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坂の上の雲 新装版(八) の商品レビュー

4.5

232件のお客様レビュー

  1. 5つ

    129

  2. 4つ

    48

  3. 3つ

    26

  4. 2つ

    3

  5. 1つ

    1

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2011/03/09

3か月かけて読み終わりました。 秋山兄弟と正岡子規がメインなのは最初の2割ぐらいで、 あとは日露戦争の主要な人物に焦点を当てた展開。 その主要人物にもちろん秋山兄弟が出てきます。 日露戦争を陸・海・政と多面的に知ることが出来て 「203高地」「白襷隊」「バルチック艦隊」など言...

3か月かけて読み終わりました。 秋山兄弟と正岡子規がメインなのは最初の2割ぐらいで、 あとは日露戦争の主要な人物に焦点を当てた展開。 その主要人物にもちろん秋山兄弟が出てきます。 日露戦争を陸・海・政と多面的に知ることが出来て 「203高地」「白襷隊」「バルチック艦隊」など言葉は知っていたものの、 その背景に関しては知らなかったこともたくさんありました。 この戦争は日本(本土)を守る為の戦争で、 勝てたことは、数々の好条件が重なった奇跡的なものである。 そのことにより、かなり美化されている面もあるかと思うが、 この後の戦争とは一線を画した象徴的な戦争であったのかと思う。 上級階層から見たストーリーというのも、今まで読んだことがなかったので新鮮でした。 東郷平八郎の経歴もイメージも全然知らなかったし。 山県有朋、乃木希典など意見もかなり別れるかもしれないが、 それぞれの要人の描写も面白い。 また皇帝ニコライ2世もちろん、バルチック艦隊を率いた ロジェストヴェンスキーなど、ロシア側の要人についてもよく書かれてます。 歴史小説という面で、淡々と進んでいく面が多いですが、 列強の脅威にさらされている日本への思いが入りました。 さすがに全8巻は長かったですが、後半はぐっと読めました。

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2011/02/23

全8巻、読破しました~ 8巻では日本海海戦というクライマックスが劇的に描かれており、その反面終りはあっさりと書かれていて、じ~んとした読後感がありました。 あとがきで、司馬遼太郎氏が10年間かけて完成させたものだということを知りました。 長いですが、明治時代の雰囲気を知ることがで...

全8巻、読破しました~ 8巻では日本海海戦というクライマックスが劇的に描かれており、その反面終りはあっさりと書かれていて、じ~んとした読後感がありました。 あとがきで、司馬遼太郎氏が10年間かけて完成させたものだということを知りました。 長いですが、明治時代の雰囲気を知ることができますし、勉強にもなるので是非読んでみてください。

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2011/02/20

夏に四国に旅行してから興味を持ち、 時には少しずつ、時には一気に読み進めて ついに文庫版全8巻読破しました!! 愛媛県松山出身の秋山兄弟と正岡子規を主人公に 日露戦争から見る明治期の日本を描いた作品 初めての歴史小説、初めての司馬遼太郎 感想がいろいろありすぎるけ...

夏に四国に旅行してから興味を持ち、 時には少しずつ、時には一気に読み進めて ついに文庫版全8巻読破しました!! 愛媛県松山出身の秋山兄弟と正岡子規を主人公に 日露戦争から見る明治期の日本を描いた作品 初めての歴史小説、初めての司馬遼太郎 感想がいろいろありすぎるけど特に思ったことを 「戦争とは勝っても負けても虚しいもの」 これは本文中にあった言葉 それぞれの大将、東郷とロジェストウェンスキーが 最初で最後の対面をするシーンで、本当にそう思った 失敗すれば国や大量の命がなくなるという 超ハイリスクを背負っているのに、 ほとんどリターンが見込めないのだから (その当時の民衆は開戦気分で気づいていなかったけど) 「適材適所の重要性」 この小説全編読んで強烈に思ったこと 人には性格とか立場とか思想とかいろいろある どんなに完璧に見える人でも短所や不得意なこともある 目立たないやつが役立たないとは限らない 役割を与えられて生き生きする人がいれば、 立場にあぐらかくやつもいる せっかく能力を持っていても場所が悪ければ活かせない 場所がよければわずかな特技が活かせるかもしれない 日本という国の存亡をかけて 今じゃ考えられないほど莫大な量の 人や物やお金を投入したこの戦争 ロシアという強大な国となんとか渡り合うには、 できるだけ正確に、そして臨機応変に 作戦を遂行しなければならない そんな超巨大プロジェクトで最も重要だったのは どこにどんな人を配置するかだと思った あと最後、「謙虚でいることの難しさ」も この巨大な作戦遂行の歯車をなんとか きちんとかみ合ったままにしたのは 東郷や好古が持っていた謙虚さにあるような気がする まだまだ感想は語りつくせないけれどこのへんで 歴史の授業で習う部分なんて、出来事全体の 0.1%ぐらいにしか満たない情報量なんだろうなぁ これをまとめ上げた作者は本当に超人的 作者の40歳代がこの作品の調査・執筆のために ほとんど費やされたというのも納得です

