商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 飛鳥新社 |
| 発売年月日 | 2023/04/26 |
| JAN | 9784864109529 |
- 書籍
- 文庫
NHKラジオ深夜便 絶望名言
商品が入荷した店舗:店
店頭で購入可能な商品の入荷情報となります
ご来店の際には売り切れの場合もございます
オンラインストア上の価格と店頭価格は異なります
お電話やお問い合わせフォームでの在庫確認、お客様宅への発送やお取り置き・お取り寄せは行っておりません
NHKラジオ深夜便 絶望名言
¥950
在庫あり
商品レビュー
4
29件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
絶望なんてしない人生のほうがいい。 それはもちろんそのとおり。絶望しないに越したことはない。 しかし、人生いろいろなことがあるものだ。 その中でまったく絶望の経験がないまま天寿を全うするということは非常に稀有な例であるのは間違いない。 ここで考えてみてほしい。 絶望することそれ自体は悪いことなのだろうか? 絶望しないで生きられるのが一番ではあるが、 絶望を経験することで学ぶこともあるし、そこから立ち直ったなら、より強い心で人生を謳歌できるということもあるだろう。 また、絶望している人に対して希望あふれる言葉を投げかけ、励ますこともある。別に悪いことではない。 だけど、希望って本当に救いになるの? その希望にすがって生き続け、それが打ち砕かれたときにより深い絶望を抱く、ということもあり得ると思うんだ。 希望を語ることが間違いだと言っているわけではなくて、 希望もときには人生を蝕む毒になるかもしれない、ということを知っておいてほしいのだ。 この本を読むとわかることだが、世界の偉人、特に作家や音楽家、画家などの芸術の歴史に名を刻んだ人たちは、 多くの絶望的な状況の中で、それを言葉として残している。 自分が絶望したときにその言葉を思い出してほしい。 ときにはそんな絶望的な言葉が救いになることだってあるかもしれない。根拠はないけど…… 最後に非常にデリケートな話題だが、 深い絶望に苛まれ、自ら死を選んでしまう、ということも残念ながら少なからずある。 自殺は絶対にダメだ!と言うのは簡単だが、死が救いになるほどの絶望が存在するのは間違いない。 自殺することはよくないことだとは思うのだが、絶望から自殺を選んでしまった人を否定するようなこともしたくない。 何が正しいことで何が正しくないことなのか。 そもそも正しさとは一体なんなのか。 物事はなんでも白黒つけないといけないのか。 曖昧で揺蕩うように朧気な人生を送っている私には答えを出すことはできない。 でも、それでいいのかもしれない。 そんなことをこの本を読みながら考えてました。 そう考えると他人の絶望に触れることも悪くないじゃん。
Posted by 
NHKラジオ深夜便のコンテンツ。カフカやドストエフスキー、ベートーベンの言葉は、読む前から絶望名言という予想の範囲内。太宰もそうだ。ゲーテは“希望の人”だから、ある意味絶望を知っているからこそ、なのだろうと思いながら読んだ。「絶望することができないものは、生きるに値しない」「快適...
NHKラジオ深夜便のコンテンツ。カフカやドストエフスキー、ベートーベンの言葉は、読む前から絶望名言という予想の範囲内。太宰もそうだ。ゲーテは“希望の人”だから、ある意味絶望を知っているからこそ、なのだろうと思いながら読んだ。「絶望することができないものは、生きるに値しない」「快適な暮らしの中で想像力を失った人は、無限の苦悩というものを認めようとしない」と。これらの言葉は、幸い?なとこに、絶望と言えるほどの苦悩は知らないと言える自分自身に対する警句として心に留めたい言葉たちだった。 芥川の「人生を幸福にするためには、日常の瑣事を愛さなければならぬ。日常の瑣事に苦しまねばならぬ」という言葉は、今時々私自身も考えている。歳を重ねたからかもしれないが、日々、平凡な毎日を過ごせる時間がとても貴重で、あれもやりたい、これもほしいと思っていた若い頃には感じなかった「小さくて」大きい幸せを感じることができていると思うから。 川端康成「忘れるにまかせるということが結局、最も美しく思い出すということ」。そうだろう、きっと。
Posted by 
以前にも頭木さんのカフカ関連の本を読んだことがあり、そちらもとてもわかりやすく共感できる内容だったが、本作もよかった。 好きな文豪や画家の話が多くそれだけでも楽しめたが、頭木さん川野さんの話にも頷けることばかりでなんだか救われるような気持ちになった。 ベートーヴェンについてはあ...
以前にも頭木さんのカフカ関連の本を読んだことがあり、そちらもとてもわかりやすく共感できる内容だったが、本作もよかった。 好きな文豪や画家の話が多くそれだけでも楽しめたが、頭木さん川野さんの話にも頷けることばかりでなんだか救われるような気持ちになった。 ベートーヴェンについてはあまり知らなかったので、こんなに病気や苦労が多かった人だったと知って驚いた。 いろんな意味で本当に凄い人だったんだなぁと今更ながら知れてよかった。 そういうことを知ったうえで、改めて名曲たちを聴いてみようとおもう。
Posted by 
