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流れる星は生きている 改版6版 の商品レビュー

4.5

137件のお客様レビュー

  1. 5つ

    72

  2. 4つ

    33

  3. 3つ

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2024/04/30

母の強さ、人の強さと弱さをリアルに感じる。 日本人として、想像を絶する苦難を乗り越えたご先祖様を誇りに思う。 悲惨な戦争を起こさないためにも読んで欲しいし、国力が衰えきている今こそ、全ての日本人に読んでもらいたい至極の作品。

Posted byブクログ

2023/11/26

私の祖母は、著者と同じ年頃で満州から引き上げています。 彼女の危篤の報を受けて遠路病院に向かう道中で、本書を読み進めました。 壮絶な体験記であることもそうですが、美しい文章による描写によって、目の前で引き揚げが起こっているかのような錯覚を覚えました。 私の子どもがちょうど当時の著...

私の祖母は、著者と同じ年頃で満州から引き上げています。 彼女の危篤の報を受けて遠路病院に向かう道中で、本書を読み進めました。 壮絶な体験記であることもそうですが、美しい文章による描写によって、目の前で引き揚げが起こっているかのような錯覚を覚えました。 私の子どもがちょうど当時の著者のお子さんと同い年であることもあり、涙なしには読めませんでした。 苦難を生き抜いた祖母への敬意も込めて。

Posted byブクログ

2023/11/23

一気に読み終わった。母は祖母と一緒に朝鮮から引き揚げてきた。祖母に少し話を聞いたことはあるが、詳しくは聞いていない。もう聞くことも出来ないが、終戦の間近にソ連の軍艦が港に入ってくるのを見て急いで逃げたと言っていた。この本に重ねるように読んだ。無事日本に帰って来れている人はそれでも...

一気に読み終わった。母は祖母と一緒に朝鮮から引き揚げてきた。祖母に少し話を聞いたことはあるが、詳しくは聞いていない。もう聞くことも出来ないが、終戦の間近にソ連の軍艦が港に入ってくるのを見て急いで逃げたと言っていた。この本に重ねるように読んだ。無事日本に帰って来れている人はそれでも幸せな方なんだろう。この飢餓と苦難の行程は想像を絶するものがある。自分だったら耐え切れるのだろうかと想像してしまう。食べ物にしても平和にしても当然にあるものではなく、しっかり守っていかないといけないのだなと改めて思う。あとがきで家族が無事成長した事を知り嬉しく思う。大ヒットしたと聞くこの本に出会えて良かった。

Posted byブクログ

2023/10/30

壮絶なる満州からの引き上げの話。 戦後の朝鮮で3人の子供と1年なんとか生きながらえさせ、38度線を超えて、 日本につき故郷まで連れて帰ってきた著者。 極限の中で、著者や周囲の人の人間があらわれて興味深い。 著者は、本当にたくましく、賢い人だなと思う。

Posted byブクログ

2023/10/30

敗戦後の引き揚げの悲惨な様子が書かれており胸が痛みました。人はこんなにも変わってしまうのかと恐ろしくなりました。 戦争は絶対反対!平和な世の中を! と願わずにはいられません。

Posted byブクログ

2023/09/22

戦争反対だとか、平和だとか使い古されて軽んじられた言葉より、一度この本を読めば想像を絶する戦争の苦しみが少しばかりか感じられると思う。満州から帰った人はとても悲惨だったと聞いたことはあったが、こんなに生々しい話は初めてだった。 匂い、温度、音、視覚的な情報がこと細やかに詩的に表...

