ソフィーの世界 の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
登場人物として出てくる本物の哲学者と呼ばれる人は、本物の哲学者ではないと思う。ただ、ミステリー小説として読むのであれば、十分楽しめる娯楽小説たと思う。
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哲学の入門書を読んでも、複雑で理解することができないことやざっくりしすぎて分からないということが多々あった。 しかし、本書では物語仕立てにしてあり、他の書籍よりも簡単に飲み込むことができた。 まだ1周しただけなので、再び読みたいと思う。
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「少女の元に差出人不明の手紙が届く。 『あなたはだれ?』 別の日には 『世界はどこからきた?』 たったこれだけ。不審に思いつつも【私とは】【世界とは】と考えていると今度は 『ソフィー様方、ヒルデ様 パパ』 とバースデーカードが届く。混乱する主人公に、更に謎の人物か...
「少女の元に差出人不明の手紙が届く。 『あなたはだれ?』 別の日には 『世界はどこからきた?』 たったこれだけ。不審に思いつつも【私とは】【世界とは】と考えていると今度は 『ソフィー様方、ヒルデ様 パパ』 とバースデーカードが届く。混乱する主人公に、更に謎の人物から【哲学講座】と書かれた手紙が届くようになる。私とは?この世界とは?ヒルデとは?パパとは?手紙の送り主とは、、、?」 手紙での講座、それを読んだ主人公の考察と感想。の交互により読者も一緒に哲学を学べるストーリーになっているから純粋な学問の本より読みやすい(学びやすい)な!と思ったが、それはこの本の役割の半分だった。 中盤でのどんでん返しにより「ソフィーの世界」の意味が変わる。【ソフィー】とは。【世界】とは。についてこちらも真剣に考えながら、ソフィーと共に一喜一憂しながら、ページをめくっていく。 これはどうにもならんやろ。きっと悲しい結末だな。。。と思いながら後半を読んだけれど、ちゃんと子供向けで、ファンタジーで、かつご都合主義過ぎない絶妙な塩梅のオチだった。未来があるこの結末好きだなぁ。 哲学書としてもファンタジー小説としても素晴らしい作品だ。
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667ページ。 多分、私が今まで読んだ本の中で、一番ページ数が多いと思います。間違いありません。 本当は、ずいぶん前に読み始めていたんです。5月か6月頃。 最初は面白くて、どんどん読み進めていたのですが、途中がやはり中だるみというか、内容的にも難しいというか、私があ...
667ページ。 多分、私が今まで読んだ本の中で、一番ページ数が多いと思います。間違いありません。 本当は、ずいぶん前に読み始めていたんです。5月か6月頃。 最初は面白くて、どんどん読み進めていたのですが、途中がやはり中だるみというか、内容的にも難しいというか、私があまり詳しくないあたりに差し掛かって、ずっとそのままになっていました。 もうすぐ夏休みということで(私の仕事は夏休みは関係ありませんが)、俄然読み始めて、息子が「パパすごいねえ~」などというから調子に乗って、やっと読み終わりました。 ここから感想ですが、構成がなかなかよく考えられていますね。単純に哲学を分かりやすく解説したということではなくて、その神秘的な部分というか、奥の深い部分を、うまくストーリーに絡ませています。 ソフィーというのが、実は○○○○○○という設定は、ある意味、私自身を外から客観的に眺めてみるとどうなるかという、そういう暗示をしているようで、それが多分、物事を哲学的に考える第一歩なのかなと思ったりして、読みながら何度もうなりました。 私の中では、同じような手法で書かれた本として、『宇宙への秘密の鍵』(ルーシー・ホーキング, スティーヴン・ホーキング)を思い出しましたが、スタイルの必然性という点でも、ストーリーの完成度という点でも、この『ソフィーの世界』の方が上だと思いました。 今、もう一度読み返したい衝動にかられておりますが、さすがに躊躇しております。
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哲学への導入として読む人が多いと思いますが。。。 読んでみてわかるのですが、こんなに会話調で丁寧に書かれているにも関わらず、やっぱり哲学は難しいと感じてしまいました。 この本も読みつつ、図が使われた入門書を併用すると理解がスムーズになるのではないかなと思います。
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※このレビューにはネタバレを含みます
主人公のソフィーはごく普通の14歳の少女。しかし、ある日「あなたはだれ?」「世界はどこからきた?」という内容の不思議な手紙を受け取る。 この手紙を受け取ってから、ソフィーはこの問いに答えるべく、謎の人物から送られてくる手紙に書かれた哲学の講義を受けることになるー
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中学生の時に一度読んだけれども、最後の訳者あとがきに書いてあったように、「みずから生き始める前にすっかりくたびれてしまって」、何かの指針を見つけるために、また最初から読見返した。 断続的に読んだので、内容覚えてないところもあるが、「人間は自由の刑に処されている」というサルトルのこ...
中学生の時に一度読んだけれども、最後の訳者あとがきに書いてあったように、「みずから生き始める前にすっかりくたびれてしまって」、何かの指針を見つけるために、また最初から読見返した。 断続的に読んだので、内容覚えてないところもあるが、「人間は自由の刑に処されている」というサルトルのことばに、少しヒントをもらった気がした。 また振り返りたくなったとき、何度も読み返したいので、手放さないで持っていようと思う。
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古今東西の哲学についてわかりやすく物語形式で書いた一冊。 哲学なのでわかりやすくといっても限界があるものの、とても読みやすくて勉強になった。
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最初はソフィーに入り込んで、こんなのアリ?でしたが、もう一人の少女ヒルデが登場し、納得。 哲学をくだいて物語として分かりやすく表現されてました。 久しぶりに、ハリーポッターより分厚い本を読みました。
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1991年発表。ノルウェイの作家、ヨースタイン・ゴルデル著。少女ソフィーに奇妙な手紙が届くことで始まる、秘密の哲学講義。古代ギリシャから近代までを一通り説明したところで、ファンタジー風の物語はメタ的なラストを迎える。 哲学の入門としては、なかなかよくできていると思う。本書のよ...
1991年発表。ノルウェイの作家、ヨースタイン・ゴルデル著。少女ソフィーに奇妙な手紙が届くことで始まる、秘密の哲学講義。古代ギリシャから近代までを一通り説明したところで、ファンタジー風の物語はメタ的なラストを迎える。 哲学の入門としては、なかなかよくできていると思う。本書のよいところは、各時代の哲学者特有の問題を、ただ単に古くさいものとしてしまうのではなく、ソフィーと一緒になって生きた〈驚き〉として感じられる点だろう。そういった部分に著者はかなり気を遣って書いていると思われる。 また、面白いのが、中世に触れていることだ。例えばアラブ経由でギリシャ哲学が復活していく部分など。このあたりは他の哲学史の本ではあまり触れられていない気がする。それにブッダが出てきたのが意外だった。日本人もよく知らないことをノルウェイ人が知っていることに驚きを感じる。 一部、触れられていない近代の哲学者(ウィトゲンシュタインなど)、現代の哲学者(ドゥルーズなど)がいるが、既に物語としては冗長なので(何せ600Pを越えているのだ)、残念に思う反面、省くのは正解だったとも思う。 物語の結末としては、それ自体としてはよくあるメタ系の小説だ。故に「ありきたりな作り話だ」と切り捨ててしまうことも可能である。ただ、もし読者に哲学的な感受性が備わっているのであれば、そのことが読者自身にもあてはまることに気づくだろう。そして思いのほか切実な問題だということも……その時、読者は哲学探求の一歩を踏み出している――本書はそのような構造である。
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