ライトノベル総合ランキング
2019年のランキングをお伝えします。『転スラ』『ブギーポップ』『ありふれた』などのテレビアニメ化タイトルが躍進しました。上位は例年どおり順位の入れ替えはあるものの、大きな変動はありませんでした。じわじわと人気を維持しつづけている『薬屋のひとりごと』は16位にランクインしています。総合ランキングでは、メディア化タイトルを含めて、幅広い層の多くのファンを熱狂させているライトノベルに、人気が集まっています。
※2019年1月1日から10月31日までの売上データをもとに作成
女性向けライトノベルランキング
大判サイズ・単行本ライトノベルランキング
ジャンル別BESTランキング2019
2019年新作ラノベ
2019年1月以降発売の新作ランキング。女性主人公の大判ライトノベルが多くランクインしています。毎年の傾向として、異世界が舞台の女性向けの小説が並ぶラインナップになっています。男女隔てなく人気のカドカワBOOKSが強い印象です。
まだアニメ化されていないラノベ
この中からアニメ化タイトルは現れるのか、注目のランキングです。『ひげを剃る』などすでにアニメ化が決まっているタイトルもあり、これからのメディア展開が期待されます。
著者ランキング
著者別の売上冊数ランキングです。データで見ると、この上位10名だけで、ラノベ著者全体の10%の売上冊数を占めている計算です。人気タイトルを刊行している著者に人気が集中していることが見て取れます。
レーベルランキング
レーベル別の売上冊数ランキングです。冊数順で見ると文庫レーベルが上位を占めています。ちなみに11位X文庫、12位レジーナブックス、13位MFブックスです。3位のコバルト文庫もまだまだ人気を集めています。
TL小説ランキング
ブックオフオンラインのラノベ購買層の6、7割は女性です。なかでもTL小説の人気は根強く、関心の高さがうかがえます。レーベル別売上ではティアラ文庫、オパール文庫、ソーニャ文庫が上位です。
単巻ラノベ
ラノベ担当ミヤザワの2019年ベスト5
ラップバトルの疾走感
2019年刊行で一番印象に残ったラノベオブザイヤー(担当者選)がこちら。自分の主張をリズムにのせて、韻を踏みながら歌唱していくラップ。小説との親和性が高く、青春を駆け抜けるような疾走感で読み進められるライトノベルです。読んでおかないと損ですよ!
もう一度、人生をやり直せるとしたら
わがままに生きた皇女ミーアは、帝国が没落した今、断頭台の前にいた――。意地っ張りで身勝手に過ごしてきたことをちょっとだけ反省しながら、持ち前の運の良さと周りの人に助けられながら、帝国や諸国を結果的に救っていきます。微笑ましくも愛らしい姫君の姿を笑いながらたのしめる1冊です。
スコップ構えてドヤ顔する幼女
無難な生き方をして後悔を感じていた継人はバス事故で生涯を閉じる。次に目覚めた世界で、採掘場で出会った幼女とともに、生死をかけた冒険へと足を踏み出す。洞窟で見つけたスコップを片手にドヤ顔をする幼女がかわいい快作です。自分の目に宿る魔眼の力を駆使しながら、過酷な世界を生き抜きます。シリアスと笑いのバランスが取れた冒険譚です。
――鉱夫は最強の職業だ
鉱夫のアランは、1000年ほど採掘をつづけた結果、スコップから波動砲が出せるようになっていた。波動砲で山を消し飛ばしたり、スコッピングパワーで城をつくったりしつつ、いろいろと妄想が捗る王女とスコップの旅をつづける物語。全世界のスコップファンにおすすめのライトノベルです。
京都に住んでいるあなたにおすすめ!
「人生を楽しむためにニートをしている」と誇りすらもっている高階さんと、だらだらする日々がはじまる――。プロのニートを自称する高階さんとともに過ごす、京都周辺のご当地ライトノベルです。京都あるあるとぼっち大学生あるあるを交えつつ、存分に会話劇がたのしめるコメディ小説になっています。
ラノベ担当ミヤザワが2019年に読んだラノベからベスト5を選出しました。
ほかにこちらもおすすめです。
重厚感あふれる人生やり直しファンタジー
『願わくばこの手に幸福を』
排出確率1%にすべてをかける男
『ガチャを回して仲間を増やす 最強の美少女軍団を作り上げろ』
もどかしさ100%のすれ違い系学園ラブコメ
『何故か学校一の美少女が休み時間の度に、ぼっちの俺に話しかけてくるんだが?』
「創作」は楽しいもの? それとも苦しいもの?
『クロハルメイカーズ』
極限の緊張感でダンジョンに挑め
『外れスキル【地図化(マッピング)】を手にした少年は最強パーティーとダンジョンに挑む』
ラノベ担当:ミヤザワ
『スレイヤーズ』『魔術士オーフェン』など復刻がひとつのキーワードだった2019年でした。『シスプリ』のVTuber化も記憶に新しいところです。個人的には『新サクラ大戦』が良かったです。なんとかトロコンしました。2020年のラノベは、既存ジャンルを深堀りした新しい組み合わせのジャンルが出てくるのではと考えているところです。