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砂糖の世界史 の商品レビュー

4.3

177件のお客様レビュー

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2015/08/02

「近代世界史ステム」の入門書として、評判の高い本です。かなり前に購入していたのですが、近代世界史ステム論をもう少し勉強してから読もうと思っていました。専門なら著者の訳したウォーラーステインの方が先だと思います。入門書なので、あまりイデオロギーは強くないですが、要所にエッセンスがち...

「近代世界史ステム」の入門書として、評判の高い本です。かなり前に購入していたのですが、近代世界史ステム論をもう少し勉強してから読もうと思っていました。専門なら著者の訳したウォーラーステインの方が先だと思います。入門書なので、あまりイデオロギーは強くないですが、要所にエッセンスがちりばめられています。専門外の人ならこちらを強くおすすめ。

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2015/07/09

ベアフットランニング→低炭水化物食→糖質不要論→からの流れで、本書。いや、おもしろい!!そしていろいろとひどい。ヨーロッパによる植民地支配&奴隷貿易がどれだけその後の世界の構造を(おもに悪い意味で)変えてしまったのかがよく分かる。そして彼らの中に根深い差別意識と後ろめたい贖罪の意...

ベアフットランニング→低炭水化物食→糖質不要論→からの流れで、本書。いや、おもしろい!!そしていろいろとひどい。ヨーロッパによる植民地支配&奴隷貿易がどれだけその後の世界の構造を(おもに悪い意味で)変えてしまったのかがよく分かる。そして彼らの中に根深い差別意識と後ろめたい贖罪の意識が同居していて、未だにいろいろこじらせて大変だということも。現在の世界の成り立ちを理解する上で歴史を知ることは本当に大事だなあ、としみじみ実感。今後先進国において糖質を摂取しないことを「選択」する傾向がますます強まるというのはある意味人類の歴史上必然的な流れのようにも見えるが、果たしてどうなんだろうか。

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2014/12/23

最近はまっている「モノの世界史」の一つ。期待に違わず面白い。 砂糖の歴史は文化の発展史であるとともに、奴隷の歴史でもある。光と闇の両面から世界史を眺める新しい視座を与えてもらったよう。

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2014/10/12

池谷裕二先生が 「読売新聞」(2014年10月12日付朝刊)で 紹介しています。 (2014年10月12日)

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2014/10/05

 三角貿易が経済的な観点から利益を生むであろうということはおぼろげながらも理解できても、それがなぜヨーロッパを中心として行われたのか、大量に生産された砂糖はどういった用途で消費されたのか、イギリスは紅茶というけれどコーヒーハウスはどこへいってしまったのか、といったどうしても有機的...

 三角貿易が経済的な観点から利益を生むであろうということはおぼろげながらも理解できても、それがなぜヨーロッパを中心として行われたのか、大量に生産された砂糖はどういった用途で消費されたのか、イギリスは紅茶というけれどコーヒーハウスはどこへいってしまったのか、といったどうしても有機的に理解しづらい断片的な知識を砂糖という「世界商品」の生産流通消費の流れを順次概観し、「世界システム」で結びつけてしまおうという著書である。高校生向けということで、こまごまとした論証や他説の紹介が省かれており、多少不満が残る。それでも出来る限り傍論にも触れていて大人が読んでも面白いように工夫されている。  それにしても、高校受験レベルの世界史においても、経済的な観点と文化人類学的観点が重視されるようになってきているのはとても良いことであると思うし、そうした教えにくい(教授方法が整備されていない)ことをどう伝えるかという一つの案を世界システム論の第一人者が試みるという本書の役割は大きいと思う。

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2014/07/02

一食品としての歴史だけではない、世界史の形成を担う存在として砂糖を書いた本。 砂糖が先か変革が先かというくらいに近代社会形成に密接にかかわる砂糖。誰もが欲する栄養素でもあるため普及は歴史の必然だったと思うが、あまりに大きな世界の変動と功罪を伴っている。 もとより中高生向けだけあり...

一食品としての歴史だけではない、世界史の形成を担う存在として砂糖を書いた本。 砂糖が先か変革が先かというくらいに近代社会形成に密接にかかわる砂糖。誰もが欲する栄養素でもあるため普及は歴史の必然だったと思うが、あまりに大きな世界の変動と功罪を伴っている。 もとより中高生向けだけあり内容は分かりやすい。裏書の通り世界史学習のお供にいいと思う、自分は一時期話題になった世界史未履修組なんだけど。

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2014/05/20

○カリブ海にいろいろな産業が成立しなかったのは、黒人たちが怠け者だったからではありません。(205p) ★「世界商品」砂糖を通じて上流階級から庶民の生活まで見える。

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2014/05/03

モノから見る世界史という観点で記述されていて、面白かった。 学校の世界史がこのように繋がってtいることを再認識した。

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2014/03/10

砂糖という「世界商品」に焦点を当て、その普及を追うことで世界史のダイナミズムを味わえる一冊。 砂糖を取り巻く、当時の政治・社会経済システム・外交といったマクロの視点と、砂糖が人々の生活にどのように受容されどのように変遷していったのかというミクロの視点を行き来しながら、砂糖が当時...

砂糖という「世界商品」に焦点を当て、その普及を追うことで世界史のダイナミズムを味わえる一冊。 砂糖を取り巻く、当時の政治・社会経済システム・外交といったマクロの視点と、砂糖が人々の生活にどのように受容されどのように変遷していったのかというミクロの視点を行き来しながら、砂糖が当時の世界に、ひいては現代にどのような影響を与えたのかを見事に活写している。 特に砂糖と紅茶の出会いで、文字通り世界経済が一つにつながっていく過程が一つの完成を見せる、といった第4章の描写が鮮やか。 また、エピローグの「モノをつうじて見る世界史」は、世界史を学ぶとはどういうことかについて、大変簡潔ながら分かりやすく論じていて、いい文章だと思う。 高校生向けのレーベルということで、史料やデータなどの論拠は薄いものの、大変読みやすく、大人の世界史再入門にはうってつけの一冊かもしれない。 世界史といって、年号や人物・条約・事件名の暗記という嫌な記憶しか浮かばない人にこそお勧めしたい一冊。

Posted byブクログ

2014/03/02

砂糖に焦点を当て、それを取り巻く歴史が紹介されており、砂糖自体の勉強だけではなく世界史の勉強にもなった。砂糖に関する雑学的な知識もイギリスを中心として豊富に語られており、岩波ジュニア新書と少年用の本だからといって食わず嫌いをせずに読んで良かった本だと思う。

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