夜と霧 新版 の商品レビュー
・人は環境に適応する ・どんなに極地に追い込まれようとも、愛が支えになる ・自分がなぜ存在するのかを知っていることでどのようなものにも耐えられる
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"わたしが恐れるのはただひとつ、わたしがわたしの苦悩に値しない人間になることだ" 行動的に生きることや安逸に生きることだけに意味があるのではない。 およそ生きることに意味があるとすれば、苦しむことにも意味があるはずだ。 苦しむこともまた生きることの一部なら、...
"わたしが恐れるのはただひとつ、わたしがわたしの苦悩に値しない人間になることだ" 行動的に生きることや安逸に生きることだけに意味があるのではない。 およそ生きることに意味があるとすれば、苦しむことにも意味があるはずだ。 苦しむこともまた生きることの一部なら、運命も死ぬことも生きることの一部なのだろう。 苦悩と、そして死があってこそ、人間という存在ははじめて完全なものになるのだ。 生きる意味について問う•生きることからなにを期待するかではなく、 生きることがわたしたちからなにを期待しているかが問題 考え込むことではなく、行動によって、適切な態度にやって、正しい答えが出される
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SL 2024.9.24-2024.9.26 原題の「心理学者、強制収容所を体験する」のとうり、ホロコーストでの極限状態を冷静に、でも体験した者にしか語れない深い洞察で、心理学者として著した作品なんだと思う。 作者の強靭な精神力に感嘆しかない。 長い間読みたい、読まなければと思っ...
SL 2024.9.24-2024.9.26 原題の「心理学者、強制収容所を体験する」のとうり、ホロコーストでの極限状態を冷静に、でも体験した者にしか語れない深い洞察で、心理学者として著した作品なんだと思う。 作者の強靭な精神力に感嘆しかない。 長い間読みたい、読まなければと思っていた作品。ただ今のタイミングはあまり適切ではなかったかもしれない。今のガザ地区へのイスラエルの攻撃を見れば哀しすぎる。不正を働かれた者であっても不正を働く権利などないのに。
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ユダヤ人として実際に収容された医師が、どうその時期を乗り越えてきたかという話。 実話だと思えない位の悲惨な出来事にも関わらず、自我を保ち生きてこれたことが本当に凄い。 辛くなった時に、この人の辛さに比べたらまだまだ‥!と自分を奮い立たせてくれる本。
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極限的な環境で人がどうなるか、自身の経験を下に後世に伝える貴重な話。非常に読みやすく一気によみすすめた。今後、いろいろな経験をするたびに本書を何度か読み返したい(今回、足を痛めて、少し気が滅入った際に手にとりました)。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
衝撃だった。世界史選択でもないけれど当たり前に知っているアウシュビッツ収容所での、被収容者が体験した出来事。事細かに、リアルに、生々しく描かれていて読むのも苦しいくらいだった。精神医学者である主人公の人が、劣悪な環境下にそして無期限に閉じ込められといてもその上で人格が壊れない凄さ、そして学問に対する執念、ほかの被収容者を助けようとする力、全てに賞賛したいと思った。そして被収容者の心理的な部分、がとても興味深かった。生きる意味とは、生きる意味を説明する義務が自分たちにある、そういう考え方はした事がなくて自分の長年の問いにストンと落ちて納得ができた。カポーもまた人間であって、カポーだからといって全ての人間を悪人と決めつけるべきでは無いという考え方も、自分には到底できないと感じた。 極端で、ほとんどの人が生涯味わうことがないであろう劣悪な環境下で、ここまで客観的な文章が書けるだろうか。そこから作者の学問に対する熱意を感じました。苦しむこともまた生きる意味になる、勉強になりました、、。
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強制収容所での実体験をもとに人間の心理的な働きが書かれているが、これは生き方の本と捉えている。想像もつかない状況においても、他者を気遣い、ユーモアを持ち、愛を感じることが人間はできる。スケールが大きすぎる話に思えるが、日常の些細な出来事一つ一つに応用できる、こう生きたいと感じた本...
強制収容所での実体験をもとに人間の心理的な働きが書かれているが、これは生き方の本と捉えている。想像もつかない状況においても、他者を気遣い、ユーモアを持ち、愛を感じることが人間はできる。スケールが大きすぎる話に思えるが、日常の些細な出来事一つ一つに応用できる、こう生きたいと感じた本。
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遠藤周作先生の本で知って以来ずっと読みたかった作品。アウシュヴィッツに収容されていた心理医師の経験。生きる事も苦しむ事をも放棄してしまう状態、その深い意味・考察とは…。 元々興味がある分野だが、見聞きする程に辛さや痛さ…あらゆる感情が蠢く。 感覚・感情が残っている人、客観的な判断...
遠藤周作先生の本で知って以来ずっと読みたかった作品。アウシュヴィッツに収容されていた心理医師の経験。生きる事も苦しむ事をも放棄してしまう状態、その深い意味・考察とは…。 元々興味がある分野だが、見聞きする程に辛さや痛さ…あらゆる感情が蠢く。 感覚・感情が残っている人、客観的な判断が生き抜いて著を残してくれたことさえ奇跡的だったのだろう。それには感謝しかない。
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極限状態に陥ると人間の感情はどんどん失われていく。 そしてどんな環境にも順応していくもの。 時代遅れかもしれないが、根性論や愛の力は衰えの知らないパワーを生み出すのだと改めて感じた。
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翻訳なのでやはり頭に入りにくい文は多かった。 しかし、被収容者目線の心理分析がとにかく興味深くて一気に読めた。以下にその点をまとめる。 仲間が悪夢にうなされていたので、起こそうとしたが現実の方が悪夢なので起こすのを慌ててやめたこと 繊細なものの方が粗野な人よりも耐えられたこと 地...
翻訳なのでやはり頭に入りにくい文は多かった。 しかし、被収容者目線の心理分析がとにかく興味深くて一気に読めた。以下にその点をまとめる。 仲間が悪夢にうなされていたので、起こそうとしたが現実の方が悪夢なので起こすのを慌ててやめたこと 繊細なものの方が粗野な人よりも耐えられたこと 地獄の状況の中でも愛する人を思い浮かべたら満たされる気持ちになれること 生き延びることに全ての意味をもたずに、苦しみや死にも意味があることが生き延びるヒントであること 未来を信じる気持ちだけでは、それが叶わなかったときに身体は病に屈したこと 長い間抑圧された環境にいた人が急に解き放たれると、心理的な悪影響がでること
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