知的生産の技術 の商品レビュー
大学4年のゼミで、「小説を読むように教科書を読んではだめだ」と指導されたのを思い出しました。あのときは、はっきりとはわからなかったけれど、初めて本の読み方について意識したのは確かです。 私は、それまでは、小説ばかり読んでいたから、その当時、小説を読むようにしか読めなかったの...
大学4年のゼミで、「小説を読むように教科書を読んではだめだ」と指導されたのを思い出しました。あのときは、はっきりとはわからなかったけれど、初めて本の読み方について意識したのは確かです。 私は、それまでは、小説ばかり読んでいたから、その当時、小説を読むようにしか読めなかったのだと、認識できました。梅棹氏の言葉を借りると、本を「読んだ」でなく「みた」にあたるのでしょうか。今も、多くは、"みた"に相当する読み方をしていると思います。 それはそうと、梅棹氏がおっしゃる「知的生産技術」を学校で伝えるというのは、本当に重要だなぁと感じました。ただ、日本人はノウハウを伝承しないのではなく、そもそもノウハウを体系化し言語化することが下手なのではないか?という疑問もあります。アメリカ人のノウハウ本を読んでいると、実際には自分も使っているのにそれが体系化されたものとして説明できないこともあるように思います。 追記:史学の先生は、体系化を嫌い苦労しろという方が多いような気がしますけど(笑)
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1969年出版とふるい本だけど、メモの取り方や読書術、情報を生産にいかすための方法等、現代でも参考になる点は多いです。というかシンプルで、今のhow to本より馴染みやすかった。 影響を受けやすい私がさっそく始めたこと *メモノート買って、読書後にはこれに小レポートを書いている...
1969年出版とふるい本だけど、メモの取り方や読書術、情報を生産にいかすための方法等、現代でも参考になる点は多いです。というかシンプルで、今のhow to本より馴染みやすかった。 影響を受けやすい私がさっそく始めたこと *メモノート買って、読書後にはこれに小レポートを書いている *本を一気読み *本には線を引く 知的生産できるよう習慣化してきます!
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1969年出版がゆえに、現代のIT技術で我々が当然の様に使っている技術の有難さと、言わんとしている本質を感じることができました。やはり、Evernoteを使いこなして、さらにその先へ行くべきか。。。
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※このレビューにはネタバレを含みます
[ 内容 ] 学校では知識は教えるけれど知識の獲得のしかたはあまり教えてくれない。 メモのとり方、カードの利用法、原稿の書き方など基本的技術の訓練不足が研究能力の低下をもたらすと考える著者は、長年にわたる模索の体験と共同討論の中から確信をえて、創造的な知的生産を行なうための実践的技術についての提案を試みる。 [ 目次 ] 1 発見の手帳 2 ノートからカードへ 3 カードとそのつかいかた 4 きりぬきと規格化 5 整理と事務 6 読書 7 ペンからタイプライターへ 8 手紙 9 日記と記録 10 原稿 11 文章 [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]
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「思考の整理学」を読んでいたので、得られるところは多くはなかった。というかほとんど一緒。「知的生産~」はこの手の本の原点らしいので一緒なのは仕方ないが、タイトルは「思考の整理学」のほうが言い得て妙な気がする。 思いのほか、情報整理のための道具論が中心で、その吟味の仕方は面白い。に...
「思考の整理学」を読んでいたので、得られるところは多くはなかった。というかほとんど一緒。「知的生産~」はこの手の本の原点らしいので一緒なのは仕方ないが、タイトルは「思考の整理学」のほうが言い得て妙な気がする。 思いのほか、情報整理のための道具論が中心で、その吟味の仕方は面白い。にしてもタイプライターは古い・・・。
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知識は教えても、知識を獲得する方法は教えてくれない。1969年に出版された、エッセイ。PCもエバーノートもアイフォンもない時代。紙と鉛筆だけで、知をどのように整理するか。その本質が分かる本だ。 面白いポイントは、大事なことは手帳に発見を書きつけるということ(しかもしっかりとし...
知識は教えても、知識を獲得する方法は教えてくれない。1969年に出版された、エッセイ。PCもエバーノートもアイフォンもない時代。紙と鉛筆だけで、知をどのように整理するか。その本質が分かる本だ。 面白いポイントは、大事なことは手帳に発見を書きつけるということ(しかもしっかりとした文章で)。あとで利用できるように検索機能ももたせる。そして、いつも身につけておかなければならない。これは現代のアイフォンとエバーノートそのものだ。やはり、進化している時代に合わせた方法がある。なぜ、情報を整理するのか。それは、生活の秩序と静けさが欲しいからという。日本人にはきっと禅の精神がある。本を読む事は食事のようなもの、読書法とは栄養学のようなもの。 日記は自分の為に書くもの。その日の経験や出来事をなるべく客観的に簡潔に記しておくこと。日本人は、自分のしとげた仕事を残すという習慣がない。 文章を書くには、2つのステップが必要。第一は考えをまとめるということ。第二は、実際に文章に書きだすという段階。シンプルだけど、まさにそういうことなんだろう。
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勉強法の書籍に数多く紹介されているロングセラーの本。初版が1969年のため、正直内容的にはやや古くなっている箇所もあるが、「読書」に関する章など、今なお学ぶべきことが多く書かれている。特に「つん読法」や「創造的読書」など、知的生産をするためのヒントが色あせることなく、優しい文体で...
