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坂の上の雲 新装版(八) の商品レビュー

4.5

232件のお客様レビュー

  1. 5つ

    129

  2. 4つ

    48

  3. 3つ

    26

  4. 2つ

    3

  5. 1つ

    1

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2011/09/20

8巻の読了まで長くかかってしまいました。1巻〜2巻くらいまでは、比較的小説として読めたのですが、巻が進むにつれ日清日露の戦争史になっていきました。資料の読み込みや読み解きには想像を絶するエネルギーを感じましたが、個人的にはもっと小説を読みたかったなぁ。

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2011/08/07

読了。明治になって出来た、国家というもののために戦地に赴く日本人の心情とか、タイトルのように前を向いて歩いていこうという熱気みたいなものはよく伝わってくる。戦争の記載がちょっと冗長な読後感。日露戦争は白人と黄色人種が初めて対峙した戦争であったが、その大勝利は秋山真之が「天佑の連続...

読了。明治になって出来た、国家というもののために戦地に赴く日本人の心情とか、タイトルのように前を向いて歩いていこうという熱気みたいなものはよく伝わってくる。戦争の記載がちょっと冗長な読後感。日露戦争は白人と黄色人種が初めて対峙した戦争であったが、その大勝利は秋山真之が「天佑の連続だった」と語ったように、天候やちょっとした判断ミスなどによるものも大きいという。■皇国の興廃、此の一戦に在り■本日天気晴朗ナレドモ浪高シ

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2009/12/19

あとがき一に「明治は、社会のどういう階層のどういう家の子でも、(中略)博士にも官吏にも軍人にも教師にもなりえた。(中略)自分もしくは自分の子がその気にさえなればいつでもなりうるという点で、権利を保留している豊かさがあった。」こういうオプティミスティックな時代はそれはそれでとても幸...

あとがき一に「明治は、社会のどういう階層のどういう家の子でも、(中略)博士にも官吏にも軍人にも教師にもなりえた。(中略)自分もしくは自分の子がその気にさえなればいつでもなりうるという点で、権利を保留している豊かさがあった。」こういうオプティミスティックな時代はそれはそれでとても幸せな時代だったのではないだろうか。今の世の閉塞感と無力感が嘆かわしい

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2009/11/07

日露戦争の背景を通して日本人の心や大事なものを思い出したような気がする。今の世の中は何でもできて幸せなんだなとつくづく思う。

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2009/11/03

二ヶ月ほどを費やして読み終えた坂の上の雲。 壮大だった物語も、読み終えると儚さと感じる。 戦争という巨大な資本と膨大な生命・人力を投下したあとに残るこの虚しさは何なのだろう。 戦争が、帝国主義に彩られた世界が成熟に向かう過程の産物であるにしても、 多くの人の運命を狂わせるものであ...

二ヶ月ほどを費やして読み終えた坂の上の雲。 壮大だった物語も、読み終えると儚さと感じる。 戦争という巨大な資本と膨大な生命・人力を投下したあとに残るこの虚しさは何なのだろう。 戦争が、帝国主義に彩られた世界が成熟に向かう過程の産物であるにしても、 多くの人の運命を狂わせるものであったのは確かであろう。 そして、官僚化した組織の構成員は、組織としてのアウトプットよりも、組織内での自分の地位を守るほうにエネルギーを使うことは昔から変わらないことだなと思ったり。

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2009/11/01

全巻通読後のレビューです。 まずは、司馬氏が日露戦争について独自に丹念な調査をし、非常に力がこもっている作品であることを述べておきたい。これについては、作品を読んでもらえば分かるが、戦争当事者の生の声を収録している。これは非常に画期的なことであると思う。 さらに、日本側だ...

全巻通読後のレビューです。 まずは、司馬氏が日露戦争について独自に丹念な調査をし、非常に力がこもっている作品であることを述べておきたい。これについては、作品を読んでもらえば分かるが、戦争当事者の生の声を収録している。これは非常に画期的なことであると思う。 さらに、日本側だけでなく、ロシア側の事情も細かく描写されているので、大変勉強になる。歴史好きにはたまらない作品となっている。 長いので、読後の充実感はあるが、戦略面での話がやや細か過ぎるきらいがある。地図を何度も見返しながら読まねばならないために、分厚い専門書を読んでいるような気分になる。 手軽に読めない点で、星をひとつ減らしたが、十分に楽しむことができるいい小説である。

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2009/10/23

明治維新を経て近代国家の仲間入りをしたばかりの日本と、その時代を生きた「幸福な楽天家達」の生涯を中心に描かれた、司馬遼太郎の作品を代表する全8巻 総ページ数3000ページ以上の超大作歴史小説。 日露戦争を舞台に、そこに生きる人々すべてが、それぞれの目の前に浮かぶ雲(夢、目標)を見...

