夜と霧 新版 の商品レビュー
翻訳なのでやはり頭に入りにくい文は多かった。 しかし、被収容者目線の心理分析がとにかく興味深くて一気に読めた。以下にその点をまとめる。 仲間が悪夢にうなされていたので、起こそうとしたが現実の方が悪夢なので起こすのを慌ててやめたこと 繊細なものの方が粗野な人よりも耐えられたこと 地...
翻訳なのでやはり頭に入りにくい文は多かった。 しかし、被収容者目線の心理分析がとにかく興味深くて一気に読めた。以下にその点をまとめる。 仲間が悪夢にうなされていたので、起こそうとしたが現実の方が悪夢なので起こすのを慌ててやめたこと 繊細なものの方が粗野な人よりも耐えられたこと 地獄の状況の中でも愛する人を思い浮かべたら満たされる気持ちになれること 生き延びることに全ての意味をもたずに、苦しみや死にも意味があることが生き延びるヒントであること 未来を信じる気持ちだけでは、それが叶わなかったときに身体は病に屈したこと 長い間抑圧された環境にいた人が急に解き放たれると、心理的な悪影響がでること
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状況に対する絶望と、精神的な絶望は別だと考える。たまに、自分を取り巻く環境の中で自身のポリシーを貫けるか不安になることがあるが、非道だと思う人に対し淡々と接しつつ、自分自身の目的を見失わないように生きたい。 休職中に読み、著者の力強さとともに自分自身の弱さと向き合って辛かったが、...
状況に対する絶望と、精神的な絶望は別だと考える。たまに、自分を取り巻く環境の中で自身のポリシーを貫けるか不安になることがあるが、非道だと思う人に対し淡々と接しつつ、自分自身の目的を見失わないように生きたい。 休職中に読み、著者の力強さとともに自分自身の弱さと向き合って辛かったが、やはり自分自身の目的、軸を持つことが肝要なのかと感じた。ただ、沢山の人に囲まれ、SNSがある現代で生活する中で、確固としてぶれない軸を持ち続けるのも難しく、一種の諦めも必要なのかと感じる瞬間も多々ある。
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だいぶ前に読んだのですが、以前の感想を発掘したので転載。 ーーー 精神科医、心理学者であるフランクル氏による強制収容所の体験記および心理分析。 「苦も死もあって生」 「生きることからなにを期待するかではなく、生きることがわたしたちからなにを期待しているかが問題」 「どんな絶望的...
だいぶ前に読んだのですが、以前の感想を発掘したので転載。 ーーー 精神科医、心理学者であるフランクル氏による強制収容所の体験記および心理分析。 「苦も死もあって生」 「生きることからなにを期待するかではなく、生きることがわたしたちからなにを期待しているかが問題」 「どんな絶望的な状況であろうと、たったひとつ、あたえられた環境でいかにふるまうかという、人間としての最後の自由だけは奪えない」 今更読んだ身としておこがましいのですがお薦めします。いかんせん強制収容所の壮絶な体験は実感し難いのですが、旧訳者、新訳者のお二人によるあとがきに深く共感できました。 「夜と霧は未だ過去のものではない。私たちは目覚めていたい。夜と霧が私たちの身辺に立ち込めることは拒否できるのだということを、忘れないでいたい」
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人生の考え方が大きく変わった本。人間は極限状態に置かれると、感情さえも失ってしまう。感情があること自体が、尊厳が守られている証なんだと学んだ。もし自分が強制収容所にいたら、果たしてどんな精神状態だったのだろうか、もし生き残りたいと選んだのなら、生き残るためにどんな選択をしたのか…...
人生の考え方が大きく変わった本。人間は極限状態に置かれると、感情さえも失ってしまう。感情があること自体が、尊厳が守られている証なんだと学んだ。もし自分が強制収容所にいたら、果たしてどんな精神状態だったのだろうか、もし生き残りたいと選んだのなら、生き残るためにどんな選択をしたのか…。この本は、生きる意味や喜び、そして愛の偉大さについて深く考えさせてくれた。この本をきっかけにホロコーストや生きる意味について深く興味を持つことになった。
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内容が重いのでメンタル落ち込んでる時やテンション低い時に読んだ方がいい。何度もその時の選択によって命が左右される展開にはヒヤヒヤする。
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絶望的で苦しい収容所で生きぬいた精神分析学者の実録。 人間が生きるということは、 生きる意味を見出すより、どんな状況であれ自分はどうありたいかだと思った。 数年後再読必須本。
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強制収容所という語感から漂う戦争のおぞましさに、学生時代は目を背けていた本の一つです。 どうして早く読まなかったのかと悔やむほど、"生きる"に関する疑問や不信感を払拭する答えがここにあります。 私が生きるために、心の拠り所としている形ないものが確かに私の中に存...
強制収容所という語感から漂う戦争のおぞましさに、学生時代は目を背けていた本の一つです。 どうして早く読まなかったのかと悔やむほど、"生きる"に関する疑問や不信感を払拭する答えがここにあります。 私が生きるために、心の拠り所としている形ないものが確かに私の中に存在していること、忘れないでいたいです。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
想像していたよりもすごく読みやすい、読書レベルが高くなくても読める 内容が重いのでそこがつらいかも 本書の内容紹介にも書かれている、「言語を絶する感動」とは一体どのようなものなのだろうと思い拝読。 訳者後書きにある訳者の感想を引用させて貰いますが、「読んで震撼し、そこにうねる崇高とも言うべき思念の高潮に持ち上げられ、人間性の未聞の高みを垣間見た思いがした。」これに尽きる。 これが100年も経っていない現実で起こったことなんて考えたくもないけど、知らないは罪だと思う
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20代のうちに読んでおくといいと言われている意味がよくわかった。人はその場しのぎのような一瞬の心の慰めとともに生きていければそれで十分なのかも知れない。そして未来への希望や信じる気持ちは出来るだけ失わないようにしたいと思った。
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何か成し遂げること、幸せに生きる人生こそが正しいと思ってきた。苦しむことも生きる意味になる、これを実感するときがいつか来るのだろうか。
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