流れる星は生きている 改版6版 の商品レビュー
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この時計を1000円で買い取ります。 流星とエネルギー不滅の法則 発疹チフス ジフテリアと血清 愛の確定因子 親子にない場合もある 後発的にもある 今の生活は少しでも虚栄やうぬぼれがあればおしまいになってしまう。 下痢は栄養失調の第二期 女にとって汚いと言われることほど悲しいことはない
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終戦直後、想像を絶する満州からの引き揚げ体験記。3人の幼子を抱えた母の強さに圧倒される。胸打つ執筆理由を含め、子供たちへの愛情に満ちあふれた作品。
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敗戦下の満州から日本に帰ることの壮絶さを克明に記している。 この人たちに日本が行った戦争が正しかったのか、正しくなかったのかは関係ない。 我々はもっと戦争することで何が起こっていたか、を知る必要があるとしみじみ感じた。
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ソ連参戦の夜、突如始まった幼子3人を連れての満州脱出と、続く引き揚げまでの長く厳しい行程を描いた壮絶な記録。 引き揚げを描いた自伝的小説はこれで何冊目かだが、どれも現実にあったこととは到底思えないほどの過酷な状況にいつも言葉を失う。 本書の主人公も、初めの頃は控えめで周りからお嬢...
ソ連参戦の夜、突如始まった幼子3人を連れての満州脱出と、続く引き揚げまでの長く厳しい行程を描いた壮絶な記録。 引き揚げを描いた自伝的小説はこれで何冊目かだが、どれも現実にあったこととは到底思えないほどの過酷な状況にいつも言葉を失う。 本書の主人公も、初めの頃は控えめで周りからお嬢様育ちと言われていたが、悲惨な逃避行の中で次第に自己主張をするようになり、最後には男ことばで子供を叱りつける女へと変貌する。しかし、それは彼女に限ったことではなく、知り合いの奥さんも気づけば同じだ。 人の死に鈍感になり、我が子を間引くことも考える。他人の行いを非難しても、すぐに自らも同じことを考える。生きたいのか死にたいのかも分からなくなる。極限の状況に置かれた人間の生々しい記録である。
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終戦直前、満州から朝鮮を経て日本に引き上げてきた道行きを、自分の経験をもとに叙述。「母は強し」。この一言で片付けたくはないが、それしか言う言葉が見つからない。極限状態でも生きたいと願う人の業、醜悪さ、怒りを心に秘めつつも、生きるため、そして子供を生き抜かせるために堪えていく母の姿に落涙。著者は作家新田次郎氏の妻、また、数学者藤原正彦氏の母である。
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本書は、昭和24年に出版され、ベストセラーになったそうです。残念ながら、この著書については知りませんでした。 ていうか、「藤原てい」って誰?という方も多いかと思います。 藤原ていさんは、先月11月15日に老衰でお亡くなりになっています。 次男で数学者・藤原正彦(お茶の水女子大学名...
本書は、昭和24年に出版され、ベストセラーになったそうです。残念ながら、この著書については知りませんでした。 ていうか、「藤原てい」って誰?という方も多いかと思います。 藤原ていさんは、先月11月15日に老衰でお亡くなりになっています。 次男で数学者・藤原正彦(お茶の水女子大学名誉教授)氏の著書「国家の品格は」ミリオンセラーとなりました。 そして「ていさん」のご主人は、作家の新田次郎(本名・藤原寛人)でもあります。 さて、この著書は戦後、遺書のつもりで書かれたそうです。終戦前の8月9日から物語は始まり体験談を脚色なしのノンフィクション小説と言われ、夫と子供三人と共に旧満州にて暮らしておりました。夫は、満州の観象台(現代の気象台)に勤めておられ、あの日以降に夫の諸事情で満州に残ることになったそうです。 ていさんは、子供3人を連れ命の危険に晒されながら、北朝鮮に足止めされたが、38度線を越え朝鮮半島の釜山より船便にて、日本に帰還することが出来ました。 壮絶な人生の分かれ道、子供の命は天秤にかけられない。その思いから (本書より一部抜粋) 『リュックの中から赤い紐を出して腰にしっかり結んだ。私は最後の時が来たら、この紐で子供たちを殺して自分も死のうと考えていた』 しかし『マクワ瓜を二つに割って、中心にそって溝をつけ、出てくる汁を咲子(ていさんが背負って歩いた生まれて間もない末の子)の口に注ぎ込んでやると咲子はおいしそうに音をたてて、いつまでも止めようとしなかった。(この子は、まだ生きる力があるんだわ・・・)』 私たちの人生の中で、病気以外に命の危険に晒されることはありません。体験者のみの真実の記録は、全てを物語っています。残念ながら、作家・新田次郎氏は、妻と別れ満州に残ることになりシベリアに抑留されていましたが、体験談として自伝には書いておられません。如何に過酷な体験故、言葉に出来ず黙して語らずといったところでしょうか。
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数学者で作家の藤原正彦の母、藤原ていのベストセラー。夫も作家の新田次郎。胸が痛くなる壮絶なノンフィクションである。 著者は、戦争中に夫が赴任していた、満州の気象観測所に家族5人で住んでいた時に終戦を迎えた。夫とは別々になり、一人で乳飲み子を含む子ども3人を抱えて、北朝鮮と韓国を南...
数学者で作家の藤原正彦の母、藤原ていのベストセラー。夫も作家の新田次郎。胸が痛くなる壮絶なノンフィクションである。 著者は、戦争中に夫が赴任していた、満州の気象観測所に家族5人で住んでいた時に終戦を迎えた。夫とは別々になり、一人で乳飲み子を含む子ども3人を抱えて、北朝鮮と韓国を南下し帰国を目指す。それは想像を絶する厳しい旅だったようで、途中で亡くなってしまう人も後を絶たなかった。 戦後こんなにたくさん内地に取り残された人がいて、本国からのサポートも全くないなか、そういう人たちがどうやって命からがら帰国したのか初めて知った。一人で帰るのも大変なのに、小さい子どもを3人も連れていたのだ。困難な状況が極限に達すると、自分が生き残るために、周りの人の人間性も現れてくる。飢えや衛生状態など、読んでいて苦しくなった。 この本が何十年も読まれて評価されているのは、引き揚げについてここまで生々しく描かれた本があまりないからかもしれない。引き揚げた人々は、そのことをあまり語りたがらないという。母は強い。
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満州から日本への引き上げの壮絶な話。日本が戦争に負けてすでに安全になっている1年間にこんな壮絶な日々を生き抜いた人たちがいた。知らないでは済まされない。
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なんだか有名な家族ですね。 すごい!って思ってた人も、そりゃぁ始めは小さい子だよ。 母は強い、という感じです。
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http://blog.goo.ne.jp/abcde1944/e/d94e9b8b4a2d6e4f896bc1ac3279254d
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