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坂の上の雲 新装版(八) の商品レビュー

4.4

236件のお客様レビュー

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2009/10/04

最終巻。最強と歌われたロシアのバルチック艦隊相手に奇跡の完封勝利を果たした日本海海戦をとくとご覧あれ。

Posted byブクログ

2009/10/04

この物語の主人公は、松山の貧しい郷氏の家に生まれた秋山好古(兄)と、秋山真之(弟)。兄は、後に明治最後の陸軍大将になるのだが、日露戦争時は陸軍騎兵隊の隊長として、世界一ひ弱な日本の騎兵を率い、世界最強のロシア・コサック騎兵集団と対決し、辛うじてそれを破る。 弟の真之は、東郷...

この物語の主人公は、松山の貧しい郷氏の家に生まれた秋山好古(兄)と、秋山真之(弟)。兄は、後に明治最後の陸軍大将になるのだが、日露戦争時は陸軍騎兵隊の隊長として、世界一ひ弱な日本の騎兵を率い、世界最強のロシア・コサック騎兵集団と対決し、辛うじてそれを破る。 弟の真之は、東郷艦隊の一参謀として日露戦争を迎えるのだが、苦心の上にロシア艦隊を破る工夫を重ね、その成案を得たとき、日本海軍は彼の頭脳を信頼し、その作戦を実行する。結果、日本海軍はロシア艦隊を相手に圧倒的な勝利を得ることになる。 貧しい家から生まれた彼らは、両方とも軍人になることを望んでいなかった。好古は「学費がただ」だという理由で陸軍士官学校へ進む。正岡子規と親友で、夏目漱石とも親交のあったは真之は、兄の命令と、貧しさゆえに文学者になる夢を捨て、海軍士官学校へ進む。どちらも進んで軍人になったわけではないが、彼らは「この兄弟がいなければ日本はどうなっていたかわからない」(司馬)ほどの働きをする。特に弟の真之は、海軍の作戦すべてを、彼が生み出したと後に語られるほどの活躍を見せる。もちろん彼には才能があり、それを生かすことのできる時代と環境があったのだろう。しかし、自分の夢(=やりたいこと)をあきらめ、戦争(=やらなければならないこと)に自らのすべてを投じた−彼は日露戦争の勝利後、燃え尽きるようにしてその短い生涯を終える−そのエネルギーの源泉とはなんだったのだろうか。自分のやりたいことばかりを口にして、やらなければならないことを見つめようとしない自分との違いとはなんだろうか。 戦争とは、基本的に憎むべきものであると思う。だがその実行者たちをも憎むべき存在だとは俺は思わない(もちろん、中には例外がたくさんいる)。戦わなくてはならない時代に生まれ、その中で必死に自分の役割を果たそうとするひとびとの姿は、文句なしに心を打つ。主人公たちだけではない、この物語に登場するすべての人物から、「この時代、自分は何をすべきか」という強烈な使命感を感じる。それはまさに司馬さんが描きたかった、列強という雲を目指し、坂の上を上ってゆく日本人の姿なのだろう。 坂の上に上りきった日本人は、己の力を過信し、後の無謀な戦いと凄惨な歴史を生み出すことになるのだが、少なくともこの「楽天家」たちの生きる時代にはそんな浅はかな驕りはないように思えた。この小説の中で司馬さんは明治の日本とそれ以後(大正〜敗戦)の日本の違いをことあるごとに挙げ、それを痛烈に批判する。もともと、司馬さんの日本史への関心のスタートは、自らも従軍した敗戦の後に「なんでこの国はこんな馬鹿なことをしたんだ、昔の日本はもっとましじゃなかったのか」というところにあるというから、その批判は的確で容赦ない。そのような昭和の日本に対する疑問符を背負いながら、この小説を読んでみるといっそう味わい深く、興味深いと思う。

Posted byブクログ

2009/10/04

読み応えあった。日露戦争は教科書だと1ページだけれど、両国の様々な思惑、政情、戦略などが克明に描かれていた。秋山兄弟がどちらも個性的。

Posted byブクログ

2009/10/04

安楽明治戦争期、坂の上の雲、感動の最終巻。 といっても、物語は、スタートからもう最後の話をしていたりして、時系列に進んでいなかったりする、そんなストーリーです。秋山好古や真之も途中全然登場しなくなり、正岡子規は、4巻で亡くなってしまう。

Posted byブクログ

2009/10/04

いよいよ日本海に出現したバルチック艦隊。日露戦争クライマックス。完結。 明治という時代、必死で生きる日本人と日本国。一度は読むべきです。

Posted byブクログ

2009/10/04

八巻読了。さすがに長かったが作者の本作品に対する熱意と日露戦争を通して明治の日本がうまく描かれていた力作。

Posted byブクログ