声の網 の商品レビュー
話自体は別々だけど、…
話自体は別々だけど、最終的には1つの結論につながっていくという・・・・。こんなのは星さんしかかけないと思う
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1970年にこの本を書いたというのがいちばんの驚き。電話の始まりは世界では1876年、日本では1890年、普及したのが1970年代。いわゆるパソコンの始まりは1975年、普及は1977年。先見の明を感じる(「こち亀」の著者、秋本治さんもそうだが……)。 短編が最後に繋がって伏線が...
1970年にこの本を書いたというのがいちばんの驚き。電話の始まりは世界では1876年、日本では1890年、普及したのが1970年代。いわゆるパソコンの始まりは1975年、普及は1977年。先見の明を感じる(「こち亀」の著者、秋本治さんもそうだが……)。 短編が最後に繋がって伏線が回収されていくのかなと思ったけれど、そういうわけではなく、後半はコンピューターの脅威が淡々と伝えられている。いまのAIに対する危機感と同じものを感じた。
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解説をされている恩田陸さんや感想を書いている他の方の言う通り、この作品が1970年代に書かれた事への衝撃たるや。星新一さんの未来を描く想像力は他の作品でも感じるが、この作品はまさに「情報やAIに踊らされ操られる」何とも言えない不安感が描かれている。しかも、当事者はそこに気づいてい...
解説をされている恩田陸さんや感想を書いている他の方の言う通り、この作品が1970年代に書かれた事への衝撃たるや。星新一さんの未来を描く想像力は他の作品でも感じるが、この作品はまさに「情報やAIに踊らされ操られる」何とも言えない不安感が描かれている。しかも、当事者はそこに気づいていない恐怖。インターネットも無かった世界でこれを世に出す星新一さんが、今、未来を書くとしたらどんな作品を紡いだかを、とても知りたい。
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コンピューターを介して、電話で情報が繋がる世界を描いた12の短編集。コンピューターは人々に便利を与えたが、実態は影で人々を支配していた......という一種のディストピアが舞台となっている。 「人はコンピューターを支配し、コンピューターは人の心を支配している」 70年代に、現代...
コンピューターを介して、電話で情報が繋がる世界を描いた12の短編集。コンピューターは人々に便利を与えたが、実態は影で人々を支配していた......という一種のディストピアが舞台となっている。 「人はコンピューターを支配し、コンピューターは人の心を支配している」 70年代に、現代日本を暗示する作品を著した、星新一の先見性に驚くばかりである。人間が生み出したテクノロジーを管理しているのは、人間自身に他ならない。しかし、肝心の心は、コンピューターの思いのままとなっている。 ただ、この作品は単なる警句の書に留まらない。人々が電話越しのコンピューターの声を恐れ、保身の為行動する動機は、自身の『秘密』に他ならない。『秘密』を尊び、内面の暴露を恐れる人間の心は不変であろう。人間の本質を鮮やかに描き出しているからこそ、本書は名作たり得ている。
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ショートショートの名手、星新一さんによる連作短編集。 客の気分にあった商品の説明、身体の不調を感じたときの診断、悩み事に関する的確なアドバイス、 すべてはコンピュータが電話を通じて提供してくれる。 そのサービスを当然のこととして受け取り、悩み事などとは無縁に快適に暮らす人々。 ...
ショートショートの名手、星新一さんによる連作短編集。 客の気分にあった商品の説明、身体の不調を感じたときの診断、悩み事に関する的確なアドバイス、 すべてはコンピュータが電話を通じて提供してくれる。 そのサービスを当然のこととして受け取り、悩み事などとは無縁に快適に暮らす人々。 理想的な社会が実現できたかに見えるその裏では、コンピュータ同士がネットワーク化され、 収集した個人情報をもとに脅迫し犯罪を教唆したり、突然電気をとめて人々の反応データを集めたり、 コンピュータネットワークの秘密に近づこうとした者を冤罪で逮捕、治療という目的で従順にしたりする。 いわば人間が生み出したコンピュータが独自の動きをはじめ、逆に人間を「情報」をもとに支配する。 理想的な社会の裏側で進む暗黒面を的確に描き出す、近未来ディストピア小説となっている。 驚くべきはこの小説が書かれたのが1970年、今から55年も前だということだ。 星新一は、便利の裏にある危険性、便利さの上に安住する人間に迫る陥穽を描くのに長けた作家で、 「おーい でてこーい」では原子力廃棄物の危険性を指摘もしている。 それにしても、まだコンピュータが一般には演算機程度にしか認識されていなかった時代に、 こうした未来がある(現に半世紀後の私たちはそういう社会に生きている)ことを予測していた。 彼の小説によく出てくる悪魔(決して怖いものではないけれど、人間の欲望に働きかけ、とんでもない 行動を教唆する、ユーモアはあるけれどブラックな存在)の生まれ変わりではないかと思ってしまう。 私たちが生きている時代の本質を的確に、ユーモアある筆致で抉り出して見せる。 ショートショートの名手の面目躍如たる作品だと思う。
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怖い。星新一の凄さ、天才ぶりを、ようやく知った気がする。そして、数十年前にこれが書くことができる人がいた、という点に、人間の凄さも思い知る。 こんな本のリストや感想をデジタルで残すなんて、あちらの思うツボだな笑、とわかっていながら、残してみる。
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中学生なら面白い といふのが実際私も中学生のころ読んでそのままになってゐたから。星の長篇のひとつで、機械が人間を巧みに誘導し叛乱する顚末を描いてゐる。その単純ななりゆきを単純に面白がれる。瑕瑾はないが、うまみもないあっさり具合が持ち味である。 未来を予見してゐたといふ言説はじ...
中学生なら面白い といふのが実際私も中学生のころ読んでそのままになってゐたから。星の長篇のひとつで、機械が人間を巧みに誘導し叛乱する顚末を描いてゐる。その単純ななりゆきを単純に面白がれる。瑕瑾はないが、うまみもないあっさり具合が持ち味である。 未来を予見してゐたといふ言説はじつは適してゐない。いはゆる支配にたいする恐怖は人間に根源的な題材であって、生態系のトップに君臨する人間が転落する恐怖の対象が機械に代ったにすぎない。農村時代に資本主義に畏怖するとおなじであり、人道的な
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昭和60年に書かれた話とは思えないくらいの内容。 現代に通じる12の物語ですが、情報社会、AIを予見されており、ちょっと怖い感じがした。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
「未来のある時代」とあるこの小説 ずいぶん前に書かれたものではあるが、今読むとなんとも現代的なものになっている。違和感がない。情報のツールが固定電話ではあるが、コンピューターが人間を支配して、平穏な世界を作ろうと反乱?を起こしていく。 今や秘密などないくらい個人情報が溢れているこの世の中、もうすでにAIに支配されている? 予言書のように思えてしまった。
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