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漢方小説 の商品レビュー

3.6

91件のお客様レビュー

  1. 5つ

    12

  2. 4つ

    38

  3. 3つ

    29

  4. 2つ

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  5. 1つ

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2024/09/11

p50に次のように書かれている。 「西洋医学では『この病気には、この薬』ですが、東洋医学では『病気にかかっているあなたはこういう人だから、この薬』という治療をします。その『こういう』が証です」 このあたりに漢方の神髄があるような気がする。 幸い、自分の場合、今までに原因不明の...

p50に次のように書かれている。 「西洋医学では『この病気には、この薬』ですが、東洋医学では『病気にかかっているあなたはこういう人だから、この薬』という治療をします。その『こういう』が証です」 このあたりに漢方の神髄があるような気がする。 幸い、自分の場合、今までに原因不明の体調不良を経験したことがなく、漢方医にかかったことはない。 でも、今後はどうなるかはわからないので、頭の片隅に漢方のことを入れておこう。 そう思った作品です。 著者、中島たい子さん(1969~)の作品、ブクログ登録は2冊目になります。 BOOKデータベースによると、本作の内容は、次のとおり。 ---引用開始 川波みのり、31歳、脚本家、独身。胃がひっくり返ったようになるのに、眠れないのに、病院に行って検査をすると『特に異状なし』。あのつらさは何?昔の男が結婚したショックのせい?それとも仕事のストレス?最終的にたどりついた東洋医学で、生薬の香りに包まれながら、みのりが得たものは。心と体、そして人間関係のバランスを、軽妙なテンポで書き綴る、第28回すばる文学賞受賞作品。 ---引用終了

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2024/06/10

自分も同じような症状なので、あぁこういう人はやっぱりいるんだなと小説だけど親近感が湧きました。特に肩ひじ張らずに読めました。

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2024/03/26

娘の蔵書より拝借。 東京の片隅にこんな女性が実在しそう。作者さんの体験なのかな?と思った。 病名がつくわけではないけど身体が不調ってあるある。そんなときに漢方に頼るって手段もありだな。弱っているところを補ってバランスとるって考えかたは何となく腑に落ちる。今は必要ないけど、覚えてお...

娘の蔵書より拝借。 東京の片隅にこんな女性が実在しそう。作者さんの体験なのかな?と思った。 病名がつくわけではないけど身体が不調ってあるある。そんなときに漢方に頼るって手段もありだな。弱っているところを補ってバランスとるって考えかたは何となく腑に落ちる。今は必要ないけど、覚えておこう。よい先生に出会えるといいんだけど。

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2023/04/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 中島たい子さん、初読みです。「漢方小説」、2005.1発行。よくわからない、不思議な感じの物語でした。

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2022/06/23

西洋医学でどこも悪くないと言われるのに体は不調を訴えている。これってある年齢以上の女性だったら絶対経験のあることじゃないかな。プライベートや仕事に行き詰まりを感じて、体まで不調を訴えてくる。病院の先生には冷たく異常なしと突き放される。そんな時に寄り添ってくれる中医学と漢方。情緒と...

西洋医学でどこも悪くないと言われるのに体は不調を訴えている。これってある年齢以上の女性だったら絶対経験のあることじゃないかな。プライベートや仕事に行き詰まりを感じて、体まで不調を訴えてくる。病院の先生には冷たく異常なしと突き放される。そんな時に寄り添ってくれる中医学と漢方。情緒と臓器の組み合わせが繋がっているという七情という考え方は興味深かった。私も軽い漢方薬を常用しているけど、原因は分からないけど何となくの不調に何となく効いてるかなという程度。飲んでるという精神的な保険は確かにあるなと思いました。 この本自体が漢方薬のように優しく癒してくれるような本です。

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2021/12/21

「私たちは、何かに頼るのはいけないことで、自分の力だけで本来は生きていかなくてはいけないと思い込んでいるところがある。実際はコンタクトや毛染めや銀歯や、頼り放題でいきてるのに。」(75ページ ) 西洋医学で原因が分からなかったため。 東洋医学を試してみた主人公。 病名に対する...