明治維新を経て近代国家の仲間入りをしたばかりの日本と、その時代を生きた「幸福な楽天家達」の生涯を中心に描かれた、司馬遼太郎の作品を代表する全8巻 総ページ数3000ページ以上の超大作歴史小説。 日露戦争を舞台に、そこに生きる人々すべてが、それぞれの目の前に浮かぶ雲(夢、目標)を見つめながら近代化への坂を上り、その実現に向けて突き進む姿に、老若男女問わず無我夢中に惹き込まれて読破してしまいます。

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2009/11/07

同郷の、正岡子規、秋山好古、秋山真之が主人公。彼らを語る舞台としての明治維新から日露戦争までの話。日露戦争の勝利までの経緯が大半を占めている気がします。  理系だったので日本史の知識は中学止まり。だから余計に「明治時代は凄かった」と、どう表現していいかわからないのでこの言葉に尽...

同郷の、正岡子規、秋山好古、秋山真之が主人公。彼らを語る舞台としての明治維新から日露戦争までの話。日露戦争の勝利までの経緯が大半を占めている気がします。  理系だったので日本史の知識は中学止まり。だから余計に「明治時代は凄かった」と、どう表現していいかわからないのでこの言葉に尽きます。ロシアに勝ったっていう事実しか知らないところだった。明治になって30年ばかりの弱小国が大国ロシアを破るという奇跡を成し遂げた裏には、書かれていないけど、0からのスタートなのだから当然多くの規律の構築があったり、兵器の発明があったり、複雑な外交があったりする。西洋の見よう見まねとはいえ、どれだけ凄いことなのか。また、日本海軍ほぼ無傷といっても、それは「ほぼ」であって多くの血が流れているのには間違いない。 楽しく読み進められる反面、こういうことを忘れていって、少ない砲弾や兵士を駆使して多くの努力・士気の上に成り立った勝利への美しい道しか見えなくなる。さらに、よく考えるとそれは戦線の話であって、つまりちゃんと教育を受けた軍人の話であって、本国に残された国民は?と一気に現実に戻されるのです、あとがきで。 少ない砲弾を作り足すために重税を課せられたのも、兵士不足のため短期間で訓練をさせられ戦場に送られるのも、残された方。たぶん国家の重圧は想像できないものだったんだろうな、とか、この小説の読者以上に当時本国にいる人は詳しい戦況はわからないんだから、「日本軍の努力の上の勝利」というより「天祐に恵まれた日本軍の神話」って思ってしまうのも当然だな…と「戦争は、勝戦国には狂気を、敗戦国には理性をもたらす。」というの言葉に納得しました。このことが日本軍をまるで別の軍隊とし、第二次世界大戦へ導くのだと。そのへんまでこの小説が続いていればもっといいのに、と少々物足りなさを残した読了でしたが、とにかく、あとがきまでちゃんと読むともっと考えさせられる小説です。たくさんあって結局ここで何が言いたいのかよくわからないけど、「明治時代はすごかった。」

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2009/10/04

文庫8巻、読み終えるのに、およそ3カ月かかった。 途中、個人的に2,3巻あたりは、かなり中だるみになったけど、 日露戦争のくだりからは、加速した気がする。やはり、そのへんは読みごたえは大きい。 詳細な感想は気が向いたら、書きますが、明治の世相と人生観がわかる一冊ですね。

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2009/10/04

坂の上の雲の最終巻。 日本海軍が圧勝した日本海海戦が中心だ。 ロシア海軍は、バルト海からはるばる日本海まで轟沈されに来たような形だが、やりようによっては、作戦目的であるウラジオまで逃げ切る、ということが可能だったようにも思える。 戦場では、1つの意思決定や1つの偶然により、国の...

坂の上の雲の最終巻。 日本海軍が圧勝した日本海海戦が中心だ。 ロシア海軍は、バルト海からはるばる日本海まで轟沈されに来たような形だが、やりようによっては、作戦目的であるウラジオまで逃げ切る、ということが可能だったようにも思える。 戦場では、1つの意思決定や1つの偶然により、国の運命すら決定してしまう一面が垣間見える。もてる能力を最大限活かし準備しておく、そして、天佑があったときにそれに乗っかれるようにする、ということが大事なことだったのだろう。 重い税金、徴兵など、実際は苦しい時代だったと思うのだが、やはり、個人的に明治に対する憧れ的なものを表現してくれている本である。

Posted byブクログ