犬婿入り の商品レビュー
文章の奥に潜んでいるモノはきっとものすごい面白いんだろうけど 私には全然読み取れなかったなぁ…。難しい…。 アレゴリー?ペルソナ?アイロニー? 自分とその回りの間にある、居心地の悪い「隙間」が なんとも言えない読了感。
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第108回芥川賞受賞作。「ペルソナ」を併録。こちらも、よくできた作品だとは思うが、表題に現れているように「ペルソナ」のアイディアが小説の構造そのものを決定している感があり、硬さが否めない。一方表題作の「犬婿入り」は、うんと柔軟な造りになっている。飯沼太郎のわけのわからなさも痛快だ...
第108回芥川賞受賞作。「ペルソナ」を併録。こちらも、よくできた作品だとは思うが、表題に現れているように「ペルソナ」のアイディアが小説の構造そのものを決定している感があり、硬さが否めない。一方表題作の「犬婿入り」は、うんと柔軟な造りになっている。飯沼太郎のわけのわからなさも痛快だ。しかも、荒唐無稽で一種寓話的な世界でありながら、それが独自の小説空間として見事に自立している。可能性でいえば、芥川賞作家の中でも、あるいは10年に1人の逸材かと思う。多和田葉子は初読だったが、今後も注目して行きたい作家の一人だ。
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この場合の「ペルソナ」は人、位?ユン グが唱えた心理学上の概念?俺にはよくわからない「のだった」。 犬婿入りは、節が、三行位の長めの文を 意識して多様したようだ。
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「犬婿入り」を初めて読んだとき、饒舌体っぽいことばの流れ方や、生臭いにおいがしてきそうな雰囲気がすっごく好みやと思ったんですが、べつにそーいう文体の人ではなかったとゆーことに後から気付きました。 でもやっぱり多和田さんも、笙野頼子とか町田康とか(ぽいと思ったんだよーう)、ことばを...
「犬婿入り」を初めて読んだとき、饒舌体っぽいことばの流れ方や、生臭いにおいがしてきそうな雰囲気がすっごく好みやと思ったんですが、べつにそーいう文体の人ではなかったとゆーことに後から気付きました。 でもやっぱり多和田さんも、笙野頼子とか町田康とか(ぽいと思ったんだよーう)、ことばを武器にことばと戦う作家さんやった。 「ペルソナ」は、無意識な部分をえぐってくれてやるせないきもちになりました。綺麗事言うとる場合やないよ。
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2012/08/30読了。 蛇女房が下地になっている、蛇を踏む、が想起されました。 文章がいやらしくなく、面白く読めました。でも、エッセイのほうが好きだな。
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多和田葉子さんの本を一度読んでみたいと思っていたので、手にとってみました。 ペルソナはとても面白く読みました。自分が同じような環境に身を置いたことがあるせいかもしれないけど。 表題作の 犬婿入り の方はあんまり、、、という感じでした。 文学的なものを書こうと意識し過ぎたのか、ちょ...
多和田葉子さんの本を一度読んでみたいと思っていたので、手にとってみました。 ペルソナはとても面白く読みました。自分が同じような環境に身を置いたことがあるせいかもしれないけど。 表題作の 犬婿入り の方はあんまり、、、という感じでした。 文学的なものを書こうと意識し過ぎたのか、ちょっと不自然な印象を受けたのは私だけでしょうか。
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「ペルソナ」はドイツ在住の作者らしい、海外で暮らす日本人の違和感を中心にした話。「犬婿入り」はちょっとファンタジックな話。 2本の小説で文体が全く違うのが興味深かった。ペルソナは比較的シンプルな文をつないでいく、素直な作りなのに対し、犬婿入りは不必要なほど長い文体。素直には読ま...
「ペルソナ」はドイツ在住の作者らしい、海外で暮らす日本人の違和感を中心にした話。「犬婿入り」はちょっとファンタジックな話。 2本の小説で文体が全く違うのが興味深かった。ペルソナは比較的シンプルな文をつないでいく、素直な作りなのに対し、犬婿入りは不必要なほど長い文体。素直には読ませないという作者の意識を感じた。
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登場人物のキモチを、体の部位が叫びわめく文章が並ぶ。 正に、理想とする文体です。 『ペルソナ』では、イメージを精密に表現する力を、 『犬婿入り』では、イメージを創り上げる才能を。 彼女のさわやかではない、ちょっとねっとりした雰囲気が好きです。
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残念ながらこの方の文章とは相性が悪い。 が、巻末の解説に書いてあった「言語の遊牧民」っぷりが興味深かったので、エッセイを読んでみたくなった。 もしかしたら他の小説を読めば気に入るものが出てくるのかもしれない。
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(2011.02.23読了)(2005.03.05購入) ☆多和田葉子の本(既読) 「尼僧とキューピッドの弓」多和田葉子著、講談社、2010.07.28
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