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坂の上の雲 新装版(八) の商品レビュー

4.5

232件のお客様レビュー

  1. 5つ

    129

  2. 4つ

    48

  3. 3つ

    26

  4. 2つ

    3

  5. 1つ

    1

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2012/02/07

やっとの最終巻。お話しがドドドッって、進んで終わります。爽快感があって読みやすいので、一番読みやすかったかもしれない。あとがきがついているので、これもまた楽しい。 秋山兄弟などいわゆる名将軍でさえ、戦争の影響というのを強く受けていることに考えさせられました。

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2012/02/01

やはり傑作。司馬史観には疑問もあるが、躍動する当時の時代を秋山兄弟を通じて感じることができる。 同時に今の日本にあれほどの覚悟があるか、と問われた感じがし、自分は答えに瀕した。 司馬遼太郎作品は、素晴らしいものが多いが、これは是非読むべき作品の一つはだとおもう。

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2012/01/30

本日、8巻読了。解説の島田謹二氏の最後の文 「この物語は、散文で語った一曲の大叙事詩なのである。[平家物語]以来、久しく耳にすることのできなかった諸行無常の哀調を、花やかな勝利のうしろにどこかでしみじみときかせている。・・司馬遼太郎は、海にとりかこまれたこの国土に暮らすわが民族の...

本日、8巻読了。解説の島田謹二氏の最後の文 「この物語は、散文で語った一曲の大叙事詩なのである。[平家物語]以来、久しく耳にすることのできなかった諸行無常の哀調を、花やかな勝利のうしろにどこかでしみじみときかせている。・・司馬遼太郎は、海にとりかこまれたこの国土に暮らすわが民族のために残してくれた。何という偉業だろう。」最後、バルチック艦隊を沈める部分は非常に、面白かった。

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2012/01/19

ようやく完読。 とても面白かった・・・とはいえないけれど(わたしの興味の問題で)、ほんの少しは日本の明治の歴史がわかった気がします。あまり歴史に興味が無く、たまに歴史に関する知識の浅さに驚愕されるわたしにとって、こういった本を何冊か読むことは、一般常識を身につける意味で重要なのか...

ようやく完読。 とても面白かった・・・とはいえないけれど(わたしの興味の問題で)、ほんの少しは日本の明治の歴史がわかった気がします。あまり歴史に興味が無く、たまに歴史に関する知識の浅さに驚愕されるわたしにとって、こういった本を何冊か読むことは、一般常識を身につける意味で重要なのかも・・・。 それにしても、これだけの小説を書くために各種文献を読み漁った司馬さん、すごいなぁ・・・

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2012/01/14

あとがきがまたとてもいい。 文庫版の第8巻には、単行本(全6冊)だった時のそれぞれの巻のあとがきがまとめて収録されている。 第1巻から第8巻へと順に読んできて、最後に「あとがき一」から「〃六」をまとめて読むかたちになったが、「あとがき一」は、はじめに読んだほうがよかった。 これか...

あとがきがまたとてもいい。 文庫版の第8巻には、単行本(全6冊)だった時のそれぞれの巻のあとがきがまとめて収録されている。 第1巻から第8巻へと順に読んできて、最後に「あとがき一」から「〃六」をまとめて読むかたちになったが、「あとがき一」は、はじめに読んだほうがよかった。 これから「坂の上の雲」を読もうという方は、「あとがき一」を読んでから第1巻を読み始めるといいのではないでしょうか。

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2012/01/16

2012-2 3人に焦点を当てた小説なら戦後の秋山兄弟をもっと書いて欲しかった。 日本海海戦は迫力が合ってドキドキした。 日露戦争のことがよくわかった。 日露戦争を知りたい人にはいいと思う。 ただ、小説というより教科書を読んでるような気持ちにはなった。

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2017/08/15

 東郷ターンとして有名な敵正面に対して横一列の陣列を敷き、先頭艦に砲火を集中する戦法(丁字戦法)は、参謀・秋山真之が伊予水軍の戦法から考案したと言われている。しかしこの戦法はターンを開始してから陣列に就くまでに、ロシア艦隊にとってはあたかも静止目標を打つかの如くの時間が15分程続...