「私たちは、何かに頼るのはいけないことで、自分の力だけで本来は生きていかなくてはいけないと思い込んでいるところがある。実際はコンタクトや毛染めや銀歯や、頼り放題でいきてるのに。」(75ページ ) 西洋医学で原因が分からなかったため。 東洋医学を試してみた主人公。 病名に対する薬を処方する西洋医学とは違い、 患者だけの固有の病気に処方する東洋医学。 そんな東洋医学と人間関係と自分自身と向き合う主人公の物語り。

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2021/08/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

体内を検査して、異常を数値化することで病気の症状をなきものにするのが西洋医学なら、本人の体質や精神的な傾向を考慮したうえで全体的なバランスをとることで症状を出ないようにするのが東洋医学。 数値に異常がないと治療できない西洋医学と違って、東洋医学は未病でも…というか未病の時こそその効果を発揮するような気がする。 汗をかきにくく代謝がめちゃくちゃ悪い私は、ひそかに漢方薬に興味を持っていて、この本を手に取ったわけだ。 が、まず東洋医学の医者を探すところからだな。 素人の付け焼刃では太刀打ちできない。 何しろ保険適用の漢方薬は150種ほどあるらしいのだが、その組み合わせが大事なのである。 症状が同じでも、患者本人の体質によって合う薬が変わってくる。 組合せの可能性は無限大だ。 主人公は元カレの結婚話を聞いた時から症状が出始めた。 心身のバランスを欠いたと言えば簡単だが、病院で検査しても「異常なし」と言われるだけ。 子どものころお世話になった東洋医学の病院で治療しつつ、親しい友達との関係や仕事(シナリオライター)を通して自分の心の歪みというか、考え方の癖、傾向に思い至る。 ”一説によると女性が男性よりも長生きするのは台所をまかされているからだという。なんだかんだ言って体が欲しているものを無意識に作って食べているのが良いらしい。母の偏食につきあっていることを考えれば父は長生きしている方だろう。ちなみにこの日の母の晩ご飯はアイスモナカだった。体が何を欲しているのか知らんが、なんでこの人が病気にならないで私がなるのか、人間の体は未知だ。” 全く私もそう思う。 夏日にウォーキングしても汗をかけずにむくむ私と、ちょっと暑いだけですぐ汗だくになる家人。 甘いものも脂っこいものも苦手なのに痩せない私と、好きなだけお菓子を食べてジュースを飲んでアイスを食べても着実に痩せてきている家人。 神様は不公平だと思う。 漢方医、探さなくては。

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2021/05/05

以前読んだ、中島さんの「院内カフェ」が、短編ながらすごく印象に残っていたので、図書館でこの本をみつけて、迷わず借りた。 やっぱり良かった。 中編くらいのお話なのだが、都会で一人で生きるアラサーの現実というのだろうか、簡単に誰かに頼ることができる年齢でもなく、一人で抱えるうちに体...

以前読んだ、中島さんの「院内カフェ」が、短編ながらすごく印象に残っていたので、図書館でこの本をみつけて、迷わず借りた。 やっぱり良かった。 中編くらいのお話なのだが、都会で一人で生きるアラサーの現実というのだろうか、簡単に誰かに頼ることができる年齢でもなく、一人で抱えるうちに体調が悪化していく主人公のみのり。 西洋医学的には悪いところはない、と言われてしまうが体の痛みは現実だ。 十代の頃にかかった漢方医を思い出し、訪れると懐かしい院内の香りに安心する。 西洋医学の対処療法ではなく、崩れたバランスを取り戻すために根本的な治療をするため調合される自分だけの漢方薬。 時間はかかったが、少しずつ体調が戻ってくると同時に気持ちも前向きになっていく。 著者の中島さんの体験をもとに書かれたそうだが、一人暮らしというのは、気楽なようで不安と隣り合わせ。 でも、日々それを気にする余裕もなく、気づけば体調不良に…というのは誰にでもありそうなこと。 私も小さいころから東洋医学にお世話になってきたので、共感するところが多かった。 2021.4.18

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2020/11/26

原因不明の体調不良に苛まされる31歳の独身女性が東洋医学に出会って自らの心と身体に向き合って新しい人生観に目覚めていく物語。文章も読みやすくユーモアに溢れていて、物語の展開も軽快で、読み進めるほどに主人公と一緒にストレスがときほぐされて行くような心地良さを感じました。なんだか最近...

原因不明の体調不良に苛まされる31歳の独身女性が東洋医学に出会って自らの心と身体に向き合って新しい人生観に目覚めていく物語。文章も読みやすくユーモアに溢れていて、物語の展開も軽快で、読み進めるほどに主人公と一緒にストレスがときほぐされて行くような心地良さを感じました。なんだか最近調子悪いのよね…などという時にも気軽に読めてリフレッシュできそうな、心と体に優しい小説だと思いました。

Posted byブクログ

2020/07/17

さらりと読めた。自分もなんとなく調子が悪い、という時が多々あるので、なるほど中医学か、と思った。興味深い。

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