流れる星は生きている 改版6版 の商品レビュー
なんとも言えない気持ちで読み進めた。 戦後の残酷な様子は想像を絶していた。 通勤電車で読み耽り、顔が歪んでいるのに気づき、外していたマスクを着用して表情を隠した。そして乗り過ごしてしまった。 敵国だった方の優しさと反して同胞の日本人の冷たさ、なにが正しいのかを考えさせられた。 子...
なんとも言えない気持ちで読み進めた。 戦後の残酷な様子は想像を絶していた。 通勤電車で読み耽り、顔が歪んでいるのに気づき、外していたマスクを着用して表情を隠した。そして乗り過ごしてしまった。 敵国だった方の優しさと反して同胞の日本人の冷たさ、なにが正しいのかを考えさせられた。 子持ちという理由で嫌われる日本は昔からなのかと、寂しくなった。 生きるためには生命力や運、行動力の必要性も強く感じた。 あとがきでてい氏は、子供たちに不幸を背負わせたのは親である私の責任だと考えたと謝罪をし、そして今、子供たちひとり一人が巣立ってしまったと記している・・・心にじんときて読了。 世界中の方に読んでいただきたい。
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戦争のひきあげの物語は、いろいろありますが、この人の体験リアルだと思います。軍部は民間人など守る訳なく、強い気持ちと生きるための知恵、そして運の良さが家族を日本に連れ帰るチカラになりました。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
2022.05.25 戦後、満州からの引き揚げを経験した著者の壮絶な手記である。 子持ちにとってこれほどに辛い本があるだろうか。 家族全員誰も死なずに生き延びたことが奇跡のよう。 奇跡だけれども、著者(母親)が生き延び、生き延びさせる努力を惜しまず、最後まで諦めることなく生き続けた心の強さが子供たちを生かしたことは間違いない。本当にすごい人。 いつの時代も小さい子供がいるというのは周りに気を遣って生きていかなければならないものなのか。 「産めよ増やせよ」の時代は社会皆で子育てをしていたと聞いていたけれども、どうやらそれは幻想だったらしい。 「子どもがいる」というだけで、仕事はできない(限られる)、お金がない、周りからは静かにしろといわれ、時に理不尽に子どもを叱りつけるしかない… これはある意味今の時代も変わっていないではないか。 子育て世帯に優しい時代はいつ来るのだろう。 疎開団の中で虐待死した子の話があった。 以前読んだ本で、戦時中満州で子供を虐待する事例が多くあったことを知り、点と点が繋がったような感じがした。本当にあったことなのだ。 虐待の根本的原因は子供のわがままや大人の性格ではない。 貧困や障害(精神、発達)などの複雑な環境だ。どちらも親の努力だけでは完全には防げない。 当時は日本人同士助けあった描写もあれば、騙し合うような場面もあり、過酷な状況であっても人間の本質は変わらないのか、むしろ死が近くにある状況だから人の本質が露わになっているのか。 引き揚げがこれほど過酷なものとは到底知らなかった。 今の時代の人も知っておくべき事実だと思う。
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すごい本だった 子供が星に興味があるので、題名を見て手に取った本 題名からは考えられないくらいの過酷な内容の本だったが、衝撃的すぎて一気に読んでしまった 小さい子供を3人も抱えて過酷な状況で、よく子供も自分も守りきったなと 私なら無理だったかもしれない 母は強とは言うけれど、...
すごい本だった 子供が星に興味があるので、題名を見て手に取った本 題名からは考えられないくらいの過酷な内容の本だったが、衝撃的すぎて一気に読んでしまった 小さい子供を3人も抱えて過酷な状況で、よく子供も自分も守りきったなと 私なら無理だったかもしれない 母は強とは言うけれど、それ以上。 すごい人だと思った。
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乳飲み子を含む3人の幼な子を連れての満州からの引き揚げ。同じ団の人達とは助け合うというより、時には騙し、騙され。死線を越えるとはまさにこの事かと思う。
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敗戦後、満州からの帰国を目指した母親の記録。 戦時中や戦後復興ではなく「引き揚げ」についてのみで新鮮だった。 敗戦により異国となった満州・韓国から、ほとんど体1つで帰らなければならない。物資もなく、周囲の日本人も完全には助けにならない厳しい状況で、子どもを3人抱えながら帰る。非常...
敗戦後、満州からの帰国を目指した母親の記録。 戦時中や戦後復興ではなく「引き揚げ」についてのみで新鮮だった。 敗戦により異国となった満州・韓国から、ほとんど体1つで帰らなければならない。物資もなく、周囲の日本人も完全には助けにならない厳しい状況で、子どもを3人抱えながら帰る。非常に生々しい戦争記録の1つ。
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戦後生まれは読んだほうがいいと思います。 壮絶な逃避行が筆致巧みに書かれており、一気読みしてしまいました。読み終わってキッチンの机に置いといたらいつの間にか親も読んでいて、「いい本だ」と言っていました。
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戦後敗戦化、満州からの脱出行を描いた著者のノンフィクション。 生き抜く執念とそれとリンクして浅はかに見える集団と人の繋がり 物理的・心理的に壮絶で圧倒された。 今の時代と比較して幸せを感じるのは違う気がするけれど、歴史を知ったり感じたりすることはたぶん今の私とこれからの...
戦後敗戦化、満州からの脱出行を描いた著者のノンフィクション。 生き抜く執念とそれとリンクして浅はかに見える集団と人の繋がり 物理的・心理的に壮絶で圧倒された。 今の時代と比較して幸せを感じるのは違う気がするけれど、歴史を知ったり感じたりすることはたぶん今の私とこれからの"生活"に生きてくるのだと強く思う。 6、7年前に父から渡されて、まだ読書が嫌いだったのに読んですごく良かったと思った本。その印象だけ憶えていたので今読んだらどう感じるだろうと手にとってみた。
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山岳小説家・新田次郎の妻「てい」が書いた、敗戦後満洲引揚時の壮絶な体験談。山好きの私は新田次郎の山岳小説は読んだ事はあったが、敗戦後に捕虜として抑留生活を送っていたとは知らなかった。 中国残留孤児や北朝鮮脱北者関連の本を読んだ時のような、モノトーンの世界。暗く悲惨で辛い描写もあり...
山岳小説家・新田次郎の妻「てい」が書いた、敗戦後満洲引揚時の壮絶な体験談。山好きの私は新田次郎の山岳小説は読んだ事はあったが、敗戦後に捕虜として抑留生活を送っていたとは知らなかった。 中国残留孤児や北朝鮮脱北者関連の本を読んだ時のような、モノトーンの世界。暗く悲惨で辛い描写もあり、戦争はモノだけではなく、人の心まで破壊してしまう。しかし人間の生命力、火事場の馬鹿力は凄い。ヌクヌクと平和な世の中を生きている、戦争を知らない若い人にも読んで欲しい。
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戦争の引き揚げの話をここまでリアルに知れたのは初めて。母親はこんなに強いものなのか。日本人同士、時にお互いに協力したり、裏切ったり、利用したり、されたりと生々しい。藤原ていの別の作品自身の半世紀が書かれている、旅路も読みたいと思う。人はこれだけの経験をした後ど何を思い考え暮らして...
戦争の引き揚げの話をここまでリアルに知れたのは初めて。母親はこんなに強いものなのか。日本人同士、時にお互いに協力したり、裏切ったり、利用したり、されたりと生々しい。藤原ていの別の作品自身の半世紀が書かれている、旅路も読みたいと思う。人はこれだけの経験をした後ど何を思い考え暮らしていったのか想像も出来ない。
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