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知的生産の技術 の商品レビュー

3.9

298件のお客様レビュー

  1. 5つ

    69

  2. 4つ

    101

  3. 3つ

    75

  4. 2つ

    8

  5. 1つ

    2

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2016/01/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

以下、マーカーを引いた1文と備忘。 知的生産とは、知的情報の生産である。既存の、あるいは新規の、さまざまな情報をもとにして、それに、それぞれの人間の知的情報処理能力を作用させてそこにあたらしい情報をつくりだす作業なのである。 先に読んだ波頭さんの本では、情報は不確実性を減らす物という定義があった。 つまり、人は既存/新規の情報に思考を加えることで、不確実性を減らす新しい物を産みだすと。それが知的生産ということになるのかもしれない。 本文では、この知的生産を行う為の技術に王道はなく、安直な道も無いという。そして、考えるだけでなく実際にやってみる事に大変さと面白みがあり、価値があると締めていた。 この本が書かれたのは1969年。もちろん例示が古い部分もあるが、現代に置き換えても通じる物は多々あり、面白かった。

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2016/01/11

日本における文化人類学のパイオニアであり、生態学、民族学、情報学ほか多方面に多くの影響を与えた梅棹忠夫氏(1920~2010年)が1969年に発表したベスト&ロングセラーのひとつ。 フィールドワークや京都大学人文科学研究所での自らの経験を基に著した本書は、1965年と19...

日本における文化人類学のパイオニアであり、生態学、民族学、情報学ほか多方面に多くの影響を与えた梅棹忠夫氏(1920~2010年)が1969年に発表したベスト&ロングセラーのひとつ。 フィールドワークや京都大学人文科学研究所での自らの経験を基に著した本書は、1965年と1968年に岩波書店の雑誌「図書」に「(続)知的生産の技術について」と題して連載されたものをまとめたもので、“知的生産・知的生活”をテーマとした書籍では、渡部昇一氏の『知的生活の方法』(1976年)と並ぶ古典中の古典である。 本書では、梅棹氏が考案し商品化された「京大式カード」があまりにも有名であるが、自らの経験のほかにも、加藤秀俊の『整理学』、小泉信三の『読書論』、大内兵衛・茅誠司他の『私の読書法』、川喜田二郎のKJ法と『発想法』、大宅壮一、鶴見俊輔等、当時知的生産を行っていた多くの人々のアイデアや書籍が紹介されている。(今では絶版になっているものあるが) 50年経った現在でも参考になるアイデアは少なくなく、私は、「おくときには、つんではいけない。なんでもそうだが、とくに本や書類はそうである。横にかさねてはいけない。かならず、たてる」というアイデアを、オフィスでも書斎でも極力実践している。

Posted byブクログ

2016/01/05

書籍や論文という形にとどまらず、メールでもエッセイでも、はたまたLINEのメッセージでも、「文章」を書く人間には必携の書であろう。 ただし、「ひらかなタイプライター」など、梅棹氏の方法が幾分時代遅れになっている感は否めない(今でも愛用者はいるのだろうか?だとしたらその点は私の不勉...

書籍や論文という形にとどまらず、メールでもエッセイでも、はたまたLINEのメッセージでも、「文章」を書く人間には必携の書であろう。 ただし、「ひらかなタイプライター」など、梅棹氏の方法が幾分時代遅れになっている感は否めない(今でも愛用者はいるのだろうか?だとしたらその点は私の不勉強です。)が、氏の言葉を借用すれば、どんな方法であれ「使い始めたら努力が必要」なのである。 すなわち氏の言う「知的生産の技術」を身につけるためには、みずから決めた方式を一定のあいだ続ける努力が必要不可欠であるのだ。 ……そんな私は早速京大式カードで「書誌」を付けようと思います。

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2015/12/29

書店で見つけて面白そうだったので読んだが、 発見の手帳の後で誰かが読んでもわかるように文で書く整理は自分が見つけやすいようにするために置くことなど実用的なことも学べた。 この本から小さいものはファイル、大きいものはフォルダ良いかなと考えた。 ドクター中松や夏野剛なんかより全然す...

