漢方小説 の商品レビュー

中島たい子(著者)

2009/10/04

軽快なテンポとくすくす笑わせられる文章で、すぐには気付かなかったけど結構重いテーマを扱っていたりしてちょっと驚く。

2009/10/04

昔の彼氏が結婚する。
その話を聞いてから、主人公は体調を崩す。
病院に行っても、原因はわからず、次の病院を探していた。
そこで、高校生のときに通っていた漢方の病院を思い出し足を運んでみる。
治療の中で症状の原因と向き合う主人公と東洋医学の物語

以前から漢方に興味の有った私にうってつけの小説でした。
漠然と、東洋医学ってこんなものと理解した風を装っていたんですが、美味しいところをかいつまんで教わった感じです。らっきー
主人公の体調の異変は人事じゃないですよ。
何が原因かわからない、
いや、本当はなんとなく気付いてはいるんだけど認めたくないというのはわかる気がする。
敗北を認めると自分の歩いてきた人生も、その上に築かれた自信も全て否定されたように感じるんだろうな。
間違いを認められないって、やっぱり、歳をとったってことかな。
う！共感しちゃった私って、つまり・・・・くっ！！
主人公が人生の裏テーマについて自問自答するところは奥が深いなと思いました。
裏テーマといいつつも、実はそれが本来のテーマなんですよ。
色々、考えちゃったりもしました