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2011/01/24

全部読むのに半年以上かかってしまいましたが、ようやくすべて読了。秋山真之が書いたという有名な「本日天気晴朗ナレドモ浪高シ」の的確かつ文学的情緒を秘めた表現の意味にグッときました。

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2011/01/17

とにかく長かった。 が、総じて言えば「読み通してよかった」と言える作品だった。 小説かどうかは作者自身も言っているとおり微妙なところではあるが、単に良く知らない歴史のひとコマをこれだけ興味を保って眺めることができたのは収穫。 ただ、2巻くらいまでと最終章、あとがきがあればこの物...

とにかく長かった。 が、総じて言えば「読み通してよかった」と言える作品だった。 小説かどうかは作者自身も言っているとおり微妙なところではあるが、単に良く知らない歴史のひとコマをこれだけ興味を保って眺めることができたのは収穫。 ただ、2巻くらいまでと最終章、あとがきがあればこの物語は片がついたのではと思う。 それくらい、最終章とあとがきはよかった。

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2011/05/29
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

日露戦争時代、日本人が一番生き生きと生きていた時代であると思う。 現代日本の閉塞感と比べると悲しい。現代に生きる我々ももう一度考えなおす時期が時期がきていると感じる。

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2011/10/02

国力とは、人であることを痛感。   列強との戦いに向かっていく日本を舞台にした作品。 日清・日露戦争の結果は、 国力の源泉たる優秀な「人」材が生まれる土壌が育まれていたからこそ 引き込むことが出来たのであろう。 現在の日本は、技術立国と叫ばれて久しくあるが、 技術立国足らんとす...

国力とは、人であることを痛感。   列強との戦いに向かっていく日本を舞台にした作品。 日清・日露戦争の結果は、 国力の源泉たる優秀な「人」材が生まれる土壌が育まれていたからこそ 引き込むことが出来たのであろう。 現在の日本は、技術立国と叫ばれて久しくあるが、 技術立国足らんとするに不可欠な「人」材を育成する土壌はあるのだろうか? 高度成長時に築いた、「人」脈は驕りとともに壊れてしまったのではないだろうか?   今後の日本は、人口の波によって労働人口が大きく減っていくことは必然の流れです。 そのような観点から、我々現役世代が今後の日本の有り様に大きく影響を与えることが 出来る世代であると考えるようになった。 働くとは何なのか。自分は何が出来るのか。社会に何を還元できるのか。 欧米列強に囲まれた日本の姿から、現在の人生観を考えさせられた作品でした。

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2010/12/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

最終話の「雨の坂」が一番好きになりました。 秋山弟…私がもし彼だったら、なんて大それた仮定ですが、同じ行動を取ったと思います。 風呂場で泣きながら読みました。 秋山兄も…満州…そうか、満州… これ…映像で見たら、どうなるんでしょう…。 翌日、目をはらして会社に行くこと間違いなしです。 あとがきで、作者がこれを自分のために書いているというくだりが、驚きました。

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2010/12/16

大きなストーリーだけでなく、細かなところにも学ばされる。それも幅広いことが学べ、非常にタメになる。ストーリー自体も、淡々と進むところに逆に熱さを感じられ、面白かった。

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2010/11/16

読了後、何よりまず「この超長編を読み切ってやったぞ!」という満足感に浸りました。 8巻は最終巻ということもあり、日本海海戦がクライマックスを迎えます。本当に「天運」というしかない完全勝利を収めるまでが余すとこなく描かれている。その「天運」を味方につけた日本人の当時の性質、日本・...

読了後、何よりまず「この超長編を読み切ってやったぞ!」という満足感に浸りました。 8巻は最終巻ということもあり、日本海海戦がクライマックスを迎えます。本当に「天運」というしかない完全勝利を収めるまでが余すとこなく描かれている。その「天運」を味方につけた日本人の当時の性質、日本・ロシアの歴史的背景も丁寧に描けており本当に面白い。また、この巻は躍動感があり、単純に話として面白いと思う。 最後の司馬氏のあとがき集も印象的。40代のほとんどをこの作品に費やした思いがひしひしと伝わってきて、偉業は一朝一夕では成しえないのだなと改めて思った次第です。

Posted byブクログ