知的生産の技術 の商品レビュー
民博で開催されている、「ウメサオタダオ展」に行ってきました。事前学習として本書を読みました。ここに書かれている手段(情報カード)はPCなどを活用するともっと洗練されるのでしょうが、情報を地道に記録していく姿勢は、知的生産の根幹で、決して古くなることはないと思います。
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初版は、1969年7月、ほぼ半世紀前の本でありますが、第98刷を重ねたベストセラー。改めて読む、梅棹忠夫。読み返しつつ、新鮮な問題提起に、そうだそうだ、であります。
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1969年発行 "知的生産"は著者が作った言葉とのこと。現在に通じる内容が多くて先見の明がすごい。情報時代のあたらしい教育という章で、昔は"物を大切にする"教育がされていたが、情報時代は"情報を大切にする"教育が必要とい...
1969年発行 "知的生産"は著者が作った言葉とのこと。現在に通じる内容が多くて先見の明がすごい。情報時代のあたらしい教育という章で、昔は"物を大切にする"教育がされていたが、情報時代は"情報を大切にする"教育が必要という事が述べられていたのが印象的。情報を大切にして知的生産の技術を高めていきたい。
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仕事用のノートを作る時に、参考にさせていただいたのですが、今でも、たいへん重宝して、仕事用ノートを使っています。ノートの取り方や、メモの取り方、記録の残し方など、たいへん勉強になりました。オススメの一冊です。
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※このレビューにはネタバレを含みます
以下、ネタバレ含む要約。 『知的生産とは、さまざまな情報に人間の知的情報処理能力を作用させて、あたらしい情報をつくりだす作業』。このような精神活動は『個性的と思っているけれど、精神の奥の院でおこなわれている儀式は、あんがいおなじ』、『なにかあたらしいことを、ひとにわかるかたちで提出することなのだ、くらいにかんがえておけばよい』が、『人間の頭のなかというものは、シリメツレツ・・・「おもいつくままに」かいていったのでは、まったく文章の体をなさない』のだ。 そこで『こざね法』だ。 要約すると『つかえそうなものを紙きれにかき・・・紙きれをならべ・・・論理的につながりがありそうだ、とおもわれる紙きれを、まとめ・・・論理的にすじがとおるとおもわれる順序に、その一群の紙きれをならべて・・・文章全体としての構成をかんがえる』というものだ。 紙きれは『毎日の経験のなかで、なにかの意味で、これはおもしろいとおもった現象を記述』するのだ。 いくつか注意点がある。 ①『すぐにわすれてしまう』から『感動がさめやらぬうちに、文章に』ということ、 ②『わすれることを前提』に『ちゃんとした文章でかく』こと、 ③『ばらばらの素材をながめて、いろいろと組みあわせ』るため『一枚のカードにはひとつのことをかく』だ。 あたらしい関係を発見するには、『くりかえしくる(組みかえ操作)こと』がたいせつで、しかも『客観的な内容によって分類するのではなく、むしろ主体的な関心のありかたによって区介する』など、『分類は、ゆるやかなほうがよい』とのことだ。 ただし、これら実行においては大きな前提がある。『知的生産の技術について、いちばんかんじんな点は(中略)、いろいろとかんがえてみること、そして、それを実行してみることだろう。たえざる自己変革と自己訓練が必要なのである。』、『だいじなことは、カードをかく習慣を身につけること』、『習慣になるまでは、自分自身を訓練しなければ、うまくゆくものではない』。 要は、なにごとも日々の研鑽が大切だとうことだ。 「読書は『自分の思想を開発し、育成すること』にあり『本は、一気に』よむ」であったり、「文書をかくという作業は『伝達するにたる情報が、頭のなかにできあがっていなければ、そもそも伝達しようという情熱がわいてこない』」から『「かんがえをまとめる」ということがひじょうにたいせつ』などの構えや、『ものの「おき場所」をきめる』、『おくときには、つんではいけない』、『とりだしたら、あとはかならず、もとの位置に「もどす」』など、『生活の「秩序としずけさ」』を得るために『整理や事務のシステムをととのえる』、『みた目にはともかく、必要なものが必要なときにすぐとりだせるように』整理しておくことの重要性が説かれている。 著者は『日本人には、自分のしとげた仕事の記録をのこすという習慣が、あまり身についていない』ことを指摘している。 『知的生産の技術の体系がしっかりできていなければ、機械はねむってしまうだけ』だそうだ。 人生は修行ということか。
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日々の生活をいかに生産的な活動へと結びつけるか、当時と現在で状況は異なるが大きな示唆を与えてくれる。現在使える強力なツールへと応用したい。
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50年前に、初等教育でのプログラミングの必要性やコンピューターが家庭に入り込む等々の先見の明には敬服に値するが、流石に内容的には古臭くて使い物にならない。こういう類の書籍を古典として有難がるのは著者の本意ではないだろう。
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※このレビューにはネタバレを含みます
もう半世紀前に上梓された本ながら、現代でも充分通用する内容。 一言で言えば、情報処理と伝達の技術ということになると思います。 冒頭で「これはハウツー本ではない」という趣旨のことが書かれていますが、読んでいると具体的な方法が紹介されていて、どちらかというとハウツー本に思えます。 筆者は最後に、「読むだけではなく実践が大事」と書いているので、紹介されていたカードによる情報整理とかシンプルで分かりやすい文章の書き方など、参考に出来るものはその考え方を参考に自分なりに取り入れていきたいと思います。 溢れる情報に溺れる現代、自分もそうですが、情報整理と情報活用に困っている人は、ぜひ。
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1969年が初版なので内容が古いのかなと思いながら読み始めたのですが、いろいろと興味深い内容が多く楽しく読めました。 特にタイプライターの章では、ひらがな入力やローマ字入力など試行錯誤している様は、今後起きようとしていることでも参考になるのではと感じました。 シンギュラリティーが...
1969年が初版なので内容が古いのかなと思いながら読み始めたのですが、いろいろと興味深い内容が多く楽しく読めました。 特にタイプライターの章では、ひらがな入力やローマ字入力など試行錯誤している様は、今後起きようとしていることでも参考になるのではと感じました。 シンギュラリティーが近づいていると言われて、AIが伸びてきているが、やはり日本語の問題で出遅れている感がある。身近に感じているのが、例えば、GoogleホームだったりAmazonのEchoなど日本での製品化がなかなかされていなかったりする。 ただ、タイプライターでも乗り越えてきているので楽観視してもいいとも思えるし、また一度日本語そもそものあり方を今一度議論してもいいのではとも思いました。
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情報カードというものを恥ずかしながらはじめて知った。こんな良いものがなぜ今まで自分の目に入らなかったのだろう。 読書記録として最高だと思った。ブクログよりも。
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