 東郷ターンとして有名な敵正面に対して横一列の陣列を敷き、先頭艦に砲火を集中する戦法(丁字戦法)は、参謀・秋山真之が伊予水軍の戦法から考案したと言われている。しかしこの戦法はターンを開始してから陣列に就くまでに、ロシア艦隊にとってはあたかも静止目標を打つかの如くの時間が15分程続く。連合艦隊にとっては魔の15分だった…  ここまで詳しくこの海戦のことを読んだことがなかったので、今までは東郷平八郎の一か八かの戦法が見事に当たった!という認識だったが、そういうことでもないようだ。ロシア艦隊は負けるべくして負けたし、連合艦隊は勝つべくして勝った。しかし日本側がロシア艦隊全滅させることができたのは、真之の言う通り天祐というべきかもしれない。  興味深かったのは当時の海戦の常識は戦艦対戦艦の個々の対決だったことだ。当然ロシア艦隊もそのつもりでいた。しかし連合艦隊は十分な訓練により戦艦対艦隊、つまり個対集団の戦いにしてしまった。  戦闘機が主力となった第二次大戦時には、零戦が圧倒的な運動性能により一対一のドッグファイトでは無敵を誇ったが、次第に一撃離脱のチームファイトを採用しだしたアメリカ軍に負け出したことを考えを巡らすと、なんだか皮肉だ。   久しぶりに読みごたえのある長編を読んだ。大満足。  

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2012/01/06

以前に横須賀の三笠公園に行ったことがある。「本日天気晴朗ナレド浪高シ」と言う文句と、Z旗で船員が鼓舞されたとい話をよく憶えていたので、この場面を楽しみにしておりました。 東郷の右手が高くあがり、左へむかって半円をえがくようにして一転した。 「艦長。トォォォリカァジ一杯!」...

以前に横須賀の三笠公園に行ったことがある。「本日天気晴朗ナレド浪高シ」と言う文句と、Z旗で船員が鼓舞されたとい話をよく憶えていたので、この場面を楽しみにしておりました。 東郷の右手が高くあがり、左へむかって半円をえがくようにして一転した。 「艦長。トォォォリカァジ一杯!」 加藤は、一度聞けばだれでも忘れられないほどに甲高い声で叫んだ。 鮮明なイメージが沸いてきます。 東郷総司令官が見せたここ一番での大勇断。僕の英雄です。

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2012/01/06

本を読む時間がなかなか持てなかった年末年始をまたいで、やっと全巻読了。最後の司馬遼太郎本人による「あとがき」で、複雑に入りくみながら流れをなしていった大河を、高くから俯瞰で見下ろせるような気分になった。調査や取材などの準備を含めると、40代のほぼすべてをこの本を書くために捧げたよ...

本を読む時間がなかなか持てなかった年末年始をまたいで、やっと全巻読了。最後の司馬遼太郎本人による「あとがき」で、複雑に入りくみながら流れをなしていった大河を、高くから俯瞰で見下ろせるような気分になった。調査や取材などの準備を含めると、40代のほぼすべてをこの本を書くために捧げたようなものだという司馬遼太郎。人づき合いも極力せずに、無数の「点」にちらばった史実や証言をつないで、ひとすじの線につむいで、それを縦糸に横糸にして歴史という巨大な織物を織るような、気の遠くなる仕事の一端が伺える。なんといっても、全巻を書き終えた直後の思いを振り返っての司馬遼の記述が、鬼気迫るものあってすごい。ただの気楽な一読者である私でさえ、読了したあとはなんだか頭が興奮の熱に浮かされたようなぼうっとした感じがあったけれど、こんな仕事を成し遂げる作家というのはやっぱりすごいな。 それにしてもいまの日本の私たちは、明治人がいかに学び、いかにその精神を発揮し、いかに諸外国と渡り合ったか、について、知らなさすぎじゃないかしらん。日本史上もっとも外交能力の高かったという、ほんの100年前の日本と、こんなにも断絶してしまった現代日本。歴史に学ぶべきことがたくさんある気がした。

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2011/12/13

日本海海戦と若干の戦後譚。司馬遼戦記講談読み切り。戦記として読めばそれなりに面白いが、小説の体は成していない。巻末に6巻本として上梓された時のあとがき集が載っているが、これが一番面白かった。執筆の過程が書かれているが、やっぱり司馬遼太郎は本質的に小説家ではなくジャーナリストだ。あ...

日本海海戦と若干の戦後譚。司馬遼戦記講談読み切り。戦記として読めばそれなりに面白いが、小説の体は成していない。巻末に6巻本として上梓された時のあとがき集が載っているが、これが一番面白かった。執筆の過程が書かれているが、やっぱり司馬遼太郎は本質的に小説家ではなくジャーナリストだ。あとがき一の冒頭で言葉は違うが「私は小説がどういうものか判らない」と告白している。子規の死ぐらいまでは小説といってもいいが、その後は集めた資料をオートマチックな文体に当てはめているだけ。資料収集と文章化の腕は大した物だが、それはジャーナリストの腕だ。ジャーナリスティックな文書故、司馬遼太郎は実用書を読み慣れた企業サラリーマンに受けるのだろう。ともかく「翔ぶが如く」く比べれば読み易く面白かったが、司馬遼は儂の好みじゃない。  NHKドラマの冒頭に朗読される文章は、第1巻冒頭とあとがき一の文章をつなぎ合わせたもの。

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