勉強法の書籍に数多く紹介されているロングセラーの本。初版が1969年のため、正直内容的にはやや古くなっている箇所もあるが、「読書」に関する章など、今なお学ぶべきことが多く書かれている。特に「つん読法」や「創造的読書」など、知的生産をするためのヒントが色あせることなく、優しい文体で語りかけてくるようだ。
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※このレビューにはネタバレを含みます
前半のカードによるデータ蓄積の話は今でも通用する素晴らしい内容。後半はそうして蓄えた知識の利用方法、具体的には読み書きにスポットを当てているのだが、こちらは内容がほとんど無い。トータルで見るとあまりオススメできないかな。
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自分の周りにある膨大な情報をいかに「知的生産」として生かしていくか、その考え方とノウハウについて書かれた本。1960年代後半に書かれたものとは思えないほど、今にも必要とされるTipsが満載であった。 今でこそGTDという考えが身近に浸透してきて、様々なデジタルガジェットやアプリ等...
自分の周りにある膨大な情報をいかに「知的生産」として生かしていくか、その考え方とノウハウについて書かれた本。1960年代後半に書かれたものとは思えないほど、今にも必要とされるTipsが満載であった。 今でこそGTDという考えが身近に浸透してきて、様々なデジタルガジェットやアプリ等を駆使し、個人にあった情報のまとめ方、アウトプットへの道筋を模索する書籍やブログが賑わっているのだが、なんと40年以上も前からその視点を提供していることに驚きを隠せない。 本書では「新しい時代における個人の知的武装」の必要性を説き、そのための道具として頭の中の「忘却の装置」をいかに作り出し、生産性を高めるかというのを分かりやすく、著者の事例を元に紹介されている。 前提として、人間は時間が経てば全くの別人と同じといっても同じくらい覚えていないものだ、だから「記憶せずに記録」を残しそれを素早く引き出す「外部装置」が必要だという視点に立っている。 驚くのがこの時代、まだアルファベット→カタカナ→ひらがなと進化してまもなくの「タイプライター」が最先端の時代。今でこそその装置となりえる「パソコン」や「スマートフォン」等が全くなく、日本語は特に英語圏に比べて「記録すること」に関して、その文字種の多さで機械化に遅れをとっており、紙とペンが主流だった時代だ。 しかしそんな時代背景の中で提示された要素は、 「資料を規格化する」(継続させるためにも) 「かっちりと分類せず、緩やかさを持たせる」 「複写をとる」(今でこそコピー機やデジタルの履歴が当然のようにあるが、当時であれば、カーボン紙をはさんで事前に準備が必要だった) 「情報を最小単位にしインデックスを付ける」 等、現代でも重要と感じられるものばかりだ。 当時使えるものとして、カードやファイル、棚等を駆使して整理し、そこから新しいものを生み出していく様は、知的生産のために模索し習得することがいかに根本的に大事かということを実感させる。 デジタル化が進んだ現代、「忘却」のためのツールは山ほどある。 情報に「タグをつける」という考え方は、デジタル時代がきたからこそなせる技なのではないかと思うほど、情報に様々な要素や軸を組み込み、管理できるようになった。 私の場合、Evernoteを中心にクラウド上にタグ付けされた情報を載せ、必要に応じた切り口でその情報を検索することを出来るようにしている。そのためのツールはEvernoteに限らず膨大にあるため、個人の好みや現状にあわせて選択も可能だ。 ただ、その必要性と、それを使った「アウトプット」までの流れの重要性を理解することがまず大前提である。この本は現代人にとっても重要な根源的な要素が大いに含まれていると考えていいと思う。 また同時に、40年前でそれを実現するためにどんな工夫がなされたのか、取り巻く技術環境を新鮮な気持ちで知る面でも面白さがあると感じた。 知的生産に興味のある方にはお勧めの一冊。
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1969年に書かれたものだが、研究・勉強等知的活動の方法、ひいては文章の書き方まで、先駆者的な立場で書いている。今日のIT革命によって彼の思い以上に効率化された現在の状況をどう感じでいたのか、感想を聞いてみたかった。
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