに母に会って気持ちが和むのを感じた。好きな人がいても友人がいても、やはり長いこと一緒に暮らした家族とだけ共有できる安心感があるのだなあ、と今まではとくに意識していなかったことを実感ときて得た。 パッチワーク それにしても、と私は思った。こんなに遠くに来たはずなのに案外近いのだ。葉山先生のことも、部活のみんなのことも。思い出しているかぎり、目の前に相手がいなくてもつねに気配は寄り添っている。深く息を吐いて、そんなことを思いながらしばらく背もたれに寄りかかった。 * すごく現実的で、人間くさいお話。だから好きにはなれなかったけど、面白かった。 この作者ってロリコン小説家の話の人だっけ?なんか似てるなぁと。 小野くんがとにかく怖いんだけど、ある人に似ていて。 恋愛ってめんどくさいことや執着心の固まりで、それに溺れられるかどうかなのかなと思った。 ずっとぞっとしながら読んでた。 もしも両思いで溺れられることができたら、しあわせなんだろう。 あと付き合い始めて自然に下の名前呼び捨てになるの!あれがもう怖くて怖くて…。 勝手になんかしてくるのとか、名前とか、わたしの許せない部分が小野くんはある人にそっくりなんだ。 先生は人間くさい。 クロちゃんがやっぱいちばんイケメンなのかなとも思うけど、それはあまり描かれなかったからかもしれないなぁ…。とにかくおもいはなしでした。

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2012/05/04

恋愛小説を読むきっかけにしようと思って読んだ。それまであまり恋愛小説を読んだことがなかったから。 こんな風に深いところで理解し合って求め合って、そんな関係は美しいとおもった。けれど葉山先生は駄目な男だとおもう!笑 わたしはあまり好きではなかったな。 まず主人公が好きになれな...

恋愛小説を読むきっかけにしようと思って読んだ。それまであまり恋愛小説を読んだことがなかったから。 こんな風に深いところで理解し合って求め合って、そんな関係は美しいとおもった。けれど葉山先生は駄目な男だとおもう!笑 わたしはあまり好きではなかったな。 まず主人公が好きになれなくて。共感できないし、わたしは彼女に可愛げを感じなかった。笑 でも、わたしがこの本を読んでいるところを見たともだちがすこし興奮しながら、この本がいちばんすきな本だと言ってきたから、すきなひとにとってはすごく良い小説ってことだよね。 ハッとした、すきな台詞。 「そういう、まだ実際に起こっていないことに対する心配なんていうものは、しょせん、すべて妄想なのよ。自分の中で勝手にあれこれ妄想を膨らませて不安になるなんて馬鹿馬鹿しい。」 「個人の状況を踏まえずに相対化した幸福にはなんの意味もない。誰だって本当は自分の好きなことや明確な人生の目標に対してしか苦しんだり努力したりはできないものなんだから。」

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2012/05/01
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読み終えて、考えさせられた。 この物語はハッピーエンドだったんだろうか。 プロローグで、すでに泉と葉山先生の恋は結ばれないと解っていながらも 2人が一緒になれればと言う気持ちで読み進めるのは少々辛い。 最終的に一緒になることはなかった2人は、バッドエンド。 会えなくても尚、精神的に深くつながり続ける2人は、ハッピーエンド。 妻との生活を選んだ葉山先生は、最後まで自分の気持ちだけに素直になれたのだろうか? 立場、責任、過去…人の心はそんなに単純じゃない。 個人的には葉山先生は泉を選んでほしかった、と単純な私はそう感じる。 それでもこの物語は、きっとハッピーエンドなのだろう。 一生に一度、こんなに相手に真剣に、深くつながる相手とめぐりあい、心を通わせている。 誰もがそんな純粋な恋愛が出来る訳じゃない。 そういう意味でハッピーエンドだったと思いたい。 演劇部に所属して「お勝手の姫」に夢中になった高校時代の青い記憶と、 島本理生の丁寧な描写で、まるで高校時代の自分がそこにいるようなリアルな親近感を覚えた。 少し苦しく、苦い一冊だったかもしれないが、とても心に残る一冊だった。

Posted byブクログ

2012/04/19
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

苦しくて苦しくて、息ができなくなりそうなそんな感覚に陥った。 計算とか利益とかそんなんじゃなくて、ただこの人だけを純粋に愛したけど愛するだけじゃだめで 泉が葉山先生を思った気持ちや行動って今の女の子たちにとっては、重くてかっこわるいんだろうけど 一生懸命人を愛するってこんな事なんだな、と思わせた作品です。 葉山先生は汚いしずるい、でも泉は葉山先生の力になれて、最後に葉山先生の事実を知り涙を流すことができたので、幸福だったんだろうな 「一緒に死のう」って言われた言葉に対して「死にましょう」って即答できた泉は最高にかっこ良かったです。

Posted byブクログ

2012/04/16

三分の一ほど残してギブアップ。 恋愛小説食わず嫌いをなくそうとしたけど失敗。やっぱり苦手なものは苦手。 衣食住その他満たされてる人らの恋愛模様なんて、よっぽどその人らに魅力を感じない限り、わりとどうでもいいなあ。

Posted byブクログ

2012/04/14

この手の話、がとても好きだ。どうしても感情移入してしまう。脳は分かっているのに、心を止めることが出来ない。というあの感覚が、まるでその場にいるように、じわり。と感じることができる小説。

Posted byブクログ

2012/03/25

昔なら葉山先生の煮え切らない態度とか、小野くんの強引なところとか、イライラしただろうけど、今だから人の気持ちってそんな単純じゃないもんなと思う。 好きだけど、好きだけじゃダメで、今誰かのことが本当に好きでも別の人を好きになる。 いつかやってくるそのことが悲しくて辛くて、痛くて苦...

昔なら葉山先生の煮え切らない態度とか、小野くんの強引なところとか、イライラしただろうけど、今だから人の気持ちってそんな単純じゃないもんなと思う。 好きだけど、好きだけじゃダメで、今誰かのことが本当に好きでも別の人を好きになる。 いつかやってくるそのことが悲しくて辛くて、痛くて苦しいけどその人のことを自分の中に刻み付けておきたくなるような感じ。 人の気持ちってスパッと割り切れればいいのにね、難しい。

Posted byブクログ