書店で見つけて面白そうだったので読んだが、 発見の手帳の後で誰かが読んでもわかるように文で書く整理は自分が見つけやすいようにするために置くことなど実用的なことも学べた。 この本から小さいものはファイル、大きいものはフォルダ良いかなと考えた。 ドクター中松や夏野剛なんかより全然すごい。先見の明に優れていたとしか言いようがない。 使えそうなものはすぐ使って手慣づくまでやってみたい。

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2015/11/29

情報社会における知的生産の必要性と、情報収集、整理、編集の原理原則は、時代が変わっても不変のものだと感じさせられた。

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2022/02/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 カード1枚に1件の情報、書いたり、貼ったり、コピーしたり。メタ情報、メタメタ情報、作成・活用した頃が懐かしいです! アナログ時代の情報の整理と活用、デジタル時代でも基本は同じだと思います!  本居宣長は、書棚からあかりをつけずに必要な本を取り出すことができたと。アナログ時代の整理の究極と思います。梅棹忠夫(2010.7.3没、享年90)著  「知的生産の技術」、1969.7発行、20歳の時に読んだ本です。メモ帳、手帳、日記、手紙、読書、切り抜き・・・、1頁1項目、規格化(ノートからカードへ)。アナログ時代の情報整理の集大成は、この本に尽きると思っています。そして、その考え方は、今も全然色あせていないと思っています。  梅棹忠夫(1920.6.13~2010.7.3、享年90)「知的生産の技術」、1969.7発行。内容は:①発見の手帳 ②ノートからカードへ ③カードとその使い方 ④切り抜きと規格化 ⑤整理と事務 ⑥読書 ⑦ペンからタイプライターへ ⑧手紙 ⑨日記と記録 ⑩原稿 ⑪文章  ミスターアナログと勝手に命名させていただいています(^-^) 梅棹忠夫先生。当時はアナログの情報化時代、今はデジタルの情報化時代。変わらないモノと変ったモノがわかります。情報アンテナの指向と整理の仕方は同じ気がします。

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2015/07/17

情報を取捨選択し、整理する。 整頓とは目の前の資料などを一時的にしまうだけのこと。整理とはどこにどの書類を納めているかを頭の中で把握しておく作業。 文章を書くのは2段階ある。 1.考えを整理する 2. 整理した考えを文章にする いまから40年以上前に書かれた本だけど今読んでも...

情報を取捨選択し、整理する。 整頓とは目の前の資料などを一時的にしまうだけのこと。整理とはどこにどの書類を納めているかを頭の中で把握しておく作業。 文章を書くのは2段階ある。 1.考えを整理する 2. 整理した考えを文章にする いまから40年以上前に書かれた本だけど今読んでも新鮮。現代の自己啓発本なんかで書いてあることの集約、原点だと思う。 読み書き能力=基礎能力を磨くことが如何に大事か。歴代の偉人も努力を重ねた普通の人、という印象がとても良かった。

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2015/04/29

内容自体は古いのですが,現代に通じることも多く書かれています。 著者も「ハウ・ツーものではない」といっているとおり,この本の内容を軸にして,現代の環境にあった手法を考えて実践すること,また継続的に改善していくことが重要だと感じました。 また,著者の文章は理路整然にまとめらていて...

内容自体は古いのですが,現代に通じることも多く書かれています。 著者も「ハウ・ツーものではない」といっているとおり,この本の内容を軸にして,現代の環境にあった手法を考えて実践すること,また継続的に改善していくことが重要だと感じました。 また,著者の文章は理路整然にまとめらていて,私の好みでした。 スムースに頭のなかに入ってきて,読んでいて気持ちよかったです。

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2015/04/12

読む・考える・書くという「勉強」や「研究」のやり方にヒントを与えてくれる本。資料の整理が銀行の預金口座のように項目を分けるだとか、思考を整理しやすいフィールドワーク中のメモの取り方(フィールドワーク中は単語のみ書き記して、あとで単語を切ってノートに貼りながらまとめるなど)を考える...

読む・考える・書くという「勉強」や「研究」のやり方にヒントを与えてくれる本。資料の整理が銀行の預金口座のように項目を分けるだとか、思考を整理しやすいフィールドワーク中のメモの取り方(フィールドワーク中は単語のみ書き記して、あとで単語を切ってノートに貼りながらまとめるなど)を考えるきっかけになった。

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2015/03/24

本書は1969年に出版された。著者は、「今日は情報の時代」であり、読み書きを超えて、書類の整理、検討、発表。情報の検索、処理、生産、展開の技術を個人の基礎的な素養として大切さを自分の経験則から書いている。具体的な話の中には、些か時代の経過や歴史を感じさせられたが、試行錯誤の末に効...

本書は1969年に出版された。著者は、「今日は情報の時代」であり、読み書きを超えて、書類の整理、検討、発表。情報の検索、処理、生産、展開の技術を個人の基礎的な素養として大切さを自分の経験則から書いている。具体的な話の中には、些か時代の経過や歴史を感じさせられたが、試行錯誤の末に効果的なアウトプットを考える著者の姿勢にエネルギーをもらう。また、自分は得た情報をどれだけ、取り込み、活用しているのか。自分は、情報を得て何を生み出せているのか、振り返りのきっかけをもらった一冊である。

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