戦争反対だとか、平和だとか使い古されて軽んじられた言葉より、一度この本を読めば想像を絶する戦争の苦しみが少しばかりか感じられると思う。満州から帰った人はとても悲惨だったと聞いたことはあったが、こんなに生々しい話は初めてだった。 匂い、温度、音、視覚的な情報がこと細やかに詩的に表現されて、その場にいるような没入感を覚える。が、同時に戦争を経験したことがない私がする想像など、とても生ぬるいものだろうと感じる激しい描写だった。 本作では、平和を訴えたり戦争が悪だと教えを諭すことは一切なく、作者が経験し感じたことが事細かに激しくそれでいて淡々と書かれている。教養があり常識人であるだろう彼女や他の日本人が極限の生活で尊厳をなくし生きるためだけに這いつくばって生きる、生への執着。栄養失調で腹が膨れ、故郷を夢見る彼らの憎しみやエゴ、感謝という一つ一つの感情はとても激しいものだった。そして、もはや生きる事すら面倒になる母が子供を守る本能のみで過ごす日々。何よりも愛してる子に死ぬぞ置き去りにするぞと吐き捨てる苦しみは図り知れない 戦争という大きな枠で実感がわかないかったものの恐ろしさを1人の女性の目線から見ることができる、感動的であり生々しい作品だった

Posted byブクログ

2023/09/16

当たり前のように平和に暮らしていた日々。それがある日、急に当たり前でなくなる。 窮地に立たされると、人々は利己的になり、恐ろしく醜い姿をあらわにする。 その中でも、母親の子供を守り抜こうとする尋常ではない信念と忍耐が伝わった。 窮地に立たされたら、自分も身勝手にならない保証は...

当たり前のように平和に暮らしていた日々。それがある日、急に当たり前でなくなる。 窮地に立たされると、人々は利己的になり、恐ろしく醜い姿をあらわにする。 その中でも、母親の子供を守り抜こうとする尋常ではない信念と忍耐が伝わった。 窮地に立たされたら、自分も身勝手にならない保証はないが、著者のように自分の家族を守り抜く信念を持ちたい。 だがその前に窮地に立たされる戦争なんて、何処でも二度と起こってほしいものではない。 ウクライナ戦争を機に是非読んでほしい作品だった。

Posted byブクログ

2023/09/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

満州からの決死の引揚の記録。あらゆる人に読んで欲しい本。 あまりにも壮絶過ぎて、色々なことを思った。 ・どんなに自分の体がボロボロになっても、子を守り続ける母の強さ。いつか自分が母になった時、そんなに強くなれるのか。 ・そんな子連れ母に対して、子供の泣き声が迷惑だと周りが強く批難する、それほどの極限状態 ・国家の情勢によって、懸命に生きる人々の尊厳が踏み躙られる、場合によっては死に至る、そんな世界があっていいのか ・あんなに生きることを諦めなかったのにいざ助かったら「もう死んでもいい」と思わせてしまう、、、いかに壮絶だったのかを物語っている ・そんな壮絶な世界を生き抜いた3人の子供が負った傷を想像すると、なんて表現したら良いかわからない あとがきで、無事旦那さんと再会できたとあった。その一文でどんなに救われたことか。 筆者は既に亡くなられているとのことだが、天国でゆっくりして欲しい、と切に思う。

Posted byブクログ

2023/02/18

壮絶な思いをして、終戦後の満州から引き揚げてきた母親の話。 引き揚げる日本人の中では、助け合いもある一方で、命が関わるとやはり自分勝手な人が多く、主人公を含めてとてもギスギスした雰囲気がある。 これは時代の問題なのか、やはり限界状態になるとこうなってしまうのか…考えさせられた。

Posted byブクログ

2022/12/03

満州引き揚げ、教科書の記述はこれだけで終わる。その裏にいる数えられないほどの人々の生死や苦悩や悶えを知るべきだと思う。歴史は暗記科目ではない。想像もできないこんな世界が現実であることに絶望する。何かを得ようとか、明日からの生活に活かそうとか、今の幸せを実感しようとか思う暇もないほ...

満州引き揚げ、教科書の記述はこれだけで終わる。その裏にいる数えられないほどの人々の生死や苦悩や悶えを知るべきだと思う。歴史は暗記科目ではない。想像もできないこんな世界が現実であることに絶望する。何かを得ようとか、明日からの生活に活かそうとか、今の幸せを実感しようとか思う暇もないほど怒涛の話。事実はおそろしい。でも逃げてはいけない。

Posted byブクログ