商品レビュー
4.4
151件のお客様レビュー
絶対に読んでほしい、と勧められて読了。勧めてくださった先生が何度も繰り返し読む理由がよくわかった。 満洲引き上げに関する本を初めて読み、自分がこのナラティブを知らなかったことに絶望と恥を感じた1冊。 読み進めていくことが、本当に苦しかった。ここを生き抜いたから、『若き数学者のアメ...
絶対に読んでほしい、と勧められて読了。勧めてくださった先生が何度も繰り返し読む理由がよくわかった。 満洲引き上げに関する本を初めて読み、自分がこのナラティブを知らなかったことに絶望と恥を感じた1冊。 読み進めていくことが、本当に苦しかった。ここを生き抜いたから、『若き数学者のアメリカ』も読むことができたわけで、いのちの伝承の重みを改めて実感した。 これと旅路は2冊セット。
Posted by 
90歳の伯父も満州引き上げ者だ。伯父の父は満鉄だった。私の伯母の夫なので私の祖父ではない。伯父は、「もう戦争のことはいいよ」と話してくれない。おはぎが大好物だが、茶饅頭が嫌いだ。引き揚げ船を思い出すからとのこと。この先もきっと誰にも言わないのだろうなぁ。 作者の藤原ていには、よく...
90歳の伯父も満州引き上げ者だ。伯父の父は満鉄だった。私の伯母の夫なので私の祖父ではない。伯父は、「もう戦争のことはいいよ」と話してくれない。おはぎが大好物だが、茶饅頭が嫌いだ。引き揚げ船を思い出すからとのこと。この先もきっと誰にも言わないのだろうなぁ。 作者の藤原ていには、よくぞここまで正直に書いてくれたと感謝の気持ちと母は強しとは彼女のことだと思った。 後世に残さないといけない一冊である。
Posted by 
初版は1949 日比谷出版社より 戦後空前の大ベストセラーである本書をいつか読まなければとずっと思っていたがやっと読むことができた。 第二次大戦末期、ソ連の参戦により、満州からの引き揚げを描いたノンフィクション。 夫(新田次郎)はシベリアに連行されたため、著者が6歳、4歳...
初版は1949 日比谷出版社より 戦後空前の大ベストセラーである本書をいつか読まなければとずっと思っていたがやっと読むことができた。 第二次大戦末期、ソ連の参戦により、満州からの引き揚げを描いたノンフィクション。 夫(新田次郎)はシベリアに連行されたため、著者が6歳、4歳、0歳の3人を連れて、満州から朝鮮半島を列車や徒歩で逃避行するのだが、食べ物や着るものもなく、悲惨としか言いようがない一年間。 衣食足りて礼節を知るとか、貧すれば鈍するとかいう言葉があるが、いっしょに逃げている日本人たちの人間関係がとても読んでいてつらい。仲間内で盗難があったり、騙したり。特に、小さい子を3人も連れている筆者は、迷惑をかけまいと大変な苦労をするのだが、著者自身荒んだ心になっていくのだった。 乳幼児を連れて、ほとんど裸足で、ボロのようなものを身にまとい、山道を歩き、川を子供をかかえて何往復もして渡る。 他民族の国を蹂躙してきて因果応報なのかもしれないが、引揚者はほんとうに大変な苦労をしたのがよくわかる。 また、そんな中でも手を差し伸べてくれる朝鮮人などもいて、驚かされる。 私としては、文章に時代を感じるところもあったのだが、内容は間違いなく星五つ。
Posted by 