ナラタージュ の商品レビュー
恋愛小説のテーマとしてはどこかありきたりな感じがして、自分の日常からしたらあまりに非現実的で、感情移入して大泣き・・・なんてことにはなれなかった。 それでも気づくと真剣に入り込んでしまったのは、好きな人を思う登場人物たちの感情が、ものすごくリアルに丁寧に描かれていたからだと思...
恋愛小説のテーマとしてはどこかありきたりな感じがして、自分の日常からしたらあまりに非現実的で、感情移入して大泣き・・・なんてことにはなれなかった。 それでも気づくと真剣に入り込んでしまったのは、好きな人を思う登場人物たちの感情が、ものすごくリアルに丁寧に描かれていたからだと思う。
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周囲に誰ががいようとお互いだけが共有する空気がある。相手が今何を思って何がうれしくて何に傷つくか、自分のことのように分かっている。お互いが相手を写す鏡のような関係。周囲に誰がいようと二人だけが意識する空間の存在がある。 そんな関係の教師と生徒の話です。 二人が時間を共有すればするほど、二人の世界は閉じていきます。でも、現実世界には他者がいて、切れない関係、責任、義務が存在し、二人の世界は許されない。だから周囲を傷ずつけまいと、自分達を犠牲にして全体を守りました。遠く離れたところから見守る「味方」でいることにした。それが彼らにとっての最大公約数の幸せでした。 とことん二人だけの世界を構築して、延々好きな映画を一緒に観て、幸せな時間を過ごせばいいじゃないかと思うのですが。一緒に過ごす時間が一番幸せだと分かっていて諦める自己犠牲にやりきれなさを感じます。 二人は静かで激しくて甘美な記憶を支えに生きていくのだと思いますが、でもいずれは「今」という時間が支えであるような生き方を選択して欲しいと思います。 はあ切ない。
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初めて読んだ時が多感な時期だったからか、登場人物の行動をとても嫌らしく感じてしまった。しかし、読み返してみると人生において(特に恋愛)簡単に割り切れるもの程本物ではないのかな、と思ったり。どうしようもない感情で苦しくなっている人におすすめ。そっと寄り添ってくれる。
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葉山先生はずるい。この人には私がいなきゃ‥みたいなちょっとダメな男への献身的な愛が、泉には居心地が良かったのかもしれない。 自分のことを好いてくれる、何事もそつなくこなす隙のない小野君よりも。決して報われる恋ではないけれど、つらくても苦しくても思い出になれば綺麗なままに残るから。...
葉山先生はずるい。この人には私がいなきゃ‥みたいなちょっとダメな男への献身的な愛が、泉には居心地が良かったのかもしれない。 自分のことを好いてくれる、何事もそつなくこなす隙のない小野君よりも。決して報われる恋ではないけれど、つらくても苦しくても思い出になれば綺麗なままに残るから。 この二人はそれでいいのかもしれない。 私的にはすごく好きな話だけど、評価は分かれるだろうな。 私自身も数年後に同じように読めるかは分からない。 今、この時期に読めたから響いたんだと思う本でした。
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サクサクと読むことができました。 最後は涙を流しました。 悲しいような、切ないような、それでいて何だか温かくなるお話でした。
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葉山先生ずるいなぁ。 すごく好きででもかなわなくて、小野くんと付き合って。ゆっくりだけど、好きになってたのに何で電話してくるかな~。 ちょっと泣きそうになりました。 でも私ならこの手の男の人にはまず近寄らないかも…。
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ずっと前々から気になっててやっと読めた本 たくさんの恋愛の形 現実と重なる場面も多々 「きっと、子供だったから愛とは違うとかじゃなくて、子供だったから、愛してるってことに気付かなかったんだよ」 なんかぐっときます シロップ聴きながら読んでたらすごいよく合ってた ころころ場面が変わってちょっとわかりにくいところもあったけど、こういう話は初めてだったからなんか良かったな
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葉山先生~… 本読んで疑似恋愛してました… この人の本はじめて読んだけど、恋愛ものが多いのかな?
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読了。ひとことで言うと「恋愛した時のどうしようもない人間の弱さ」の話。それを共感できるかどうかによって、作品への評価も変わると思う。読了後、数時間経ってもなんか色々引っかかるものがあって、それがこの作品の魅力なのかな。他の方のレビューとか読んで、他の方がどう感じたかを知りたくなる...
読了。ひとことで言うと「恋愛した時のどうしようもない人間の弱さ」の話。それを共感できるかどうかによって、作品への評価も変わると思う。読了後、数時間経ってもなんか色々引っかかるものがあって、それがこの作品の魅力なのかな。他の方のレビューとか読んで、他の方がどう感じたかを知りたくなるのも、それだけこの世界に引き込まれたからこそなのかも。回想から始まるからこそ、すべての描写が物悲しく思えるし、恐らく今もう一度読み直したらもっと寂しく思える。
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切ない。恋って、こんなにも苦くて泣きたくて辛いのに、会えただけでそれを一瞬で飛び越える。 すごくリアルな恋愛小説です。
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