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センスの哲学
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センスの哲学

千葉雅也(著者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 文藝春秋
発売年月日 2024/04/05
JAN 9784163918273

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商品レビュー

3.7

255件のお客様レビュー

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2026/08/30
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

書店でパラ読みしてからずっと気になっていて、課題図書として頭の片隅に置いていました。暇と退屈の倫理学を読了したのをきっかけに遂に手に取りました。 語り掛けてくるような文体だったからか、まるで大学で千葉先生の講義を1シーズン受講したかのような感覚でした。 あとがきに書かれていた、若い時にわからなかったから、批評家たちのことをすべて決めつけだと結論付けた…という話から、改めて年を取ること=経験を増やすこと、についての実感について常々思っていることが想起されました。 大人になってから、確かに自分のセンスをもとに選択できるようになってきたな、と漠然と感じる。 何かを選ぶときに、なんとなく選ぶんだけれども、そのなんとなく…には実は説明できる理由がある。その時に説明できるときもあるし、あとからこうだったのかとわかるときもある。 それはきっと自分のこれまでの経験から、どんどんフレームを広げていって、そのフレームの中で良し悪しを選んでいるんだなあと。 ・「センス」とは「直感的にわかる」こと ・モデルに合わせようとして合わせきれない、そのずれがセンスが悪い≒センスが無自覚な状態 ・ヘタウマ≒モデルから降りて自分の積極性を肯定 ・物事をリズムとして捉える…食事、映画、部屋、絵画…  ⇒餃子の話が印象的「餃子は音楽」 ・意味を脇に置いて、リズムとして捉える、フォーマリズム ・いないいないばあ、0と1、あるとない、ない⇔あるの余分なサスペンスを楽しむ ・意味から離れていくという一方で、意味もリズムとして捉えられる ・不在/存在のビート=対立としての意味、生成変化のうねり=距離としての意味、0と1、欠如を埋めてはまた欠如、いろんな距離で要素が絡み合っている、距離のデコボコ  ⇒ちょっと実践的に「感動」の話をしている。大まかな感動と構造的な感動。センスとは、”喜怒哀楽を中心とする大まかな感動を半分に抑え、いろいろな部分の面白さに注目する構造的感動ができることである” ・デコボコ=並べること ・予測誤差が小さいほうが快だが、それでも人はサスペンスを求める、快と不快、ラカン的享楽 身の安全が確保できているときに限るが… ・ある種のマゾヒズム、完璧なものに人は惹かれない ・わからな過ぎて笑っちゃうと、なんかわからんけどめちゃくちゃかっこいい、は紙一重 ・最大値からいろんな制約をかけていくことで、ジャンルが成立する ・自分に固有の偶然性の余らせ方の肯定 目指すものに足りない、でも自分はこういう余らせ方をする人間なのだからいいや  ⇒これと似た感覚として、年取ってから折り合いのつけ方がうまくなったな、と感じている。 ・芸術にかかわるのは無駄な時間を味わう。芸術は時間の結晶と言える ・芸術というのは無限の解釈があっていい、アーティストは自分には思いつかない「ものの限定の仕方」を教えてくれる こういう形にするのかという面白さ ・目的志向と芸術的宙づり さっさと目的達成することが快である面もあり、人間らしさとして途中でまごまごとすること、サスペンスを楽しむ面もある ・楽しさの中には、否定性が含まれている ・意味やメッセージを脇に置いて、リズムとして捉えること、そういったスタンスのほうが「問題」が浮かび上がってくる ・作品とは「問題」の変形である 公共性に軸足があるにではなく、芸術は作家の身体的な癖と言えるよな反復のほうにある ・センスとアンチセンス この人はいつもこのようなことやっているよな…という反復に、なにか重いものを見出す ・ひとつにこだわらずいろんな事柄に飛び移る軽やかさのほうがセンスがよいおいえるが、人は宿命的に何かに取り憑かれている人に惹かれる ・反復と差異のバランスというセンスの良さの一方で、何かにこだわって繰り返してしまう=アンチセンス ・典型的なものと関係なしに主体となることはできない ・典型性とは、そこで人が匿名になるもの ・センスを突き破るものは、その人の個性としての反復、それは「個性的なテンプレ性」  ⇒AIとに人間の生み出すものはここにやはり違いがあるのでは。作品と作家は切り離せない、作品の文脈に人は何か感じ入るものがあって、AIには文脈がない…気がする ・センスの良し悪しと、アンチセンスが拮抗するところ、それは日常そのもの=センスは、アンチセンスという陰影を帯びてこそ、真にセンスとなる ★ワークやりたいな~~~

Posted by ブクログ

2026/08/23

読めばただちにセンスがよくなる!という単純な話ではないのだけれど、「哲学」の視点で物事を捉えるとこうなるのか、というところがとても新鮮だった。 千葉さん曰く「センスとはリズムだ。餃子が美味しいと感じることも、口の中でリズムとハーモニーが生まれるから」だと、思いもよらない例を出し...

読めばただちにセンスがよくなる!という単純な話ではないのだけれど、「哲学」の視点で物事を捉えるとこうなるのか、というところがとても新鮮だった。 千葉さん曰く「センスとはリズムだ。餃子が美味しいと感じることも、口の中でリズムとハーモニーが生まれるから」だと、思いもよらない例を出して説明する、 一旦表面上の意味というフレームを取り外し、「リズム」に注目すればその響きにこそセンスが宿っているのだと気づける。 フランス映画の意味深で芸術的なカットが続くさまも「リズム」? 純文学の一見して意味の捉えようのない不可解で抽象的な描写もリズム? お笑いの「リズムネタ」は意味のない動きや言葉を独自のテンポと演技と声色でエンターテイメントに昇華させる、あれはまさしく「センス」ありきのもの? 言葉の意味だけを捉えれば何のことなのか理解し難い抽象的な歌詞がメロディとオケにのせられて歌われた時、感情の波に揺さぶられるのはそこに用意されたリズムが見事に働いているから? 哲学者とは常人には追いつくことのできない視点で物事を捉え、それを決して難解ではない言葉で見事に「リズム」にのせてスルスルと読ませるように翻訳できる技術の持ち主なのだろうか、ということに唸らされた。 自分が心を動かされたもののどこに「リズム」が潜んでいるのか、どうすれば心地よいと感じさせるリズムを整えた表現を生み出せるのか考えてみたくなった。

Posted by ブクログ

2026/08/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

うぎゃー、さっぱり分からん!センスとは「0」か「1」なのですって、2進数ってことですか?例えば薄い色は0で、濃い色は1。そのバランス加減がセンスということ?だとしたら、やっぱりセンスじゃんかぁ!とりあえず何かしらを鑑賞するときに0と1を意識できたらおもしろいのかもとは思いました。おおおおお、濃い色(1)は固まってない!ってか?言ってることは分かる気はするけれど、ここに書いたこと以上のことは分からないのでした。読解力とセンスへの興味不足です。読んだ理由は読書会の課題本だからです。これでは何も語れない、ぐふ。

Posted by ブクログ

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